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第303話 え⁉ あの時のニュースと、ほぼ同じ事件が、いっぱいあるの~?


もし身内が、容疑者として逮捕され、それがTVで報道されたなら?

ものすごく肩身の狭い思いを強いられる。それが簡単に想像できる。事件の内容によっては、その土地にいられなくなるかもしれない。


◆容疑者と犯人

僕は常々、TVなどでの報道で、「容疑者逮捕」と聞いたなら、そのあとに続く『認否』に注目する。

誤認逮捕もありえるし、冤罪もあり得るからだ。

容疑者が、犯行を「認める供述をしている」のか、犯行を「否認している」のかは、重要ポイントだ。

なぜなら、僕は、「いついつ逮捕された〇〇容疑者は誤認逮捕でした」とか「証拠不十分で起訴されませんでした」とか「より有力な容疑者が逮捕され犯行を自供したため、以前逮捕された〇〇容疑者は釈放されました」などというニュースを、ほとんど観たことがないからだ。

報道とは、そう意図してなくても、個人の名誉を傷つける場合がある。それが許されるのは『事実を報道した場合のみ』と、昔、『ラストニュース』(原作:猪瀬直樹、作画:弘兼憲史のマンガ)で教わった。

僕は、容疑者を【犯人】と決めつける人間にはなりたくない。


◆有罪率

TBSのドラマ『99.9-刑事専門弁護士』シリーズが、僕も、ゆかりちゃんも大好きだ。

松潤がイイ!(ダジャレはともかく)(ゆかりちゃんはダジャレもスキ)

香川照之さんがイイ!

それにしても、先進国であるハズのこの日本の、刑事事件における裁判の有罪率が、99.9%は、どう考えてもおかしい。

タイトルの「99.9」は、日本の刑事事件における裁判有罪率99.9%を意味しており、残された0.1%の無罪を解き明かす弁護士が本作の主人公である。引用:Wikipedia


裁判官に、検察官は正しく、被告人は正しくないというバイアスが、強烈にかかっているとしか思えない。

先進国で、こんな司法って、どうなの?

独裁国家みたいじゃないか。

仮に100歩ゆずって、本当に99.9%が有罪だというのなら、それならそれで、今度は『検察はサボっている!』となる。

【犯人の可能性が高い容疑者を、「確実に有罪となるとは言えないから、起訴するのはやめよう」と、黒に近いグレーをも不起訴とし、世間に野放しにしている】と、論理的には、そういうことになるではないか。

日本の司法って、改革が必要だと思う。


◆罪の重さ以上に、世間に対し恥ずかしい犯罪

そんな、理屈っぽい妄想好きの僕が、あるニュースに震え上がった。

もう、10年近く、昔の事件だと思う。

TVのニュースから、「小学校に侵入した男が逮捕されました」と聞こえてきたのだ。不法侵入の現行犯だろうから、認否は、否認のしようがない事件だ。

僕は、子どもに危害が無かったのかが気になって、アナウンサーの次の言葉を待った。

アナウンサーは、「動機は、『靴の臭いが嗅ぎたかった』と、『靴の臭いで興奮するので、その衝動が抑えられなかった』と、男は供述しているようです」と、ただ、事務的に原稿を読み上げた。

・・・。

・・・靴の臭い。

・・・コウフン。

・・・興奮、だよなぁ。

・・・臭いフェチ、ってヤツか?


これは、『靴を盗もうとした』という窃盗の罪は、未遂となるだろう。不法侵入は現行犯だ。つまり、窃盗未遂罪と、不法侵入罪となるのだろう。

前科がないのなら、執行猶予は付くだろうし、いや、厳重注意として不起訴とか、そんなこともあるのだろうか? 

裁判で争う争点なんて、おそらくは出ないと思うし、書類送検ってヤツになるのか?

良くわからない。


確実にわかるのは、身内が、ものすごく迷惑ってことだ。

親ならまだしも、兄弟は大変だ。変態の兄弟として見られ、扱われるようになる。

「お前も、そのケ、あるんちゃうかぁ」とか、メッチャいじられるだろう。そして、イジリならまだしも、本気で脅え、警戒し、攻撃する者も出るだろう。

本人には、「自業自得」と言えるが、火の粉の飛んでくる兄弟は、非が無いにもかかわらず、かなり辛い思いをする。まして、その影響が、わが子にまで及ぶってことも、大いにあり得るではないか。

この事件は、身内にとっては、傷害事件や殺人事件級に、ものすごく厳しい事件だなぁと、僕はそう、理屈っぽく妄想した。


◆ググってみた

この事件を、ちゃんと調べてみようかと、そんなことを考えた。

なので、「小学校侵入 靴」で検索した。

・・・え?

・・・。

・・・こんなにいっぱいあるの?

同じような事件が、何件かある。

同じ事件ではないのだ。同じような事件なのだ。


ビックリした~。

靴の臭いには、なんと一定数の『需要』があり、

かつ、それは、

『抑えがたい欲求』のようだ。


僕に、そんなフェチがなくって、本当に良かった。


◆僕は、声フェチ

30年くらい昔。たしかラジオで、こんなことを聞いた。

「人には、興奮する五感に【タイプ】がある」と。

「①目。視覚で興奮する人。②耳。声で興奮する人。③鼻。臭いで興奮する人。④舌。味で興奮する人。⑤皮膚。触覚で興奮する人」と、そんな内容だった。


ほう、と思った。

だが、靴を嗅ぐために窃盗する者がいるとは、その想像はできなかった。


ちなみに、「僕は、耳だな」と思った。耳の快感に、声や、音に、僕はうるさいと思う。特に声だな。

となると、僕が、犯罪を犯すなら、盗撮ではなく、靴でもなく、痴漢でもなく、盗聴かぁ。

う~ん。盗聴している自分を、理屈っぽく妄想してみても、ちゃっとも興奮しないなぁ。

健全なので、ゆかりちゃんには、ご安心いただきたい。


◆〆

僕が、今、事件に巻き込まれ、さらには、犯人に仕立て上げられて容疑者になってしまったなら・・・。

警察は、このノートパソコンを調べるだろう。

そして、検索履歴を見て

「小学校侵入 靴」

という検索結果を見つける。


「チッ。こいつも臭いフェチか・・・」

と、ベテラン刑事がぼやく。


違う!

僕は、声フェチだ!

この近所の小学校で、靴が盗まれても、僕の犯行ではない。


ちなみに、ゆかりちゃんは臭いフェチかもしれない。

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ゆかりちゃんは、お線香の香りが好きなのだ。

僕は、玄関の臭いが嫌いで敏感なのだが、ゆかりちゃんは玄関の臭いには鈍感だ。

はっ! まさか、玄関の臭いを「イイ匂い」と思っているとかか?


それにしても、お線香の、1番左。

「おせんこうっぽい香り」って。・・・お線香だから。

これじゃあ、メモした意味ってあるの?

あるんだろうなぁ。


右から2番目の「安定した香り」も、意味がわからんなぁ。


これは、勝手に写メを撮り、こうしてアップしたから、怒られるな・・・。

でも、笑って許してくれるはず。

僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。




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奈星 丞持(なせ じょーじ)|文筆家
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