第251話 映画『えんとつ町のプペル』を、僕なりに全力(超微力)応援する記事-その⑩【絵本えんとつ町のプペル】
西野さんは、9年前に、映画『えんとつ町のプペル』のストーリーを書きあげます。
その、全7章くらいのストーリーから、2~3章だけを切り取って、絵本としました。絵本版のショートストーリーに、したわけです。
真の主役も、絵本には登場しません。
制作費数千万円の、「映画を観に足を運んでもらうためのチラシ」という建て付けです。
命がけで作ったチラシです。
◆フルカラー
それまでの西野さんの絵本は、色がありませんでした。0.03ミリの、黒のボールペン1本で描くスタイルだったのです。
「色はありませんでした」と書きましたが、西野さんは、黒のボールペン1本で、「色」を表現しようと手法を凝らし、唯一無二の個性を輝かせました。
それでも、【映画化】を睨んでいたわけですから、おそらくは稀代の戦略家の西野さんのこと、いつかは、【色】を、【フルカラー】を、計画していたのでしょう。
『絵本えんとつ町のプペル』以降の絵本には、色があります。フルカラーです。
◆分業制
西野さんは、オンラインサロンのメンバーに声をかけ、絵本えんとつ町のプペルを「分業で作る」ことにしました。
絵本制作は分業といっても絵と文の2名であることから、森を描く、人物を描くといった作業にそれぞれ専門家を充て、完全な分業を実現したい、という西野の思いから制作が始まった。西野は分業を担当する作家35人を面接で選んだ。分業による費用増はクラウドファンディングによって賄われており、作品中に登場する店名や企業名の看板は実は出資者による広告となっている 引用:Wikipediaから
◆ファンからも批判
この、カラー化と分業制は、西野さんのファンも批判したそうです。
あるファン曰く、「0.03ミリのボールペンだけで描く、あの世界観が好きなのに」と。
あるファン曰く、「作家性が失われる」と。
絵本制作の予算を、クラウドファンディングで募ったのですが、「反応が悪かった」と西野さんは振り返ります。
そこで、分業制で作った、フルカラーの1ページを、オンラインサロン内で公開したのです。
すると、
「凄い!」「ステキ!」「素晴らしい!」「めっちゃイイ!」etc.
と、絶賛されました。
2度目のクラウドファンディングでは、またたく間に、支援が集まったそうです。
作品のクオリティで、批判するファンをも、【唸らせた】のです。
◆無料公開
西野さんは、更なる手を打ちます。
絵本の『全ページ無料公開』という手です。
これが、またまた叩かれます。
「そんなことをしたら、クリエイターが食えなくなる」とか「ダンピングだ」などと叩かれ、TVの情報番組ミヤネ屋で特集されたそうです。
ちなみにダンピングは、
不当廉売(ふとうれんばい、英語: dumping, ダンピング)とは、不当に安い価格で商品やサービスを提供することをいう。他の事業者の活動が困難になる恐れがあるため、独占禁止法によって規制されている。引用:Wikipedia
という意味です。
例を挙げます。
資本力のある企業が、とある商店街に八百屋を開業します。資本力があることを武器に、不当に安い、超バーゲンセールを行ないます。完全に、赤字となる、他店がマネできないほどの、叩き売りで、それを続けます。
商店街に、もともとあった八百屋さんは客を奪われ、そして廃業に追い込まれます。
ライバルが潰れてなくなったら、正規の価格での商売に戻す。
このようなことを行なってはいけない。
それが、不当廉売。ダンピングです。
無料で、絵本の全ページを公開することを、「それはダンピングだ」という理屈で、ワーワー、叩かれたのです。
◆西野さんの考え
西野さんは言います。
「絵本は、本屋さんでも【見本】があり、『全ページ無料公開』されている」
「お母さんが、子どもに与えるために購入する。それが絵本」(対象者と購入者が異なる商品)
「主婦は、【当たり】か【ハズレ】か分からないモノは買わない」
