【著者と語る朝渋】「3か月」の使い方で人生は変わる freeeCEO佐々木大輔さん
著者と語る朝渋 freeeCEO佐々木大輔さんの著書「3か月」の使い方で人生は変わるに行って来たので、備忘録としてまとめていきます。
まずは、本書の説明から。
「やりたいことがあるけれど、なかなか時間がない」
「いつも、やらなければいけないことに追われている」
そんな悩みを抱えるすべての人へ贈る、新しい時間術。
目の前の「やらなければならないこと」に追われる毎日から抜け出し、3か月で「本当にやりたい(非効率な)こと」を実現するためのノウハウを紹介しています!
佐々木大輔さんの経歴
↑の通り、ALBERTでCFO、Google、現在ではシェアNo.1を誇るクラウド会計ソフトfreeeのCEOという経歴です。
学生の頃に感じた「世の中にインパクトを与えた」経験
佐々木さんは、学生時代にデータサイエンティストの勉強を始めて、データを分析するインターンをしていたそうなのですが、内容はデータを綺麗にするというあまりにも単純な作業。「自分のやりたかったことはこんなのではない」と感じて、1週間で「こんなの耐えられない、やめます」と言ったそうです。しかし、社長からは「それが嫌ならやらなくて済む方法を考えたら?」と逆に提案されたそうです。この一言がなかったらfreeeも創業していなかったかもしれないですね。
そう言われて、その日の帰りにエクセルのマクロの本を買って、サンプルを作って社長に「自動化するために3か月時間をください」と申し込んだのだそう。そして3か月後プログラムは完成し、今まで手作業で1日かかっていた作業が20〜30分でできるようになったそうです。すごい!!
そうなると今までデータを綺麗にすることをやっていた人が、プロジェクトの管理をするようになって、働き方やモチベーション、雰囲気がウァーーーって変わる瞬間をみて、自動化するって「世の中にすごいインパクトを与えられるのでは?」と学生の頃に思ったのだそうです。これが「3か月」でつくった成功体験になり、のちにfreeeを創業するきっかけにもなったのだそうです。
CFOとなって幼い頃に触れた会計ソフトに触れる
父親の会社で、会計ソフトに触れていたそうなので、ALBERTでCFOとなった時に会計ソフトに触れるのは2回目だったのだそう。しかし、幼い頃となんら変わっていなかったそうです。ゲームは小さい頃とかなり進化しているのに、と違和感を覚えたそうです。手作業が多く、学生時代のように自動化も考えたそうなのですが、会計ソフトが柔軟性に対応していなくって自動化もできなかったようです。そしてこの後、縁があってGoogleに転職しています。
Googleで中小企業と関わる経験から生まれた夢
中小企業のGoogleの広告が少ないという問題があり、佐々木さんはマーケティングを担当。佐々木さんの考えとして、以前は、仕事って目の前の面白いことや新しいスキル面白いなと思っていたのが、中小企業に新しい出来事や可能性を広げる面白さを実感したんだそう。例えば、京都で竹を販売している企業があって、知っている人にしか卸さなかったのが、Googleの広告で世界中に売れるようになるという体験を。
佐々木さんは、世の中に大きなインパクトを与えるということが面白いってやっぱり考えていて、仕事って面白いって思うと成果もどんどん見えてきて、なんとアジアの責任者にもなったんだとか。その時に、中小企業における各国の予算や人はどれくらい集めるのか、その国のテクノロジーマーケットってどれくらい大きいのかのマーケティングをしていて、「日本は世界からみた時に重要なマーケットにみられない、今は大きいけど5年後はどうなるか分からない」と知った時に危機感を覚えたんだそうです。
日本は他の企業と比べて開業率が低いという課題もあって、「テクノロジーの力で、中小企業の経営者の応援をしていきたい」という気持ちからGoogle在籍中に開発をスタートさせています。日本のことを自分ごととして捉えて、行動しているのは本当にすごいですよね!
