第363話 これを「ド天然」と言わずに何という⁉
◆これを「ド天然」と言わずに何という⁉
ゆかりちゃんの会社は、飲み会が多い。
転勤が多く、歓送迎会が頻繁にある。そういう業界なのだ。
そして、歓送迎会以外にも、『〇〇会』という飲み会もある。
これは、移動でバラバラになったけど、「久しぶりに、あのときのメンバーで飲みませんか?」っていう会。
『〇〇』には、その会の中心人物の名前が入るか、そのときの支店名が入る。そんな慣例らしい。
ほかにも『女子会』がある。
この『女子会』も、何個もある。集まるメンバーが異なるのだ。
とにかく、飲み会の多い業界らしい。
(2020年の途中からは、ご多分に漏れず、宴会は自粛)
基本、ゆかりちゃんは車通勤だが、飲み会のときは、ハンドルキーパーの若手が送迎してくれるか、もしくは、あらかじめ、電車通勤に変えるかする。
その日、ゆかりちゃんは、電車通勤に変えた。帰りは、最寄り駅まで、僕が迎えに行ったのだ。
ゆかりちゃんは、超ニコニコしていて、すごく楽しかったのがアリアリと伝わってくる。
こっちまで、つられて笑顔になるほどの、ステキな笑顔をしている。
「今日は、わたし・・・。やらかしちゃったの~~~」
と、ゆかりちゃんは、超ニコニコの顔で、その表情とは真逆のセリフを言った。
「なになに?」ときいたら、
「専務に~~、・・・久しぶりに会った専務に~、『股間大丈夫?』って、聞いちゃったの~」
と言って、顔を手で覆った。
『股間大丈夫?』、とは? ん? 蹴った?
・・・意味不明である。
「なになに? どういうこと?」
「専務、・・・股関節を痛めてたのよ~」
爆笑だ!
この場合、【節】が抜けてはいけない。
意味がまったく違ってくる。
「一瞬、間があって~。それからみんなが爆笑して~。わたしだけ、ワケが分からなくて~~~」
「ふんふん」
「専務に、『股間は、まだまだ大丈夫やで~』って言われて、それでもまだ分からなくて~」
「ふにふに」
「『ゆかりさんは天然やね~』って、みんなに言われた~~~」
「ぬははは~~~!!!」
乾杯前で、みんなが飲み物をオーダーしているタイミングだったらしく、
「店員さんにまで、笑われたわ~~~」
と、メッチャ恥ずかしがりながらの報告だった。
ゆかりちゃんはみんなに、最高の笑いを提供したのだ!
ナイス!
グッジョブ!!
そして、これをド天然と言わずに何というのか⁉
どう考えても、ド天然だ。
ド天然しか、ないじゃないか!
僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。
◆〆
この話を僕は、いろんな方々に披露してきた。
毎回、爆笑をいただいている。
鉄板なのだ。
小難しい記事が続いたなら、こうして、ゆかりちゃんのド天然エピソードを書いたり、書き直したりすると、バランスが取れて良いのかもしれない。
とにかく僕は、そんな、ド天然でメッチャ面白いゆかりちゃんが、大好きなのだ。
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