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3ヶ月でゼロから宅建士に受かった勉強方法まとめ【マイムノート】無料

はじめに:3ヶ月/300時間のプラン概要

こんにちわ、山口マイムです。
マイムノート[宅建士編]を見てくださり、ありがとうございます。

このnoteは、僕が実際に3ヶ月で宅建士に受かった方法を、友人からの要望でまとめてみたものです。
宅建試験の合格圏内に必要といわれている、約300時間の勉強を、短期集中の3ヶ月間でこなす場合の<スケジューリング+試験攻略>に焦点をあてて書きました。
特に、[一日平均3.3時間×3ヶ月]という期間をどういった順序、方法で進めれば、より無駄なく、より効率よく、迷わず、一気に進められるかという点を一番伝えたい事とし、自分の経験から絞り出して書きました。
学生、社会人、主婦など、それぞれの方の日常に落とし込んで、これからの300時間スケジューリングの参考にしていただければ幸いです。
3ヶ月で受かるのか??議論はネット上でもあるようですが、この方法でやり切れば、少々運が悪くとも、合格圏内へ十分到達可能なはずです。(運に関しては後述)
これから始められる方のモチベーション、そして合格への道しるべとなれば嬉しいです。

3ヶ月のきっかけ

僕のきっかけは、不動産業の友人が10月半ばの宅建試験に向けて勉強していると7月頃に聞いたことでした。(ちなみに僕は不動産業者ではなく、不動産の知識ベースは特にありません)
以前より宅建士はいつか取りたいと狙っていた資格であり、またその時期(2020年)は政府のステイホーム要請期間でもあったので、普段より多くのスキマ時間を捻出できると思い、チャレンジする事にしました。
そしてその日、まず参考書を選びに行くことからスタートし、3ヶ月後に試験が終わるその瞬間まで、暗中模索に色んな思いを巡らせながら、一気に駆け抜けました。
ちなみに、”多分受かる”という手応えにたどり着けたのは、試験の数日前です。なので3ヶ月半あればもう少し余裕がもてたとも思いますし、逆に5ヶ月あれば中だるみしてしまい、落ちていたかも?とも思います。

3ヶ月のメリット
・サボれる期間がないので、危機感から意外とダレずにやり切れる
・短期集中なので、忘れる暇がなく、効率よく覚えられる

3ヶ月へのテーマ

宅建の合格ラインは予め決まった点数ではなく、受験者の上位16%程度で足切りしているようです。よって、このnoteのタイトルを少し具体的に言い換えると、
「3ヶ月/300時間の短期集中型で、受験者の上位16%に入り込む方法」
ということです。
後からの参加、かつ短期間で、他の人より大きな成績をあげるためには、いかに無駄なく時間を使えるかがカギになります。

そこで最初にあえて一つ、3ヶ月へのテーマを掲げるとすれば、
「いかに全体をムラなく勉強できるか」です。
つまり、クリア済みの項目は適度にメンテナンスしつつ、とにかく自分の弱いポイントを積極的に探し続け、それを補強する作業を徹底することで、短期間で上位16%に潜り込むということです。

最も効率よい勉強方法=「理解×反復」からブレない

3ヶ月で集中的に勉強することは、脳科学の「忘却曲線」という観点からも理にかなっています。
つまり、短い定期的な間隔で周回することで、記憶を効率よく定着させられるということです。これはメンタルにも繋がる事ですが、多くの人にとってつまらない「反復」という勉強方法が実は最も効果的である、という事を信じ、体感していければ、苦痛は半減し、熱量は倍増すると思います。
加えて、当たり前ですが「理解する」を意識する事で、知識が有機的に広がり、さらに効率よく記憶定着し、応用も利くようになります。分量的に、理解なしにはとても覚えきれる量ではないため、分からない事は色々なサイトで調べたりし、必ず理解できるまでやる必要があります。
実際、僕もこの「理解×反復」を軸にし、大量の情報を短期間で覚え、試験まで忘れない状態を作れました。(全体の数%程度ですが、理解せず覚えてしまった方がいい分野もありますので後述します)
途中で、本当に頭に入っているか不安になった時期もありましたが、反復の力を信じ、このプロセスから寄り道せずに駆け抜けたことは、正解でした。