freeeの開発
クラウド会計ソフトfreeeの開発をするに当たって、ユーザーインタビューをした時に「今あるので満足しているのでいらない」と多くの企業から言われたそうです。金融系ってそういうのありそうですよね。。ある時開き直って、ニーズはないかもしれないけれど、1度完成形をつくって世の中の人にみてもらおうと思い、開発をスタートさせています。そうして、いざ出来上がると、「ずっとこういうの待っていたんです」とSNSで爆発的にヒット。こうやってfreeeはどんどん広まり、現在のfreeeがあるのです。
ユーザーインタビューで諦めず、3ヶ月で1度完成形をつくって、ダメだったら検証する、諦めるという考え方があったからこそ、現在のクラウド会計ソフトfreeeが生まれたんだろうな、と思います。
freeeが大きくなったのはfreeersがいるから
freeersとは、freeeで働く人という意味です。freeeはマンションの一室9人でスタートし、創業から6年経った今でも、創業メンバー6人が残っているそうです。これって珍しいらしく、なんでだろうって考えた時に、ミッションに共感してもらえたからと語っています。「スモールビジネスに携わる全ての人が創造的な仕事にフォーカスできるよう」というミッションを創業から6年間変えていなかったそうです。「経理の仕事、バックオフィスの仕事が1/20になりました」という会社が多く、ミッションが実現できているんじゃないか、って2年前くらいに考え始めるようになったそうです。
「単に時間を創るだけではなく、もっと踏み込んだことをやりたい」という想いと、「入力する時間がなくなり、経営分析を行うことができるようになった」との声もあり、freeeを活用することで、利益の創出も十分にできる状態にしたい、そういう世の中が面白いのではないかと考えて、6月から「スモールビジネスを世界の主役に」というミッションに変えています。小さなビジネスだけど、世界の主役として戦っていく力になる、という想いを掲げています。そんなミッションに共感し、現在では社員数500人と、規模を大きくして、どんどん新しいことをやっています。
freeeの価値基準
freeeの価値基準は3年くらいかけてつくったのだそう。最初は硬い言葉だったらしく、社員に広まらなく、すごく柔らかい言葉に変更していったそうです。
ミーティングの最中にも「それマジ価値だよね」「理想ドリブンで考えていこう」など言葉として埋め込まれるほどらしいです。
本質的(マジ)で価値ある: (マジ価値)
ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをする。
理想ドリブン
理想から考える。現在のリソースやスキルにとらわれず挑戦しつづける。
アウトプット→思考
まず、アウトプットする。そして考え、改善する
Hack Everything
取り組んでいることや持っているリソースの性質を深く理解する。その上で枠を超えて発想する。
あえて、共有する:(あえ共)
人とチームを知る。知られるように共有する。オープンにフィードバックしあうことで一緒に成長する。
トークセッション:没頭や一点集中って難しくないですか?
一旦お話が終了し、朝渋の代表(5時こーじさん)とのトークセッションに。
没頭や一点集中って難しくないですか?という質問に対して、
新しいことを始める時って目覚めが良い状態だったから、「没頭する、一点集中する」ができたかなぁ、と語る佐々木さん。「3ヶ月」と決めてその期間できると、人生を変えることができるんですよ。でも今難しくしているのはSNS。最近ではグループ通話ができるようになって、回数は減ったかもしれないですが、SNSとの付き合い方も大事であると語る佐々木さんでした。
まとめ
今回のイベントでは、「3か月」の使い方で人生は変わるという本の冒頭のfreee創業のきっかけとなる部分が多かったです。佐々木さんが3か月続けてfreeeを創業し成功したのは、3か月で実現した成功体験があったから、ワクワクすることだからやり続けることができた、っていうのが大きいと思います。1度決めたら、3か月没頭してみる、ぜひやってみましょう。そして、本書にあった「時間術」や「タイムマネジメント術」は次回以降まとめていきたいと思います。
時間が押しているのに、最後に親身になって話を聴いている様子をみて、本を読んで伝わった「相手の気持ちや想いに対して真剣に向き合う人」なんだな、と思いました。
お忙しいところ講演していただきありがとうございました!!