衝撃が不思議でぷちパニック! 軽蔑の冷たい視線が、翌日にはニッカニカ…
2017年の8月3日の日記を、加筆修正して記事とします。
テレビで、いたずらグッズを紹介していました。
その1つが、ビリビリするボールペンでした。
ボールペンを使おうとノックすると、
ビリビリ!
と、ケッコーな電流が流れます。
妻のゆかりちゃんをヒッカケたい。
「キャッ!」という悲鳴を聞きたい。
「もう! プンプン」とか「引っかかって悔しい」とか、そんなリアクションも見たい。
ワクワクが膨らみます。
ビリビリペンは、Amazonで即、届きました。
ビリビリボールペン ↓
「コレで、何か書いて」と言って、このペンを渡したら、超~不自然です。
さすがに、ゆかりちゃんでも、
「なんかあるな……」
と警戒するでしょう。
そこで僕は、作戦を考えました。
メモに【王】と書いて置きます。
僕は、それを見て考え込みます。白紙のコピー用紙もあります。
もう1枚のコピー用紙には、『王』の文字が数個、書かれています。
「なにしてんの?」と、ゆかりちゃん。
「コレが、ひと筆書きできるかって、クイズがあってさ。難しいんだよ」
「ひと筆書き?」
「うん。書ける?」
このタイミングで、ビリビリペンを渡しました。
ゆかりちゃんは、悲鳴を上げません。
ビックリしていません。
「なんか、私の指、変……」
と、自分の指を見ています。
ドッキリ失敗……。
残念ですが、僕は、全てを説明しました。
ゆかりちゃんは、冷たい目で僕を見つめます。つまらないことしやがって、という表情です。
僕は、気を取り直して、娘に仕掛けて、リベンジドッキリを誓いました。
今度こそ成功させたい!
そのことをゆかりちゃんに言ったなら、
「私は、るうちゃんに、こんなかわいそうなことはできない」と、
僕を、軽蔑の目で見つめます。いや、侮蔑の目かな。
気持ち悪い、たとえば毛虫を見るかのような、そんな目です。
やさしい母親のひと言に、僕はグーの音も出ません。
致し方なく、僕は、リベンジドッキリをあきらめました。
僕のドッキリは、完全なる失敗で終了したのです。
翌日。
ゆかりちゃんが、僕に報告しました。
「ビリビリペンで、るうちゃんを引っかけた!」と。
ニッカニカ、笑っています。
(え?)と、僕は軽いパニックです。
1番言いたいことは言えずに、2番目に気になることを聞きました。
「どうやって? 普通に言ったなら、警戒されるはず……」
「ん? ああ。じょーじと同じ。『王』をひと筆書きできる?って、ペンを渡した」
「・・・」
「そしたら『キャーッ!』って驚いて、最高のリアクションでさ~。あと、じょーじが変なペンをAmazonで買ったことを、知ってたのに引っかかったから『メッチャ悔しい!』って言ってた~」
やさしい母は、いずこへ?
僕のことを、毛虫を見るような目で見ていたよね?
結局、イタズラしたの?
この、1番言いたかったことは、思っただけで言葉にはなりませんでした。
たった1日で、方針が180度変わる?
イタズラするための、ビリビリペンが目の前にあり、
引っかける作戦もある……。
なるほど……、ガマンできなかったんだ。
時が経ち、今、読んだなら、この日記……、
めっちゃオモシロイ!
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。
チャオ!