アルバム作りを終えて
いや特に何かあるわけではないけど、久方ぶりの出社(一週間ぶり)で電車で手持ちぶさたになっているので、長い独り言を言うためにスマホをポチポチしている。
まぁなんであれ、特に誰に求められるでもなく、評価される舞台があるわけでもなく自身初の1stALBAMたるものを作った。
自分はそもそも音楽は好きなバンドに憧れてコピーしまくったぜ!というわけではなく、好きなバンドのようにいい曲つくりたいぜ!!という動機でギターをはじめた人間なので、いわば14年越し位にやっと作ったんかい!という感じである。
趣味としてはギターのコピーや、うまくなってやるぜ!みたいな野心はなく、ただただ適当にギター鳴らしては鼻歌を歌ったり脳内で歌ったりするものだ。
なので14年経ってもギターは下手くそである。
が、良し悪しは別として曲を作るのは得意である。
なぜなら趣味だからである。
趣味の定義は人それぞれあるだろうが、僕の場合は『最大の現実逃避』だと思っている。
つまりやなことがあっても、やらないといけないことがあって『ああああああ』ってなったときのシェルターみたいな。
または、『なにもすることがないなー』と考え事をするときふと手を伸ばしてしまう物だと思っている。
良く親が、なにもやりたくないときにスマホゲームをしていた。これはなにも考えたくないかららしい。
これは趣味だと僕は定義している。
やらないといけない!とか何か義務感を背負った瞬間、それは趣味ではなくなる。と定義している。
または、無心になったとき手が伸びないものもだ。
自分の場合、曲を作るのは趣味だが、音源を作るのは趣味ではないらしい。
もちろん、ドラムとバッキングギター、主旋律をいれてギターやベースで一人セッションみたいなのするのは好きである。ここまではいいのだ。
ミックス作業や、ちゃんと音源にするためのレコーディングがめんどくさすぎる。
やりはじめると『あー音程ずれてるー』や、『ここの歌いかた気に食わへん~』とか、『いややっぱギターのアレンジこうかえよかな?』とかなんか半年前に弾いたベース最近入れたギターにあわへんな~とか。終わりが見えないのである。
僕のなかでは曲が出来た時点で一種のゴールであるわけだ。
脳内再生されたそれがそのまま音源になる機械とかないものだろうか。
ガチの音源作りはポケモン初代でいう『ハナダの洞窟』、第2世代では、、第3世代では、、初代をやりこみすぎて記憶にないが、ポケモンリーグクリア後のおまけみたいなものである。
今回は去年の秋には全曲できていたし、デモも録っていたので音源作りながら『あー現実逃避に一回ギターでも弾くか』となっては、新しい曲が思い付きそれを作りたくてしょうがなくなったりしてあまり乗り気で進められなかった。
曲じたいは気に入っているが、去年の自分の気分と今の気分は違うもので、やはりのりにのってヘイヘイ~という感じにはいかないのである。
ロックバンドの場合、ある種ライブをするために曲をつくり、アルバムをだしツアーと大それた旗を掲げてはただ自分達が楽しく演奏するイベントが待っている。
つまり、美味しいものが食べたいから料理を作る過程がアルバム作りで、食べる過程がライブである。
自分はそうはいかず、ただ去年生きた証というか、去年こんな人間でした!というのをネットの海に漂流させただけであるが。
しかしまぁ、中学生からやりたかったアルバムを出すみたいなプロの真似事ができてなんとなく人生の一区切りというか、階段の踊り場についた気分である。
出したところで自分は売上があるわけでも、ライブをするわけでもなくただ何事をなかったかのように日常が続く。
去年の自分と向き合うのが今回のアルバム作りとなったわけだが、意外と少し前の自分と対話するにはいいのかもしれない。
去年の自分が『今はこんな気分だよ、そっちはどうだい?』
と言っているのをヘッドホンで聴きながら
『お前のせいでしんどいわ』
と言うのである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?