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ちょうどいい罰
【ちょうどいい罰】という、僕のオリジナルの妄想があります。
車を運転していると、時に、衝撃的な運転を目にします。
マナー違反運転はしょっちゅうで、悪質な道交法違反もケッコウ見かけますよね。
例を挙げます。
国道を走行中の車が、赤信号で減速します。が、止まりません。
なんと、完全に赤なのに、信号無視をして交差点を通過しました。
次の信号でも同じ行為を繰り返しています。
ヤンチャな暴走族風の車ではなく、ごく普通の乗用車です。
愛知県にきて、初めてこの行為を目撃したときは、僕は、わが目を疑いました。さすが交通事故件数ワースト1位の県だ、とも、思ったものです。
一時停止無視は、普通に行われています。『先に交差点に近づいた方が優先だよね』と言わんばかりの、そんな動きの車が多すぎなんです。
片側3車線の、真ん中のゼブラゾーンに停車ではなく、駐車。ドライバーは車を降りてラーメン屋さんに入って行きました。
一方通行の逆走や、左折しかできない交差点での、直進や右折。
やりたい放題です。
交差点信号機の、右折矢印が黄色に変わりました。僕も右折したかったのですが「もうムリだな」というタイミングです。
が!
僕の前の2台は、平然と右折していきました。
さすがに僕は、止まります。
すると、僕の後ろの車が、直進レーンを使って僕を追い越し、2台も右折したのです。
「黄色まだまだ、赤勝負」
なんていう言葉が、名古屋には、あるとかないとか…。
本当に、呆れてしまいます。
名古屋の繁華街では、タクシーが交差点の角で停車して、左後部ドアを開けて客待ちしています。
交差点は駐停車禁止です。職業ドライバーが、堂々と道交法違反しているのです。
ウインカーを出さない運転手が多い。
ハザードも出さない。
生活道路なら、逆向き駐車も平気で行ないます。
夜、路上で停車している車が、ライトをスモールにしているなんて、見たことがありません。ヘッドライトを点けたままなのです。
対向車は、動いている車と思ってしまいますし、単純に眩しくて迷惑です。
他の車への配慮って、
頭をよぎらないのでしょうか?
そんなことが何度もあって、【ちょうどいい罰】という妄想が生まれたのです。
【ちょうどいい罰】とは、
「ちょうどいい罰」を願った場合のみ、その罰が神によって実現される、という妄想です。
例えば、ウインカーを出さずに、強引な車線変更をした車を目撃。
「今の車には『鳥糞、3連チャン』だ!」と言葉にすると、神様が、
「ちょうどいい~! 採用~!」
というテレパシーをくれるワケです。
そして、その車への罰の執行を動画にして、世界中に拡散されます。
Googleにもアカウント凍結されない、神様のYouTubeの始まりです。
僕は、イライラが解消されます。
やがて世の中的には、YouTubeで恥を晒すことが認知され、交通マナーの悪いドライバーが絶滅します。
ちなみに、罰の執行は、重すぎても軽すぎても行なわれません。
「重すぎ~」とか、「軽すぎ~」
と、神様は、1度だけ再トライのヒントを、やはりテレパシーで教えてくれます。
こんな妄想が、僕たち夫婦間では、プチブームになりました。
ゆかり 「今、合流でイジワルして、入れてくれんかったあの車には?」
じょーじ「めっちゃ怖い本職の人に、同じことをやって絡まれる!」
ゆかり 「それ、ちょうどイイね~! 『採用~』やね!」
こんなふうに、僕たちは、イライラを笑いに変えています。
今、僕が、
「椎間板ヘルニアの症状の痺れが、右脚に出た」と言ったなら、
ゆかりちゃんは、
「ちょうどいい罰だ~」と言いました。
「さっき私に、イジワル言ったからやで~」と、嬉しそうです。
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。
チャオ!
※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1093話です
※この記事は、過去記事の書き直しです
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