第172話 『プペルブロードウェイ』オンライン公演の感想
セトちゃんが、西野さんから『愛のあるダメ出し』を食らったらしい。
えんとつ町のプペルの、ブロードウェイミュージカル。それを、オンラインで公演するという挑戦。
その責任者が、なんと、大学生だ。セトちゃんだ。
一昨日が前編。昨日が後編だった。
後編が終わり、そして、セトちゃんとニューヨークの小野さんのトークが、最後にあった。
そこで、セトちゃんが、「前編を観た、西野さんからダメ出しされました」と言ったのだ。
実は、オンライン公演を観ながら、このnoteに感想を書こうと思いついていた。正直な感想を書けば、少しは参考になるかもしれないと、そう思っていたのだ。
だが、西野さんがダメ出ししたのなら、「もう充分かぁ」と思った。
でも待てよ。
西野さんの感想と、僕の感想が同じとは限らんし。
僕の感想は、一応、客目線だし。
評論は、実践者の2割の力でできるというし。なら、僕でも『評論』は、できそうだし。
53歳の素人が、勝手なことを、のたまわろうと思う。
傷を負った若者の、その傷に、塩を揉みこもうという、なんともヒドイ、53歳のオッサンなのだ。
***
この、オンライン公演のことを知らない方のために、概要を記す。
原作は、西野亮廣さんの、えんとつ町のプペルだ。
『絵本 えんとつ町のプペル』ではない。
映画えんとつ町のプペルのストーリーがあり、その3割くらいの一部分が絵本えんとつ町のプペルなのだ。
ミュージカルの脚本は、やはり西野亮廣さんだ。ミュージカルのストーリーは、映画えんとつ町のプペルに近いのではないだろうか。
9月19日に、ニューヨーク、ブロードウェイで公演開始のはずが、新型コロナウィルスのせいで、中止になったのだ。
セトちゃんが立ち上げた企画が、『プペルブロードウェイ オンライン公演』だ。
オンラインで公演しよう、というものだ。
ただし、練習でさえ、役者が集まることはできない。
各自が、自宅での録音や録画をして、それらを編集して、配信される。クラウドファンディングで支援を募り、そのリターンが、『オンラインで公演を観れる権利』というものだった。
さて、セトちゃんに、ホンの少しでも参考になればという思いで、感想を書く。
大事なので、もう一度書く。僕は、素人だ。
素人の、素直な、正直な感想だ。良いも悪いも、思ったとおり、感じたとおりに書く。
批判ではない。感想だ。
◆前編①
配信トラブルがあった。1時間遅れてのスタートとなった。
これは、僕は気にならなかった。「愛嬌、愛嬌」「いろいろあるさ」「よく、1時間後にできるなぁ」と思っていた。
観だしてすぐに意外と思ったのは、アニメ的だったことだ。ミュージカルというよりは、映画的に感じた。
ルビッチ役の女性は、メッチャかわいかった~! 僕の娘にも、どこか似ていて、一発でファンになった。役者さんは、みんな歌が上手く、演技力も凄かった。
その中でも、僕は、ルビッチと、スコップが最高に好きだ!
ルビッチの背中の板壁が、ちょくちょく気になった。板に気が行くのが、もったいないと思った。
音楽が良く、曲が素敵だった。曲は、いちいち全部、すべてが良かった。太い声の、誰が歌っているのかが不明の歌。男性だ。ブルーノ? 小野さん? でも英語の発音が良すぎ。誰? めっちゃ良かった。
最後の、スタッフの挨拶で、小野さんがボロボロに泣いてて、僕ももらい泣きした。「泣きすぎやん!」って、ツッコミながら僕も泣いた。
◆前編② 2日目の昼
昨夜の前編を、ゆかりちゃんと一緒に観る。
僕は、前もって、ハードルを下げる言葉をかけた。
「役者さんが、それぞれ自宅で撮っている」「アニメなどの映像で、編集している」「本当は、舞台上で演じる役者さんたち」と。
ゆかりちゃんは、劇団四季のファンクラブに入っている。ミュージカル好きで、さらに言うと、四季好き。大の四季ファン。
ミュージカルを観るつもりでは、いきなりガッカリしてしまうかもと、そういう心配が、僕には浮かんだのだ。
ゆかりちゃんも、僕と同じで、ゴミ人間誕生の映像と、ルビッチの後ろに壁に、いらん反応を示した。
◆後編
ゆかりちゃんは観なかった。後編は、僕だけが観た。
感想は、前編と同じだ。
ストーリーにも泣かされた。僕は、絵本を読んで号泣した。このストーリーには、毎度毎度、泣かされる。
残念な点。
ルビッチがプペルを拒否する、その時間が短すぎると、僕はそう思った。
あと、煙を抜けて、星が見える空に達したとき!
