先入観を捨てて見守る。ただそれだけでも勇気が灯る。僕は、母に手紙を書こう

このエピソードは考えさせられます。
僕は、考えさせられました。
皆さんにも、ぜひ考えていただきたいと思い、ご紹介させていただきます。

◆鴨頭義人さん

僕は、鴨頭義人さんのVoicyで、このエピソードを初めて知りました。
音声の方が良い方は、そのVoicyのリンクを貼りますので、鴨頭義人さんのお話を聞いて下されば、それで充分です。

ぜひ、考えてみてください。


◆ある先生のエピソード

ある先生のエピソードを、文章でも、ご紹介させていただきます。
おそらくVoicyをタップしないであろう、妻のゆかりちゃんを意識しました。

下のリンク MAG2NEWS ↓ の記事を、引用させていただきます。


● ある先生のエピソード

その先生が5年生の担任になった時、一人、服装が不潔でだらしなく、どうしても好きになれない少年がいた。
中間記録に、先生は少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。

ある時、少年の1年生からの記録が目に止まった。

『朗らかで、友達が好きで、人にも親切。勉強もよくでき、将来が楽しみ』とある。

間違いだ。
他の子の記録に違いない。


先生はそう思った。

その少年の2年生の記録には、
『母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する』
と書かれていた。

3年生では、
『母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする』

3年生後半の記録には、
『母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる』

4年生になると、
『父は生きる意欲を失いアルコール依存症。子どもに暴力をふるう』

……。

先生の胸に激しい痛みが走った。
ダメと決めつけていた子が突然、深い悲しみを生き抜いている生身の人間として自分の前に立ち現れてきたのだ。

先生にとって目を開かれた瞬間であった。

放課後、先生は少年に声をかけた。

「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない? 分からないところは教えてあげるから」

少年は初めて笑顔を見せた。
それから毎日、少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。

授業で少年が初めて手をあげた時、先生に大きな喜びがわき起こった。少年は自信を持ち始めていた。

クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。あとで開けてみると、香水の瓶だった。
亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。

先生はその一滴をつけ、夕暮れに少年の家を訪ねた。
雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、気がつくと飛んできて、先生の胸に顔を埋めて叫んだ。

「ああ、お母さんの匂い! 今日はすてきなクリスマスだ」

* * *

6年生では先生は少年の担任ではなくなった。
卒業の時、先生に少年から1枚のカードが届いた。

『先生は僕のお母さんのようです。そして、いままで出会った中で一番すばらしい先生でした』

それから6年。またカードが届いた。

『明日は高校の卒業式です。僕は5年生で先生に担当してもらって、とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって医学部に進学することができます』

10年を経て、またカードがきた。
そこには、先生と出会えたことへの感謝と、父親に叩かれた体験があるから患者の痛みが分かる医者になれると記され、こう締めくくられていた。

『僕はよく先生を思い出します。あのままダメになってしまう僕を救ってくださった先生を、神様のように感じます。大人になり、医者になった僕にとって最高の先生は、5年生の時に担任してくださった先生です』

そして1年。届いたカードは結婚式の招待状だった。

『母の席に座ってください』

と一行、書き添えられていた。

引用:MAG2NEWSの記事(ほんの少しだけ編集、なせじょーじ)


● 付記

鈴木秀子さんが、語って、教えてくださっているお話です。

インターネットで色々と調べてみたところ、どうやら鈴木秀子さんご自身の体験談ではないようです。僕は、鈴木秀子さんの体験談と思い込んでしまいましたので、念のため書き加えさせていただきます。


◆イイ話で終わらせない

鴨頭さんは、

「人間関係が上手くいかないときの原因の多くは、情報不足」
「そう考え、自分に言い聞かせるための最高の事例」

と、このような意味を、Voicyの冒頭で語っています。
先生の目線から学びを得て、マイナスの先入観を戒めています。


MAG2NEWSの、『致知ちち出版社の「人間力メルマガ」』の著者は、

たった1年間の担任の先生との縁。その縁に少年は無限の光を見出し、それを拠り所として、それからの人生を生きた。ここにこの少年の素晴らしさがある。

人は誰でも無数の縁の中に生きている。無数の縁に育くまれ、人はその人生を開花させていく。大事なのは、与えられた縁をどう生かすかである。

引用:MAG2NEWSの記事

と、少年にフォーカスして、縁を生かそうと訴えます。


僕は、その2つにプラスして、感謝を手紙にしよう、と思いました。
親孝行できない自分を恥じていましたが、手紙なら書けます。


◆〆

母性ってスゴイなぁと、あらためて思います。
見守るって、ただそれだけでも凄いパワーがあるんだなぁ、とも思います。

便りがないのは元気な証拠と言いますが、母の日に子どもから何もなくて、lineのひと言さえなくて、ゆかりちゃんがしょげています。

僕は、色々と考えさせられました。
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。






おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第766話です

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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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