勉強方法は1つ
・「しっかり理解する」×「覚えるまで何度でも反復する」

試験の特徴

試験形式は「全4択の50問/120分」です。
単純に4択問題のみですが、ただの知識確認のみならず、判断力や読解力なども得点に繋がる形で問われるため、3ヶ月間にそこも意識的に養っていく必要があります。
また、もう一つの大きな特徴として、”時間設定”がかなり厳しく、じっくり解いていくという様な余裕はありません。
「50問=200選択肢」の中には、4択全てが独立した内容になっている問題もあり、全体で言うと、実質100以上の肢を”早く正確に”サバかないといけません。
そこには、例えば ”分かって当たり前~分からなくて当たり前” な肢も巧妙に散りばめられており、そういった事に翻弄されてしまうと、最後まで辿りつけないまま試験が終わりかねないので、予め時間戦略も必要です。

ここまでのポイント3つ
・「しっかり理解し、反復する」のみ
・「ムラなく勉強する」を意識する
・「試験を攻略する」も必須

スタート前の心構えとしてはこれで十分です。
逆に、ここを意識的にクリアしなければ、300時間勉強しても厳しい結果が待っているはずです。

いざ、最初に用意するもの

① 最新版の参考書+過去問12年
② PCでノートを取れる環境+ネットで調べものが出来る環境

①は必ず最新版を購入してください。
過去の本はネットでかなり安く買えますが、1年でもずれると法改正等により、内容が変わっており、大きな混乱と共に大量に時間をロスします。
僕が使ったのは、”わかって合格る宅建士”シリーズでオススメできますが、どの教科書でも内容は大差ないですので、実際に本屋へ行き、色使いやキャラクターの雰囲気などが肌に合うものを選ぶと良いです。

②は勉強プロセスで自分の弱い、苦手、整理できていないなどの部分をPCノートに日々まとめていき、自分専用の弱点補強ノートを作ります。
このノートは非常に大切で、弱い部分はその分、他より沢山の時間を投じて理解を深め、ノートに落とし込み、反復し、得意分野とのムラをなくしていく必要があります。

全体スケジュール

[1]  最初に2ヶ月かけて、参考書全体を3周する:20日×3=60日
[2]  過去問12年分を、1年分あたり2日のペースでこなす:2日×12=24日
[3]  総仕上げ4日間:まとめてきた弱点ノートをベースに、最終仕上げ
[4]  前日+当日:取り分けておいた細かい数字等を一気に頭に詰め込む
        +本番手順の確認

ざっとこうです。(3ヶ月=90日で計算)
このスケジュール感で、試験をクリアできるレベルの知識をインストールできました。
では、いよいよ実践の勉強方法について書きます。

Phase1:参考書からインプット

この参考書を3周するフェイズの目的は、過去問を効率よく解いていくにあたり、最低限必要なレベルの知識をインプットすることです。各周回で少し目的は異なります。
個人的には、先に敢えて3周した事で、その後の流れがすごく良かったと感じました。つまり、2周では過去問に歯が立たなさすぎて、ストレス過多かつ非効率となり、逆に4周だと遅いと思います。

まず1周目

これから頭にインストールしていく情報の山の「世界観+サイズ感」を一度確認するための周回です。あまり深追いせず、一通りしっかり目を通すくらいの感じでOKです。
ただし、参考書に書いてある事は最終的にすべて頭に入れないと試験はクリアできないという意識と覚悟は必要です。
ペースは、参考書全体をざっくり20分割し、その日の時間的余裕や体調も鑑みつつ、分量を調整し、20日間かけて着実に進めました。
初見なので、なれない難解な言葉だらけですが、反復により軽減されますので、頭で拒否せず積極的に受け入れる意識も大事です。

つづいて2周目

1周したことにより2周目は、全体的に何となく見たことがあるという感じになってると思います。1周目より一歩深く踏み込んで理解しつつ、同じく20日間ペースで着実に進めます。

最後の3周目

過去問の実践に向けた、最終となる周回です。
これで最後ですので、2周目よりさらに一歩深く踏み込んで理解し、分からない事はネットでとことん調べ、ノートにまとめていきます。
もちろん細かい部分までは覚えきれないですが、目標として<過去問で何を問われても、参考書のどのページ辺りの内容かはすぐ分かる>状態までは進みたいところです。

この3周により、か弱いながら全体的に何とかバランスの取れた、掘っ立て小屋のような知識ができていればOKです。
これを次フェイズの過去問でガンガン補強していき、しっかりした知識にしていきます。
ここまでで60日が経過し、残りは1ヶ月です。

