じいちゃんと包丁研ぎ
人の少ない時間にお外の用事は済ませて、お昼まえから自宅におこもり。
この先しばらくおうちでごはんになるから、居心地よく、料理が楽しくなるように、キッチンを整えた午後。
ひたすら床を拭く、コンロを磨く、まな板を削る。
包丁を研いでいると、ふと亡くなった母方の祖父を思い出す。
まめだったじいちゃん、よく包丁研いでいたなぁ。
南方戦線を生き残って、炭鉱夫と大工になって、生活に要るものはなんでも器用に作って、自分の釣り船も買って、その日の晩ごはんの魚も調達するようなじいちゃん。
そのサバイバル技術をもっとちゃんと教えてもらっておけばよかったなー。
私は子供の時はおとなしい子だったのであんまりそういうこと一緒にしなかったけれど、大人になって山で過ごすことが増えたり、何かアクシデントあってもどうにかして、maimaiどこでも生きていけそうだよね、と言われるのはじいちゃんの血筋かな、とも思う。
そんなことをふと思いながら、ひたすら包丁を磨く午後。
半日かけてピカピカになったキッチン。
好きなスパイス料理屋めぐりはしばらくお控えなので、これは自分で作れというチャンスだと思って、久しぶりに自分でいろいろ作ってみようと思います。
とりあえず、自宅にあるスパイス関連の本を集めてみる。
長くなった在宅時間で、読み返す。
家の中にもけっこう楽しみはある。
じいちゃんの形見、炭鉱夫の貯金箱、というか人形。