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第495話 妻の目の付け所は、オフサイドという反則行為ではないだろうか?


※ この記事は2020年5月の記事の書き直しです。
※ ややこしいですが、2019年9月26日(木)の日記をネタとした記事です。


◆杉田さんの富士登山物語

ゆかりちゃんと一緒に、『奇跡体験!アンビリバボー』を観ました。

※ こちらは40分近い、長い動画です。


◆動画を観ない方のために①

主人公は、杉田秀之さん。(番組放送の2019年現在31歳)

杉田さんは2007年に、慶応大学ラグビーに入部します。

ラグビーの名門中の名門、慶応大学ラグビー部です。大学1年生の杉田さんは、ストイックに練習に取り組みました。
中学からラグビーを始めた杉田さんは、1年生でありながら選抜メンバーに選ばれる、そんな実力者でした。

この年、合宿中の練習試合。
プレー中の事故で、杉田さんは、大ケガを負いました。

頸椎・頚髄の損傷で、医師からは「一生、歩くことはできないでしょう」と宣告されます。


◆動画を観ない方のために②

ケガをした当人は、もちろん辛い。

19歳。
人生は、まだ始まったばかりです。

なのに「一生歩けない?」なんて現実は、残酷すぎます。


そして、監督も辛い。

監督は、林雅人さん。
1962年生まれで僕より5つ歳上ですから、この事故の当時は45歳です。

責任者です。
45歳の大人です。
本人はもちろん、親御さんの想いも、痛いほどに感じたことでしょう。

入院直後、林監督は、杉田さんを見舞いに行きます。

全身が動かない杉田さん。

林監督は、かける言葉が出ません…。
なにも言葉が出ません…。

僕の眼から、涙がとめどなくこぼれました。


◆動画を観ない方のために③

この年の夏に予定していた、慶応ラグビー部の富士登山は、中止となりました。
杉田さんの事故の、合宿後に予定されていたイベントでした。

「杉田が歩けるようになったら、そのとき一緒に富士登山しよう」

杉田さんの同期は、そう言って杉田さんを励まします。
しかし、神経の損傷は深刻です。

僕の、にわか雑学では「歩行不可能」と医師が宣告し、そこから数歩歩いただけで、【奇跡】なハズです。

ましてや富士登山は、夢物語です。

ヒザが上がらないと思いました。


◆動画を観ない方のために④

杉田さんは、肉体的、精神的な困難を、なんと!
乗り越えました!

奇跡的に、少し歩けるようになったのです!

もちろん、平地です。
両手で杖も使います。

凄い奇跡です!

事故から10年の歳月が流れています。
同期の仲間も皆お年頃ということで、ちょくちょく結婚式に呼ばれます。

「杉田! 富士山、いつ登る!」

仲間に、真剣に問われます。

「さすがに富士山登頂はムリ」と、そう思っていた杉田さんの気持ちが変わりました。

さらに厳しいリハビリに挑みます。


◆動画を観ない方のために⑤

あの2007年の事故から12年。

2019年8月23日。
この日、約束だった富士山の頂上を目指します。

「一生歩けない」と診断された杉田さんが、仲間に励まされながら、1歩1歩、足を前に出します。

行けるのか。

仲間が支える。

奇跡が起こる!

※ こっちは3分チョットの短い動画です


僕は、アンビリバボーを観ながら、号泣です。


◆オフサイド

ゆかりちゃんも、僕のとなりで一緒にアンビリバボーを観ていました。

僕は号泣です。この感動は、ゆかりちゃんだって号泣なハズです。
確認するまでもありません。

ゆかりちゃんが、ボソッと、言いました。

「すごい若白髪やなあ~」

「・・・」

僕は、言葉がなにも出ません…。

確かに、林雅人元監督は、若白髪です。


一粒の涙を、こぼすこともなく、そこ?

そのボケを、ここで言う?


◆〆

オフサイドという反則は、攻撃側のポジションの反則です。
そこでは攻撃しちゃダメ、という反則なのです。

アンビリバボーの、前半や途中ならまだしも、
富士山の登頂を果たして、

最高の感動の、その瞬間に!

若白髪?

ここで?
待ち伏せしてた?
このポジションで、天然ボケという攻撃は、反則です。

おもしろいのに笑えませんでした。(号泣が勝り、なんなら号泣をジャマされて少し「イラッ」とした)


僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのです。




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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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