Phase2:過去問からのインプット

個人差ありますが、ここでの過去問正答率はまだまだ3割レベルで、時間も全く間に合わないはずです。
これから過去問12年分をこなす中で、得点できる分野を一つ一つ増やしていき、「たまに解ける問題がある→大体解ける」まで引き上げます。
特に、理解が浅い、勘違いしている、覚えきれていない、などの箇所を過去問を鏡にして積極的に探し出し、反復補強を繰り返します。

このタイミングで、もう1つの必須事項である試験攻略について書きます。
具体的には<得点戦略+時間戦略>です。(時間戦略はPhase3にて)
まずは得点戦略。全50問の構成を2つの視点から捉えることが重要です。

視点1:カテゴリー別
1.  民法:最難関の14問。知識だけで解けない問題も多く、勉強時間と得点率が比例しにくい。何とか1問でも多く取りたい。
2.  宅建業法:20問。メイン1
3.  法令上の制限:8問。メイン2
4.  税,その他分野:8問。サブ的な立ち位置だが、1問もムダに落とせない
視点2:難易度別(問題数はざっくりです)
[Aタイプ] 解けて当たり前の問題
    :5問程度。一秒でも早く解き、時間を稼ぎたい問題
[Bタイプ] しっかり勉強していれば難なく解ける問題
    :30問程度。できれば全問取りたい
[Cタイプ] しっかり勉強していても、消去法で肢が2つ残るような問題
    :10問程度。2分の1の運
[Dタイプ] 捨て問(参考書に載ってない/過去に出題例がない/肢も削れない     
         ような問題)
  :5問程度。4分の1の運。早く捨てる判断をし、時間を稼ぎたい問題

この2つの視点が、得点戦略、時間戦略で重要になってきます。

<得点戦略>

過去データから、50点中40点取ればほぼ合格ですので、逆に言うと10点は落とせます。
そこで、視点2の難易度から減点方式で考え、どの問題を落とすかという得点戦略を立てます。

・ [D]の捨て問で、4失点
・ [C]の2択問題で、5失点
・ [B]を勉強不足やケアレスミスで、1失点

これで、計10点落とす=40点という得点戦略を基準にします。

ちなみに冒頭で運の話をしましたが、”運が悪いの定義をしておくと、
① [C][D]問題で、期待値以上に外す
例:[D]=肢が1つも削れない問題で、正答率が「問題数÷4」未満
  [C]=肢が2つ残る問題で、正答率が「問題数÷2」未満
② [B]の問題で、勉強不足だった知識をピンポイントで問われ、外す
です。この要因により、しっかり勉強していても40点に到達できない事はありえます。ただし、35点で受かる年もありますので、後は運次第です。

まとめ
・捨て問等は期待値通りに落としても、取るべき問題さえ取れば受かる
・逆に、勉強不足やミスで落とせる問題は、運が良くない限りは数問程度

これら念頭に置き、過去問12年分を通じて、一つ一つ得点ポイントを増やしていきます。
ペースは1年分を2日かけてでいいですので、一つ一つの問題を、とことん理解することはもちろん、それがどのタイプの問題で、得点戦略、時間戦略の観点から、どう処理すればいいかまで含めて、体に染みこませることが重要です。
同時に、最後の仕上げフェイズで必ず必要になりますので、弱点補強ノートは積極的に作り、アップデートし続けます。自分の弱みが詰まった濃厚なノートが作られていけばOKです。
残り約1週間です。

Phase3:総仕上げ

過去問12年分をこなした状態で、正答率としてはおそらく7割レベルと思います。7割の35点で受かる年もありますが、後一歩追い込んで、ほぼ確実なラインまでいきたい所です。
過去問を数こなしたことで、試験の傾向や質感が体に染みこみ、自分の弱い部分も分かり、それらが弱点補強ノートに集約されていればベストです。
この4日は、そのノートを中心に、「理解×反復」を繰り返します。
残された時間は少ないですので覚えることにコミットし、例えば一般的な方法では、赤字にする、大文字する等で強調し、この4日間に覚えるまで何度でも反復し、「ムラのなさ」を徹底します。
ちなみに、法改正情報はこの時期に目を通しました。出題率は高いですが、重要なポイントに絞り込んで補足的に覚える程度で構わないと思います。

