見出し画像

第308話 「じぶんの花を」相田みつをさんの作品から その2


この、

「じぶんの花を」

という作品は、暗に、競争を否定している気がする。

SMAPさんが歌って大ヒットした、「世界に一つだけの花」(作詞作曲は槇原敬之さん)の歌詞の、

「NO.1にならなくてもいい もともと特別なOnly one」

と、通ずると思う。


◆Jでの15年間

僕が、1番長く勤めたJ。

その15年間は、『競争』だった。社内コンテストでの勝利が、何よりも評価された。だから僕らは必死に、売上額を競った。

ご褒美の海外旅行にも、何度も行った。ブランド品も買ったし、新築マンションの最上階も買った。キャバクラで毎晩飲んだ。

そして、「この道の先に、僕の【満足】は無い」と実感した。


◆承認欲求

僕は、今も昔も『承認欲求』がもの凄い。

今は、超意識して、他者からの承認を求めないようにと心がけている。蛇足だが、「心がけている」ということは、まだまだ体得には至っていない。

承認欲求は、岸見流アドラー哲学で言えば、『自律できてないから』となる。(ここを語りだすと、戻れないほどの寄り道になるので、やめておく)

ただ、いまだに体得できてないものの、それでも当時僕は、他者からの承認ではなく、【僕自身が承認する自分】を目指して、Jを辞め、独立を試みたのだ。

「じぶんの花を」、咲かせたかったのだ。


◆松下村塾への憧れ

高校生対象の大学受験対策機関、平ったく言えば塾の、受講生獲得が仕事だった。

サービスの受け手と、費用を支払う人が、異なるというビジネスモデル。

当時は、そのようにロジカルに分析したわけではない。しかし、おそらく25年くらい前に、支払う人、つまり保護者に対し『サービスを提供し満足いただこう』という、初の試みを成功させた塾が、僕の組織だったと思う。

勉強する高校生だけではなく、保護者へのセミナーを、ガンガン行なった。そしてこれは、手応えバッチリだった。

僕には自信があった。

顧客Aの【費用を支払う保護者】と、顧客Bの【サービス(指導など)を受ける生徒】の、2つのニーズに応えられる。

そして、本質を鋭く突く指導。

僕には、自信しかなかった。


***


教育に携わったことのある方なら、おそらくは共感いただけると思うのだが、僕は長年高校生と関わって、「初等教育こそが1番重」と考えるようになっていた。

なんなら、幼児教育が最重要だ。

そして、ちゃんとわが子を教育できる保護者は、1%と、いないと思う。つまり、保護者への教育も必要なのだ。考えてみれば、親は、「親になる教育」というものを受けていない。

僕は、小学生を対象とした、寺子屋のような塾を開きたかった。

そして、英雄を輩出した、松下村塾に、強烈に憧れた。


◆参考までに

過去の、教育に関する記事は、このマガジンに ↓ まとめてある。

こちらも読んでいただけると、メッチャ嬉しい。


◆唐突〆

1月31日だった。

夜、ゆかりちゃんがこう言った。

「めっちゃ頭使ってきたのに、そのあと、こんな小難しいの読まされて!」


僕のnoteは、長文より短文の方に【スキ】が多く付く。

そのことに僕は気づき、そして、力作の長文に【スキ】が少ないことに少し凹み、でも、(他者承認を求めちゃアカン)と、自らを戒めた。

戒めたハズなのに、「そういうモンなのかなぁ」と、ついポロっと、僕は、ゆかりちゃんにボヤいてしまった。

「そりゃあ、そうよ」

と言って、ゆかりちゃんは、

「めっちゃ頭使ってきたのに、そのあと、こんな小難しいの読まされて!」

と続けたのだ。


「小難しい?」

貴重な意見だ。

原点に返る、キッカケとなった。


誰が読んでも、わかる文章。
可処分時間(自由になる時間)は、誰もが『有限』で『貴重』なのだから、5分くらいで読み切れる文章。


当初、自分に課したルールじゃないか。

僕は、少し、調子に乗っちゃたのかもしれない。


だから、ゆかりちゃんは、「こんな小難しいの読まされて!」と、きっと、あえてキツク言ったのだろう。

あえて「小難しい」

あえて「読まされて」

と、あえて、そういう、僕が傷つきそうなワードを使ったのだろう。

それで、(初心へ戻ったら)と、そう思ってくれたのだろう。


僕は、そんなゆかりちゃんが(ホントはちゃうだろな)(「あえて」じゃなく「本音」だよな)(でも、それでも)大大、大好きなのだ。




コメントしていただけると、めっちゃ嬉しいです!😆 サポートしていただけると、凄く励みになります!😆