この瞬間の感動が、絵本以下だった。
一度、絵本で。あの絵本の、美しさでやられているので、それで感動が薄いのかもしれない。
でも、それでもあそこは、もう少し感動させてほしかった。
◆感想
もう、感想を書いているけれども、その感想をまとめてみる。
1.僕は(たぶん、ゆかりちゃんも)、ミュージカルを観たかった。
2.僕たちにとって、ミュージカルとは、歌、芝居、ダンス、だ。セットもあるが、映像ではなく、壁紙への配慮で充分だったのではないか? そんな気がしないでもない。
3.トークは、準備なり練習なりを、した方が良かったのではないか。特に、2日目のトーク。あれは楽屋でやってほしかった。
◆考え方
僕が、もし、セトちゃんなら、以下のように考え方を整理する。
・ブロードウェイミュージカルのプロデューサーは小野さん
・オンライン公演の責任者はセトちゃん
・今回は、オンライン公演
・今回は、100%セトちゃんが責任者
セトちゃんと小野さんのトークで、「セトちゃんは、小野さんと共同責任者って、そう思っているなぁ」と、僕にはそう見えた。
小野さんに対しては、「ありがとう」だけでしょ。と、そう思ってしまった。
西野さんからのダメ出しは、楽屋で(配信終了後に)伝えれば良かったと思う。そして、小野さんに対して「ごめんなさい」のみだったと思う。
僕は、そう思った。
あの小野さんの、何って言ったらいいかわからないという顔。それを、セトちゃんが引き出してしまった。
小野さんの大人の顔だ。僕は、小野さんは、いつもぼろぼろに泣いててイイ! それが、むしろ見たい!
若者を、日本で死ぬほど頑張っている若者を、思いやる。年齢差ゆえ。いやいや、セトちゃんが責任者なんだから、それは逆だ。僕は、そう思った。
◆素敵だ!
セトちゃん。君は、とても素敵だ!
良く、たった1日で立ち上がった。凄いと思う。
良く、昨日、ああして明るく振舞った。エライよ! すごい若者がいたもんだ! 素直なのがイイね!
素直って、難しいんだよ。自分に素直は、ワガママにもなりかねないし、他人に素直は、単なるイエスマンにもなりかねないんだ。
原則や、信念に対して、素直になるとイイ。
そして、それはメッチャ実践できていると思う。
言ってたとおり、眼を肥やして、耳も、心も、どんどん肥やしてください!
応援します!
◆セトちゃんにお願い
後編を観ようとしなかった、そんなゆかりちゃんを、後悔させてくれ!
「しまった~! あのとき観ておくんだった~!」と、歯ぎしりさせてくれ!
ブロードウェイのミュージカルを、大成功させて。超~話題になって、ゆかりちゃんを、めちゃくちゃ後悔させてくれ!「じょーじの言うとおりやった~」「めっちゃ大ヒットや~ん!」と。
必ず、ゆかりちゃんに、「このミュージカルが観たい!」と、そう言わせてくれ!
要は、僕は、ゆかりちゃんに「じょーじの言うとおりやった~」と、そう言われたいのだ。株を上げたいのだ。
◆〆
ゆかりちゃんは、ミーハーだ。
年末、『映画えんとつ町のプペル』が公開になる。
チケットは、台本とともに入手済みだ。まだ届いていないが、この台本も、めっちゃ楽しみなのだ。
映画えんとつ町のプペルは、ゆかりちゃんが思っている以上に、話題になるだろう。間違いない。
ミーハーな、ゆかりちゃんは、ワクワクしだす。
そして、映画を観て感動する。
映画が大ヒットする。TVでもメッチャ話題となる。ゆかりちゃんは、映画を観ていることが自慢になる。
そして、台本を読みたいと言い出す。「ニューヨークのミュージカル観たいね~」と言い出す。「日本ではやらんの?」と言う。
日本で、やってください。ミュージカルを!
東京、大阪って、名古屋飛ばし、しちゃアカンで~。
日本でもミュージカルを行なったなら、そしてら、僕とゆかりちゃんは、セトちゃんに会えるかもしれない。絶対に観に行くから!
会えたら、そのときは、「オンライン公演の後編を観なかった、ゆかりちゃんです~!」と、僕が紹介する。
ゆかりちゃんは、セトちゃんに負けない笑顔と前向きさで、「あのあと、ちゃんと観たんです~」ぐらいのことは、ウソでも本当でも、言ってのけるだろう。
そして、僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。
頑張っている、いつも明るい、いつも笑顔の、ほんとはいっぱいいっぱいの、そんなセトちゃんも、僕は大好きなのだ!