続いて2つ、最終フェイズの[前日+当日]用にこのタイミングでまとめておくべき、<短期記憶専用の項目>と<時間戦略>について書きます。

<短期記憶専用の項目>をまとめる

例えば、細かい数字情報(例:統計情報、税率関係、建築基準法の高さ)など、出題されるので覚えないといけないが、理解の要素が少ないタイプものは、割り切って理解は捨て、ただ覚える事に特化した方が効率的と考えました。
これらは先に覚えても記憶維持が大変ですし、反復しなければどうせ忘れますので、一旦別項目としてまとめて、軽く頭に入れてだけおき、前日~当日に一気に覚えるのが得策と判断しました。
一日だけの記憶維持なら、自分で無理やり作った語呂合わせでも何とか覚えられますので、その覚える方法も含めまとめておきました。
当日の試験直前の数十分も、この項目確認に時間を割り当てました。

<時間戦略>

目的
・試験中、時間が足りなくなったということを防ぐ
・時間をかけるべき問題(主に民法)に、より多くの時間を確保する


この具体的な方法として2つ、解く順番即答問題2タイプがあります。

解く順番

① まず、最後の5問(問46~50)
② 次に、その手前の3問(問43~45)
③ 次に、宅建業法20問+法令上の制限8問(問15~42)
④ 見直し用に5分を差し引き、残りを全て民法に割り当て

理由1:最後の5問+その手前3問は、統計や税金など、覚えるしかない内容が多い分野からの出題
よって、ここを最初に解くことで、先程の短期記憶専用の項目も含め、記憶の一部をキャッシュクリアでき、気持ち的にかなり楽になれます。
理由2:民法に与えられた時間を明確にでき、ゆっくり落ち着いて解ける
民法は一番難しい上に、回答に要する時間も読みにくいため、精神面でより優位に立つことが有効と思います。

即答問題

これは過去問で書いた<視点2>の内2つ、[A]解けて当たり前の問題、[D]捨て問です。
特に、[D]捨て問はしっかり勉強していれば、すぐに捨て問と判断できますので、4分の1の運と割り切り、無駄な時間を使わないことがポイントです。
捨て問や捨て選択肢は、全体に散りばめられられてますので、どこでどう出会っても、精神的に翻弄されないようにします。捨てるという判断の早さが重要です。

そしてラスト5分は、最低限の見直し(正しくマークできているか等)だけ行いました。よく聞く話ですが、変にゆっくり見直して、答えを書き変え、結局間違えたりもします。

Phase4:前日と当日

もう時間はないですので、結果にコミットし、無理やり頭に詰め込む手段も含めて追い込みます。まず短期記憶専用の項目を一通り押さえ、その後まとめノートの総仕上げをしました。
同時に、当日スケジュールや、解く順番の再確認も済ませ、試験に抜かりなく備えます。
(1つ注意:試験会場に腕時計を忘れない。100均に売ってます)
個人的にはこの2日間が一番辛かったですが、何とか「この3ヶ月を無駄にしたくない、来年もまだコレをやりたいのか?」といった気持ちで自分を煽って、踏ん張り切りました。
実際、“一夜漬け=短期記憶”ですので、その時間効率は圧倒的に高く、どれだけ辛くとも、がむしゃらに頑張る価値は大いにあります。

いよいよ当日

体調を整え、リラックスしつつ、集中力を最大に発揮できるような気持ちにもっていければベストです。何が起きても精神的に翻弄されず、落ち着いて、予め決めた手順を、機械のように淡々とこなす事で最大の結果が出るはずです。試験が始まるまでに、そこそこ時間もあると思いますので、<短期記憶項目+特に弱い部分>を再度確認するのが良いと思います。

最後に

1日平均3.3時間を、90日間も捻出し続けることは、かなりしんどいと思います。僕は朝昼夜のスキマ時間に分散しつつ、たまにやる気の出た日は一気にやったり、どうしてもやる気が出ない日には、まとめノートをボーっと見るなどして、トータル300時間という意識でひねり出しました。
これはそもそも、3ヶ月という集中的短期間で、このワンパッケージをやり切り、結果を出すということが趣旨ですので、精神面では「一回で絶対終わらせるんだ」という強い気持ちさえ途絶えさせなければ、一気にダレる間もなく駆け抜けられるはずです。

マイムノート[宅建士編]は以上になります。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
皆様の合格を心より祈っております。

[ご参考までに]  一番お世話になったサイト
◆宅建通信学院さま http://www.law-ed07.com/shiryou/top.html
ポイント
・大量の過去問が、新しい情報ベースで解説されている(無料)
・各問題に難易度ベースでの一口コメントも書かれており、非常に貴重かつ参考になる

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