第77話 バリ島
僕は、ゆかりちゃんとバリ島に行きたい。
若いとき行って、とても良かったのだ。
世界一美しい夕日も見たい。ゆかりちゃんと。
ケチャックダンスも観たい。
本物が観たい。本物となんちゃってがあるんだよ。
例えば、日本に外国人が観光できて、「演歌が聞きたい」とか「民謡が聞きたい」と言ったとして、でも、そこで聞けるのは【本物の演歌】や【本物の民謡】かもしれないし、【なんちゃって演歌】や【なんちゃって民謡】かもしれない
。
絶対に、ケチャックダンスにも、それがある。
僕は2回観た。それが、あまりにもレベルが違ったんだ。
ゆかりちゃんと、本物のケチャックダンスが観たいなぁ。
僕が、バリ島で一番のおすすめは、バリ人。
人柄が最高なんだよ。
ビーチを歩いていると、地元の人が声をかける。
「マッサージ⤴?」と。
勧誘だね。
「マッサージ⤴ センエン⤴」
物価が違うので、1000円払うと6人がかりで60分マッサージしてくれる。
「いらない」と断ると
「ザンネ~ン」と立ち去る。
そして「アッ! オトシモノ!」という。
振り返ると「アシアトネ~」と言って、ビーチを指さす。
ドヤ顔かスマイルもくれる。
誰もが日本語がうまく、コミュニケーションはガンガンとれる。
アタッシュケースを首から下げた物売りも寄ってくる。
アタッシュケースには、ロレックスなどの高級時計がたくさんあるのだ。
「センエン~」という。
「ええ? 安い! 本物?」と聞くと
「ニセモノネ~」という。にやってしてくれる。
好みは別れると思うが、僕は、こういうバリ人が大好きなのだ。
憎めない。
明るいし。
一日観光でガイドを頼むと、人柄が少しずつ伝わって、最後は中々な額のチップをはずみたくなる。
もっとエピソードがあるのけれど、行ったときのために、ハードルを上げ過ぎないようにしよう。ここまでだ。
だから、僕はゆかりちゃんとバリ島へ旅行に行きたいんだ。
僕は、ゆかりちゃんが大好きなのだ。