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どっちがロマンチックかな? え? どぶろっく?
3年前の七夕は、やはり雨でした。
妻のゆかりちゃんが、僕に、こう言いました。
「織姫、かわいそうやね~。こんな雨じゃ、彦星に会えんね~」と。
「雲の上で、ちゃんと会ってるさぁ~」と、僕は言いました。
「じょーじって、ロマンチックじゃないなぁ~」と、ゆかりちゃんが笑いました。
(どや! まいっただろ?)と言いたげなドヤ顔で、です。
厚い雨雲に覆われ、天の川が見えない。
それは、地上の人間の話です。
いや。
地上には、雨雲に覆われていない地域がイッパイあります。
日本にだってあるでしょう。
自分には、雨雲で天の川が見えない = 織姫と彦星は会えない
そんな訳はありません。
宇宙に雨なんか、降っていませんから。
たまたま、僕たちのいるココからは、織姫と彦星の最接近を見れないだけです。
空の上、宇宙の彼方では、織姫と彦星は、ちゃんと会っています。
毎年会っています。
僕は、この考え方の方がロマンチックだと思うのですが……。
残念ながら、ゆかりちゃんには同意してもらえませんでした。
あっ!
もしかしてだけど♪ (もしかしてだけど♪)
もしかしてだけど♪ (もしかしてだけど♪)
それってオイラを誘ってたんじゃないの~?♪
(誘ってたんじゃないの~?♪)
ゆかりちゃんは、
「織姫、かわいそうやね~。こんな雨じゃ、彦星に会えんね~」
「そうだね~」
「だからさ、じょーじ」
「ん?」
「私たちが、織姫と彦星以上に、くっついちゃおうか~」
「ああ、そうだね。代わりに、最接近しちゃおうか」
という計画だったんだ!
そういう会話だったんだ!
もしかしてだけど♪ (もしかしてだけど♪)
もしかしてだけど♪ (もしかしてだけど♪)
それってオイラを誘ってたんじゃないの~?♪
(誘ってたんじゃないの~?♪)
男ってダメですね。
鈍感で、全くダメです。3年経って気づくって、遅すぎです。
僕は、ゆかりちゃんが大好きです。
おしまい
※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1255話です
※この記事は、過去記事の書き直しです
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