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#6 ミルフィーユの折込回数は何回がベストなのか?問題

フィユタージュオルディネールを、何回折れば理想的な層になるのかという問いについて考えていきます。
一般的には、3つ折り2回×3回をよく聞きます。つまり合計6回です。理論上、3つ折りが1回増えるごとに、「×3」をしていくと層の合計が出ます。なので、3×3×3×3×3×3(3の6乗)で2187層できていることになります。

え?そんなにできてるの?え?ほんと?嘘じゃん?と思ったあなた、その疑問は正解です。

最終的に2~3mm程度に伸ばして焼くのですが、でんぷん粒が2187層を3mmに伸ばした時に耐えられず潰れてしまうため、実際には層として成り立たないのだそう。
せいぜい100層程度が、でんぷん粒が潰れずに層になれる限界とのこと。
(製菓理論の書籍を参考にしています。)
じゃあ3つ折り6回やっても意味がないのかと言われるとそれは違います。潰れてしまう層があったとしても、非常に薄い層が重なり合うことで、より重厚感のある食感を表現できます。パルミエ(源氏パイみたいなお菓子)はこのくらい折るのが向いていそうです。
お教室では、ミルフィーユをエアリーにしたかったので、最終100層程度になるように3つ折り3回と4つ折り1回としました。3×3×3×4=108層です。層はきちんと薄く、1層ずつに隙間が出来、層が際立っていて食べ心地が非常にエアリー。潰しすぎないように焼くことも大事ですね。ミルフィーユの正解をどこに持っていくかは非常に悩みましたが、層の考え方についてはエーグルドゥースの寺井シェフの書籍を参考に何回折るのかを模索していきました。
お菓子教室の時間の都合上、折る回数が少ないのも◎
さて、この層の数え方ですが、算数の苦手な私は図解にしました。(他のお菓子教室の先生が図解していてとてもわかりやすかったので、私もやってみました。)

3つ折り1回目 → 3の1乗+1=4
3つ折り2回目 → 3の2乗+1=10
3つ折り3回目 → 3の3乗+1=28
3つ折り4回目 → 3の4乗+1=82

公式として落とし込むと「3×折った回数分二乗する+1」となりそうです。4つ折りにした場合は単純に4に置き換えてください。折るごとにそれを1塊として考え、それを3つ重ねていくイメージですね。
でも、打ち粉を打ちすぎると層が剥がれてしまうので、デトランプ同士がくっついた部分は1ではなく2なのではないかとも思ったり・・・。
焼き方やクリームの配合等々、ポイントは盛りだくさんですが、ミルフィーユの解説は今回で終わります。お教室に参加してくださった生徒さんは、補足として確認していただければと思います。


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