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第276話 【ネタバレ】映画えんとつ町のプペルを2回観てきた感想 その②
昨日の記事に、1つ、訂正がある。
ジブリの映画『耳をすませば』を、僕は、星4.5と評した。
が、よくよく考えてみると、『耳をすませば』は、星5だ。僕は、この映画は大スキで、何度でも繰り返し観たいし、繰り返し観れる。
あの映画から、なんの原点も見つけていない。なのに僕は、どうして「4.5」などと思ったのだろうか?
どうやら僕の評価は、辛いようだ。
ここで、キチンと訂正させていただく。
『耳をすませば』は、星、5つだ。
◆僕の、このnoteでの、レビュー記事ルール
こんなのは、書く必要はないのかもしれないが、一応、書いておく。
・盛らない
・忖度しない
・僕の評価が、星2.5以下の場合は書かない
・僕の実感を、偽りなく書く
・当然だが、僕の「主観」になる
僕は、映画評論家ではない。評論家の、100分の1も、映画を観ていないだろう。
映画好きな、ただの一般人だ。
それでも、観て、思ったことや、感じたことを書き残しても良いのだろう。そう思って、レビュー記事を書いてみる。
◆僕の星の基準
映画ドットコムでは、MAXが五つ星で、0.5きざみだったので、それに準じて、僕の基準を明記する。
0.5 途中で帰る
1 途中で帰るべきだった…
1.5 駄作(つまらない、許せない、面白くない、など)
2 良いとは思えない
2.5 ギリ可、かなぁ
3 可だけども、人に、お薦めは、できないなぁ
3.5 可、また観るのは、ちとキツイけど(観る時間がもったいなくて)
4 イイ映画だったわ~、観てない人に「良い映画だった」と薦められる
4.5 メッチャ良かった~、みんなに薦めたい! もう1回観ようかなぁ~
5 これは、何回も繰り返し観るなぁ~、関係者に足向けて寝れないなぁ
◆【映画えんとつ町のプペル】のレビュー(2/X)
12月29日火曜日に、再度観てきた。
ゆかりちゃんは仕事なので、僕だけ、1人で観てきた。場所は、初回とは別の映画館で『ミッドランドシネマ名古屋空港』だ。
アニメーション映画を、映画館で観ていない。また、最近はTVでも観ていない。
なので、今、大人気の鬼滅の刃も観ることにした。
比較ができるし、評価基準が増えると思ったからだ。
鬼滅の刃のレビューは、少しまえに記事にした。
余談だが、前回の映画館より、今回のミッドランドシネマ名古屋空港の方が、音が良かった。
耳ではなく、身体にビンビン響くのだ。
音を身体で感じるのが、とても快感だった。
さらに余談だが、キャラメルポップコーンが、メッチャ旨かった~。幸せを堪能した。
◇やはり美しい
美しかった。
映画えんとつ町のプペルは、なんと言っても、美しい。
「アニメーションが美しい」と言うのが正しいのだろうか? それとも「映像」が美しいと言うべきなのだろうか?
美しく、そして、あたたかい絵だった。
紙的な、2次元的な絵ではない。かといって、最近のディズニーアニメ映画や、3Dドラえもんのような、立体リッタイはしていない。
僕は、あの立体的な3Dアニメが、あまり好きではない。たぶん馴染めないだけなのだろう。いつかは気にならなくなるのだろう。
だが、現時点では、何故かしっくりしない。
12月30日、NHKで放送された、ジブリ初の3Dアニメ『アーヤと魔女』を観たのだが、やはり鑑賞中、常に頭の中に、小石程度の違和感があるのだった。
映画えんとつ町のプペルの美しさは、違和感のない美しさで、そして、懐かしい感じもる。
『アバター』が、3D映画なのに、その3D技術を『飛び出す』ようには使わず、『奥行きの表現』に使ったと、そんなウンチクをどこかで得た。
この、映画えんとつ町のプペルにも、同じような、あるいは似たような考え方が採用されたのではないだろうか?
最新の技術を、『立体リッタイには使わない』とし、ほかの別なところに駆使したように思うのだ。
僕の、思い込みかもしれないが。
◇「え?」という違和感がなかった
アントニオが、飛び立とうとするルビッチの船を手伝うときのセリフに、1度目は違和感を覚えた。
ここは、「スキ」とか「イイ」とか言う方が多い、いわゆる【名場面】なのだ。
だが、僕は「説明的すぎる」と思ったのだ。
そして、2度目。
なんの違和感も感じなかった。
これは、1度目の感想が正しいのか、2度目の感想が正しいのか、僕自身、判断がつかない。
1度目が『純粋に感じた』ともとれるし、逆に、1度目は『完璧な映画からの原点法的見方をしていた』ともとれる。
ま、こうして気になっているのは事実なのだから、僕が脚本家なら、別なセリフにするのだろう。
ただ、本当に、2度目は、一切、気にならなかったのだ。
◇2度目で、気になった点
2度目の鑑賞では、挿入歌が気になった。
音が良かったからも、気になった原因なのだろうか?
