(フランスで)ビザ更新あるいはボス攻略
本題に入る前にまずビザ更新とはどういうことか、から。
私の場合は、婚姻ビザ所有者。
フランス人と結婚したらすぐに国籍がもらえる、あるいは長期ビザ(永住権みたいなもの)がもらえると勘違いする人がよくいるが、そんなことはなく、私の場合も1年ビザ。
というわけで更新作業があるわけで。
この更新、日本だと1ヶ月前くらいに申請書を書きに来てください、くらいの勢いだと思うが、こちらの場合は「期限が切れる3ヶ月前には更新作業をする日の予約の申請をすること」とある。
そう、申請日を予約申請しなきゃいけない。
それから1ヶ月以上してから突如、役所からメールが届き、だいたい2ヶ月後くらいの日付と時間指定(例えば14時という感じ)があり、その日が申請日なので必ずすべての書類を揃えて時間通りに来るように、と言われる。
ちなみに書類のリストは長い。日本から戸籍謄本を取り寄せて、在仏大使館で翻訳をしてもらって・・・などなど。
そしてようやく待ちに待った(?)申請日当日。
14時と書いてあるから15分前には着くようにして。
言われた場所にいくと長蛇の列。
いや、でも待ち合わせの時間が書いてあるから私は並ばないはず。
と思いきや、今日の待ち合わせに来ました、と申告するためにみんな並んでいることが判明。
というわけで、おとなしく並ぶしかなく。
窓口で今日の待ち合わせがあることを証明するメールのコピーを提示し、そこで番号札をもらう。たいてい三桁。
この辺でなんかのゲームのボス部屋にようやくたどり着いた気分にでもなっている。
そして待合室。かなり広い部屋にものすごい人人人。
ベンチに座れないで立っている人もたくさん・・・
自分の番号札を見て唖然。100人待ち。
というわけでボスにたどり着くまで3時間は待つ。(ちゃんと時間指定もあったのになぁ)
自分の番号が呼ばれると、すでに夕方5時。
ここでひとつ。
フランス人は残業しない。公務員だとなおさらしない。
5時に閉まるというお店は5時に店員が帰るという意味なので、お店自体は4時半くらいから片付けて、15分前には入れませんなんてこともざら。
というわけで、17時の窓口の職員たちが帰りたくてうずうずしているのは織り込み済み。
予想通り、ボスは険しい顔をして、一日働き詰めで私疲れてんのよ、という顔を向けてくる。挨拶のひとつもない。
だからこっちもムキになって一言も発せずに必要書類一式を差し出す。
ふん、という顔をして書類を見てはハンコを押して・・・その間ずっと隣の窓口の職員と無駄話が続く。
「もう疲れちゃった、早く帰りたいわー、あなたあとどれくらいあるの?ほんと、もう頭が痛くなってきちゃったわよー。」
こっちの台詞だわ、と思いながらもここでボスをキレさせたら理不尽なことを言われてビザあげない!とか言われると怖いのでひたすら無言を通す。
ようやく、仮のビザを手にしたときには大きな吐息が出る。
でもまだまだ、これはあくまで「仮」ビザ。
本物が出来上がったら取りにこなければいけないのだ。
これはまた次回。