「当たりと、確認してから購入する」
「立ち読みする人数を、10人より、1000人にした方がイイに決まっている」
「絵本は、本屋さんでも立ち読みOKなんだから、やがて誰もが【ネットでの無料公開】をするようになる」
「スタンダードな、宣伝方法になる」
「クリエイターは、ここを批判すると、近い将来、自分の首を絞めることになる」
今でこそ、ほぼ、誰もが理解する戦略ですが、当時は、【誤解】や【先入観】や、なんかしらの理由から、メチャクチャ叩かれたのです。
「ひな壇に出ない」と言ったら叩かれ、クラウドファンディングで支援を募ったら叩かれ、「ディズニーを倒す」といったら、痛いヤツ扱いされ、「分業制」や「カラー化」ではファンの1部から批判され、「無料公開」では、ミヤネ屋で叩かれる。
西野さん、めっちゃ叩かれてます。
◆即、ベストセラーになった
結果は、即、10万部も売れてしまいます。絵本は、5千部売れれば「ヒット」と言われているジャンルです。
現在、発行部数50万部を超えています。
絵本業界では、驚異のベストセラーです。1冊780円とかではありません。1冊、2000円の絵本が、バカスカ売れています。
◆絵本の意味を「スライド」させる
西野さんは、絵本の意味を、分解して考えたそうです。(このような思考を「因数分解する」と言って、なんにでも応用されています)
①絵(情報)
②文章(ストーリー)(情報)
③コミュニケーションツール(子や孫への読み聞かせツール)
④ギフト(贈り物)(人気の絵本なら、プレゼントをもらう側はメッチャ嬉しく、プレゼントする方もメッチャ喜ばれるから、メッチャ嬉しい)
⑤オブジェ(飾り物)(オシャレならば、飾るための購入もある)
⑥支援(寄付)(子どもへの【絵本をプレゼント】:月額2000円のサブスクリプションが成立した)
⑤と⑥は、西野さんが生み出した、絵本の新たな意味だと思います。
◆絵本えんとつ町のプペル:無料公開のリンク
まだ、見てない方は、ここ ↓ からどうぞ。
◆じょーじの想いを少しだけ
僕も、まずは、パソコンで【無料公開】を見ました。
「美しい」と思いました。
ストーリーに号泣しました。
「この美しさを、絵本で味わいたい」
そう思い、絵本を買いました。
また、星空の美しさに心を奪われ、そして、ストーリーに号泣します。
そのあと、この絵本は友だちの子ども(3歳)に、プレゼントしました。
映画バージョンのカバー(表紙)の【絵本えんとつ町のプペル】が発売されたので、自分用(オブジェ)として、買いました。
僕は、かわいい子どもたちに、この絵本を、【読み聞かせしたい】のです。
号泣する自信があります。
「泣きながら、この絵本を読んであげるオジサンがいても、イイのではないか」「子どもだって、何かを感じ取るかもしれない」と、僕は、本気で、そう思っているのです。
~~~ 応援記事、その⑩【絵本えんとつ町のプペル】終了 ~~~
◆僕の応援の概要
僕は、西野さんの応援がしたい。
今、西野さんは、この映画の公開に全力投球している。
そして、西野さんのファンや、絵本『えんとつ町のプペル』のファンには、僕は、何もする必要はない。だってファンは、絶対に映画を観に行くから。
西野さんのファン以外。絵本『えんとつ町のプペル』を知らない人。ほっといたら、映画『えんとつ町のプペル』を観に、映画館へ行かない人。
僕は、ここへアプローチする。
知らない方へ向けて、この記事を書く。1人でもイイから、映画館に行く人を増やす。僕のnoteの記事で。
◆記事を書く上でのルール
①週2記事:火曜日、木曜日に投稿する。
②全15記事:映画公開日12月25日の、前日24日が最終記事となる。
③無料マガジンとしてまとめる。
④長文記事NG
⑤正確な情報提供という意識を捨てて、僕の記憶と感情を書く。
⑥リンクを解禁:正確な情報は、リンク先で得ていただく。
⑦西野さんの記事、言葉は、最小限にする。
⑧1記事完結
⑨いつもの〆を封印
⑩このルールを絶対とはしない