挿入歌が2曲あったなぁ、と思って、映画えんとつ町のプペルの公式サイトをチェックした。
そしたら3曲だった。
気になったのは、秋山黄色さんの曲と、粉ミルクさんの曲。
僕の感想が正しいとは思わないが、僕は、歌詞のないインストルメンタルが良かったような気がする。あるいは、歌詞に意味をもたない、スキャットにするとかだ。
映画の世界に没頭しているので、それを、現実世界に目覚めさせてほしくないのだ。
ゴミ山を探し回るプペルの足音とか、転げ落ちる「ガラガラ」「ガン」的な音とか、船を改良する作業の音とか、作戦の打ち合わせとか、そういう擬音や声は、あった方が良い気がしている。
ALONEさんの挿入歌が例外で、一切、気にならなかった。挿入歌があったことさえ忘れていた。気がつかなかった。
さっき、公式サイトで改めて聴いて、確かに流れていたと、公式サイトで思い出したのだ。
これは、映画への没頭を一切邪魔しなかったので、素晴らしい挿入歌と評していいのだと思う。
これこそが、『挿入歌』なのではないだろうか。僕は、そう思うのだ。
この1曲だけでも良かったのかも? とも、思ったりもする。
◇残念な点
・誕生したゴミ人間の咆哮
なんか怖いし。
「へ?」とか「ふへ?」みたく、カワイイ第一声にして欲しかった。あの窪田正孝さんの、とぼけた声が良かった。
・異端審問官の制服
もっと本気のスパイ的な、スーツ系が良いと思った。
きっと、あの制服にも、キチンと意味があるのだろうと、そう思うのだが、それでも、なんか苦笑いしてしまった。
・逆にちぎれる
プペルが「脳」に値するブレスレットを取ろうとしたとき、「ダメ」と言って、ルビッチが止めた。その止め方が、プペルの腕にぶら下がったのだ。
(あかんって、逆に『あっ』って、ブチッと、ブレスレットの紐が切れるって~)と、気が気じゃなかった。
腕にぶら下がっちゃ、例え、小柄なルビッチとはいえ、プペル、片腕だよ。かなり重いよ~。
・星空をはじめて見た大衆のリアクション
信じられないハズだ。
感動するハズだ。
口をあんぐりと、開けちゃうはずだ。
涙が、いつの間にか、こぼれるはずだ。
月の存在に驚くハズだ。大きい星と思うはずだ。
空一面の星空なのだから、大衆が、一方向を見ているのはオカシイ。
360度。あちこちを見るはずだ。
◇残念過ぎる点
星空。
星空の美しさで、ラプンツェルを超えて欲しかった。
その技術はあったはず。
1等星の距離が近すぎるし、赤い星や黄色い星が、悪目立ちしていた。
リアルな星空にして欲しかった。
◇想像以上に良かった点
・前半の、焼却炉とトロッコでのアクションシーン。
楽しいのだ。ドキドキ、ハラハラ、スピード感、ユーモアと、一気に映画に没入できた。
ぜひ、プペルランドを作って、そのアトラクションにして欲しい。
「右~!」「左~!」って、やりたい!!
・スコップのアジト
カッコ良かった。少年時代の憧れの「秘密基地」だ。
・スコップの装置
タイヤが独立しても動く。あれ最高! 欲しい! あれで遊びたい!
◇僕が大好きなキャラクター
・プペル
窪田さんの、あの声が、もう~大好き! メッチャ可愛いし、面白い。純粋。
願わくば、「ブルーノ」にはせずに、ずーっと生き続ける設定にして欲しかった。そのくらい、めっちゃスキ。
・ブルーノ
志の輔師匠の声には聞こえなかった。そして、その声とブルーノがぴったりだった。
ブルーノの方幅の広い、あの体格がスキ。竹を割ったような性格もスキ。
愛されるべき要素が、ふんだんにある。欠点(喧嘩っ早いなど)もあるのが、そこが、逆にイイ!
・スコップ
大好き~! でも、声は藤森さん以外にして欲しい。(ゆかりちゃんは藤森さんを絶賛)
僕は、知っている人の声だと、物語から現実に引き戻されてしまう。藤森さんがキャラ的にもベストなのはわかるのだが、「あ、オリラジ藤森だ」と、映画鑑賞中に思いたくないのだ。
後日、このテーマで、1つの記事にする。
・ドロシー
ボーイッシュで気の強い女性、かつ、可愛いって、最高やん!
僕は、30代まで(最初の奥さんと別れるまで)は、こういう女性が、ストライクのど真ん中だった。
この手の、気の強い女性の、彼氏なり夫なりとなって得られる『御している感』が、たまらなく好きだったのだ。
つまりは、自分が好きだったのだ。(話がズレた)
・トッポ
なんかスキ。無口な巨漢って、なんか好き。
◇リアル感
アニメーション映画に、リアルを追求する、あるいは、リアルを追求しすぎるのは、いかがなものだろうか?
