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第226話 子どもにこそ、ちゃんと話そうではないか


僕が、小学2~3年生だったと思う。

僕は、お父ちゃんに質問した。晩ごはんのあと、TVを観ていたときだった。

「お父ちゃん。【外国】って、【日本】みたいなもんなの~?」

お父ちゃんは、「ああ? ああ、そんなもんだ」と答えてくれた。


僕は、「そしたら~、【アメリカ】っていうのは、【県】みたいなものなの~?」と、さらに質問をした。

お父ちゃんは、「おお~、ま、そんなもんだ」と答えた。


これによって、僕にマイナスは生じていない。これを、誰かに話して、恥をかいたわけでもない。

でも、なぜか、憶えているのだ。


やがて、『【外国】という国はない』ということや、【世界】や【国】や【州】とか【県】とか【市】、などというモノが、理解できる学年になった。

そして、思ったのだ。

(あのとき、お父ちゃんは、正確には教えてくれなかったなぁ)と。でも、これも、恨みとかはないし、怒りがあるわけでもない。ただ、憶えてはいる。

そして、この記憶から、あるマンガのストーリーを思い出した。


◆Dr.クマひげ

『Dr.クマひげ』はマンガだ。名作で、僕は【永久保存書籍】に認定している。その中に、こんな話が描かれている。

~~~~~~記憶からの引用~~~~~~~

6歳の女の子、まゆちゃんがお買い物をしている。それを見たクマ先生の取り巻きの、女子高生が話しかける。

「偉いね~。お母さんのお手伝い?」

クマ先生が、(マズイ)という顔をする。

まゆちゃんが言う。

「あんたブスね。その服もダサいし」

そして、女子高生の足をわざと踏んで、駆け出す。

まゆちゃんは、走りながら、母親にダダをこねている男の子の頭をはたく。

「男のくせに、甘えてんじゃないわよ!」

まゆちゃんには、『お母さん』という単語が、タブーだったのだ。

***

まゆちゃんの母親は出戻りで、おばあちゃんと3人暮らしだった。

母親は、バーで知り合ったアメリカ軍人に恋し、3歳のまゆちゃんを置いて、海外へ行ってしまったのだ。

それから3年間。まゆちゃんは、おばあちゃんと2人暮らしだ。当然、お母さんを恨んでいる。

***

まゆちゃんが買い物から帰れると、おばあちゃんが手紙を読んでいた。娘から、つまり、まゆちゃんのお母さんからのエアメールだ。

おばあちゃんは、手紙をポケットに入れて、料理をはじめようとする。そのとき、発作がおばあちゃんを襲った。

クマ先生が気づき、救急車が呼ばれ、処置をして、なんとか、事なきを得る。

おばあちゃんを襲ったのは、狭心症の発作だった。ストレスが症状を悪化させていた。

***

クマ先生が、まゆちゃんを呼んで、1対1で話す。

「おばあちゃんは助かった。助かったけど、危険な状態だ。ストレスがおばあちゃんの身体を痛めつけている。ストレスとは、おばあちゃんの場合、簡単にいうと『心配事』だ」

・・・まゆちゃんは、心配そうだ。

クマ先生が話をつづける。

「おばあちゃんのポケットに、まゆちゃんのお母さんからの手紙があった。心配事は、これだ。お母さんは、軍人とは別れたらしい。『帰りたい』と言っている。おばあちゃんは、まゆちゃんの気持ちを考えて、そして悩み、そして、心配している」

クマ先生は、手紙をまゆちゃんに渡す。

「決めるのは、まゆちゃんだ」

クマ先生は、そう言って、この話をしめくくったのだ。


取り巻きの、若先生や女子高生は、「子どもに、そんなことを言ったって」「難しすぎる」とぼやいた。

クマ先生の親友の中年刑事が、「クマは、子どもだから、ちゃんと説明したんだ」と言った。「さすが、クマ。わかってる」と。

***

結論は、まゆちゃんが、お母さんをお迎えに空港へ行く、という描写で表現された。

お母さんが、到着ゲートから現れた。

が、一目で黒人とのハーフとわかる、2歳くらいの男の子と一緒だった。これは、手紙にも書かれてなく、誰も知らなかった。

まゆちゃんは・・・。

おかあさんに駆けよろうとしていた、まゆちゃんは・・・。


まゆちゃんは、男の子に話かけた。

「ハロー! わたしがお姉ちゃんよ~」

まゆちゃんは、弟の手を引いた。


~~~~~~記憶からの引用、終了~~~~~~


◆結論

今日の記事の結論は、めっちゃシンプルだ。

『子どもに対して、子ども扱いはやめよう』だ。

これは、このエピソードを知った以降の、僕の持論になっている。(注:マガジンのカテゴリーは【受け売り】だ。)


◆〆

最近買ったサコッシュが、めっちゃ便利だ。

僕は無印良品で買った。

ホントは手ぶらで出かけたい。が、小物がある。ティッシュ、マスク、ポケットWi-Fi、スマホ、小銭入れ、etc.


最初、「コサッシュ」と間違えて言った。ゆかりちゃんに「なに言ってんの、サコッシュ!」と指摘された。

でも、なんか気に入ったので、以降はわざと「コサッシュ」と言っている。

ゆかりちゃんには、まったくウケないけど、自分ではお気に入りなのだ。


で、何回も言ってるもんだから、ゆかりちゃんがノッテくれた。

「じょーじ! ほら! あれ! さしゅっこ! さしゅっこ、持った~?」

ニヤニヤして、いわばドヤ顔だ。

ドヤ顔で、でも間違っている。

出ました、天然! これぞ天然。天然オブ天然。


僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。

PS.僕が、無印良品で買ったのは【さしゅっこ】だ。以後、よろしく。




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