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螺旋のエネルギーを生み出す

今日は、身体の中に螺旋状のエネルギーを生み出すお稽古をします。
垂直性と水平性を途切れることなく滑らかに繋げることができると、螺旋のエネルギーが生まれる。 これを厳密な基準に従って行うと、身体の中に長いエネルギーの路が出来上がります。
その「厳密な基準」とは。

スパッと伸びる真っ直ぐなエネルギーは、潔さやスピード感、軽やかさを感じます。
一方、螺旋というとわたしのイメージですが、グルグル巻いている分、内蔵されているエネルギーが大きく強そうな感じです。
ぐるぐると捻れれば捻れるほど熱を増し、爆発力が増すような。

そんな螺旋のエネルギーを、舞扇を使って体内に作り出してみます。

*基本の立ち方はこちら。 
1、足は2本を1本にするようにピッタリとつけます。そして足の裏でお椀を作るように土踏まずを引き上げます。
2、骨盤は水平に。反っている腰は尾骨を巻き込むようにします。(腰の後側が膨らむイメージ)

まずここまでやってみると、胸が落ちるというか、普段から胸をグッと張って反らせていた事に気づきます。 

それから肩と背中がだらりとぶら下がるように感じます。 肩も普段から上がっていたのですね。 この感じは、多くの方がそうなのではないかと思います。

というのは現代人は情報社会の中で、体より頭を使うことがとっても多い環境に生きています。 気付かないうちに、「気」が上方へと登っていて、それに体も引っ張られている様です。

*基本の立ち方 続き
3、手は股関節のあたりにそっと添える。
4、目線は遠くを見るように、真っ直ぐ水平に。(表情は涼やかに)

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この時、上半身の力は抜けて、重心が腰から下に移動していれば成功です。

次に手をゆっくりあげてみます。

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膝は伸ばし過ぎず曲げ過ぎず、緩やかに撓(たわ)んでいる感じです。
この時、背中は右手と左手を繋いでいる感覚を忘れずに。
肩が上がらないように気を付けます。

まずはこのまま、舞扇を持たずにやってみます。
最初は掌が垂直から、掌を上に向けて水平にします。そこから更に小指が上になるように、再び垂直を目指します。画像3

  

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掌が垂直→掌水平→掌垂直の順です。 3枚目の写真で、小指が上になります。

人間の体には、可動域という決まった範囲があるので、決して無理をしない事です。
そして気をつけたいのが、肩が上がらない、肘が極端に曲がったりしない範囲で行います。

この時に、腕がしっかり捻れて腕が絞られているような状態になります。 ちょっとキツイです。
これをゆっくり解いてまた水平→垂直と元に戻します。

そして今度は、掌を下→外に向けて逆回りします。

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捻る運動は、ついつい関節を曲げてしまいがちですが、曲がりたいという作用を逆に、肩や背中が伸びて、腕が長くなってゆくようにイメージしながら力みを逃してゆきます。

そうしてみると、胸や首、肩の関節の隙間ができるような感覚が得られます。 そのあたりに溜まっていた疲れなどの気の滞りが流れてゆくかのようです。

これを舞扇を持ってやると、さらに基準が明確になります。

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ちなみに、このように関節が折れてしまうと、螺旋のエネルギーは生まれません。↓↓↓

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肩が上がり、肘が曲がり外に張り出してしまうので、エネルギーを体の中に凝縮することができません。 実際にこの動きをやってみるとよくわかります。

単純に見えるこの動き、途切れさせず、一定の速度を保ちながら続けることで、腕の中に軸ができ螺旋状のエネルギーが生まれます。 が、腕がプルプルしてしまいます。 もっと練行しなければ・・・

しかし、背中から腕を通って指先までの繋がりを感じながらできるととても気持ち良く、意識が指先から伸びてゆくようなイメージが湧きます。

次回は、この「繋がり」をもっと長くしてゆくことで、さらに強力に気血の流れを活性化してゆきます。

今日もたおやかな女性を目指して精進いたします。 お読み頂きありがとうございました。

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