そもそも、実写じゃなく絵なんだし。
ヘンな言葉なのかもしれないが、僕は、リアル感は欲しい。
「それは変だろ」という違和感や、「なんでやねん!」といったツッコミどころを、完全に排除してほしいのだ。
僕は、僕が自覚するよりも、ものすごく、この『リアル感』に、こだわる人間のようだ。
◇レビューのまとめ
星は、4つ、です。
理由は、僕は、偽りなく、友人・知人に、「イイ映画だったよ」と、お薦めできるから。
僕は、あと、4~5回は観たい。
ただ、これは、西野亮廣ファンバイアス、えんとつ町のプペルファンバイアスがかかっている。
僕は、裏の設定もいくつか知っているし、見ようと思って見逃している箇所もある。『映画えんとつ町のプペルができるまで展』にも、ゆかりちゃんと行ってきて(これは、これだけで1つの記事にする)、さらに情報を得て、細かいところに興味がある。
だから、このバイアスを引き算する。
ファン以外。
詳しいことは何にも知らない方。
その方々にはどうか?と考える。
おそらくは、「もう1度観たい!」と思う方が多いだろう。そう思う。
そして、繰り返し観ても、充分楽しめる。というか、繰り返し観た方が、面白さが増す。
事実、僕が繰り返し観て、そして、ファンバイアスを思いっきり引き算して、それでも、このように思うのだ。
もしかしたなら、星4つは、「ファンゆえに、評価がまだ甘いのか?」と、自分で自分の評価を疑ってみた。
星、3.5か?と。
3.5 可、また観るのは、ちとキツイけど(観る時間がもったいなくて)
どんだけ引き算しても、星、3.5の「可」ではない。
また観たいか否かは、意見は割れるだろうが、「キツイ」という方が多数とは、どうしても思えない。
◆小説が映画化され、それを観た僕を思い出した
具体的な、実体験を書こう。
僕は、小説『容疑者Xの献身』(直木賞受賞作)を読んで、号泣し、そして感動した。
東野圭吾さんに、感謝した。
こんな素晴らしい小説を書いてくださって、本当に、ありがたいと、心から、そう思った。
そして、映画化されたので、即、映画も観た。
映画では、感動が小さかったのだ。
しばらくして、友人の春山に、『容疑者Xの献身』の文庫本をプレゼントした。
春山は、「良かった」とSNSにアップし、そこには「映画も良かった」とあった。
僕は、春山の「眼」を高く評価しているので、あれ?っと思った。(映画も良い?って、どういうことなんだろう)と、考えさせられた。
そして、僕も、もう1度、映画を観たのだ。
そしたら、なんと、映画も良かったのだ。
そんなことがあったのだ。
そのとき、この謎の現象を、僕は深掘りした。
その、深掘りの結果、出た答えは、「僕が小説を読んだ場合、頭の中で、完璧な映画が作られ、僕は、それを観ている」「その、完璧な映画と、現実の映画を比較して、現実の映画に低評価を下している」、だった。
たとえば、殺人を犯した天才数学者石神は、デブでブ男と書かれている。しかし演じたのは、堤真一だ。
(ブ男、ちゃうやん)と思ってしまうのだ。
僕は、映画えんとつ町のプペルの情報を仕入れすぎて、さらには台本まで読んだ。
僕の頭の中には、完璧な『映画えんとつ町のプペル』ができ上がり、その完璧な脳内映画を鑑賞済み、だったのだ。
そんな完璧な、いわば星6つの映画と、現実の映画を、比較なんかしちゃ、いけないのだ。
しかも、レビューでは星5つが最高評価だから、脳内映画の最高を超える6星レベルを「星5」と下方定義しちゃ、ダメじゃん。
5が4に、4が3に、それぞれ、1つか0.5か、評価が不当に下がってしまう。
小説の映画化ではなかったが、脳内で脳内映画が作られているので同じことだったのだ。
そして、僕は、そこには思い至らずに、12月26日に、感想を抱いたのだ。
理想から、2つ、低い映画だったと。まさかの「3つ星」と誤解して、そして愕然としたのだ。
繰り返す。
映画えんとつ町のプペルの僕の評価は、4つ星だ。
◆〆
レビューが終わった感じになったが、関連する僕の思考を、まだまだ書きたい。
なので、同じタイトルにして、その③、その④と書くつもりだ。
分割しているのに、長い。
ゆかりちゃんは、きっと呆れているだろう。
読むのが、大変だと思う。
「長い」とか言いながらも、iPhoneで読んでいてスクロールがメッチャ速くても、それでも毎日、ゆかりちゃんは、ちゃんと読んでくれている。
感想まで言ってくれる。
僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。
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