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若さを手放してからの女の武器

女の価値と若さが
連動させられ過ぎなことに
げんなりしたことのない
成人女性はいないはずだ。

とくに日本は
「女は若いほどいい」みたいなことを
大っぴらに言っても
咎められないような
風潮がある。
わたしも何度、その手の発言を
浴びせかけられて
ムカッとイラッとしたことか。

25歳の誕生日に
「お前ももう25か。若いとは
いえなくなったな」と
他社の先輩にいわれたり
「支社を廻って本社にいくころは
あなた何歳?30過ぎてるよね。
おばさんだねえ」と
同じ会社のやはり先輩男性に
のたまわれたり。

てか、30代後半迎えてみると
25とか30とかぴっちぴっち
なんですけど?
どんだけ男は女に「若さ」の
ハードル高くしてみているんでしょうかね。

こうした言葉は、わりに
時を経てもシッカリ覚えていて
わたしは水に流したり
絶対にしない。
世の中サンプルとして
脳内保存している。

男性のこういう発言のウラには
女の若さの特権みたいなものへの
嫉妬があるように思う。
異性をして嫉妬させるほど
日本社会において若い女の子は、
「ボーナス」を
享受する面があるのだ。

ちょっと目立つ仕事がやたら
廻ってきたり
行く先々でチヤホヤされたり
ことさらに貴重に扱われたり‥。

女の若さ礼賛の根底には
女性が産む性ということがあって
生殖可能期間が短い分だけ女性は、
チヤホヤ期も短いという
身も蓋もない話である、と
わたしは思っている。

では、その「若さ」の
ボーナスを使い切る頃には、
女性は「価値の暴落」をただただ
受け入れるべきなのか?

答えは断然、ノーとしたい。

そこでわたしが
考えるそこからの武器とは

「おばちゃん力」。

この言葉に、若い時の自分なら
ひゃーと思いそうなので
別の言い方すると
「マダム力」というか
「おかん力」(もちろん実際に
子持ちかどうかは無関係)。
女なら(心だけ女の人も)
誰でも素養をもつ

「スナックのママ力」でもいい。

女はものすごい落ち込んで
クヨクヨしても
美味しいもの食べて寝たら
わりに忘れてしまえたり
誰かとガーッとしゃべり倒すと
スッキリできたり
究極的なところでの
メンタルの強靭さみたいなものが(個人差はあれど)
男性の比ではない。

自殺者は20〜60代で7割が男性
(内閣府調べ)。
銀行の人にいわせると
会社が倒産して
首をくくる心配が浮かぶのは
まずもって男の経営者だという。

そして、そういう
クタクタになった男に
「どうしたの?元気ないじゃない?」
と声をかけ
「まあ、いいじゃない。大丈夫よー」と
笑ってあげてサマになるのは女だ。

そこは妻とか彼女に限らず
たとえば女友達であったり
職場の同僚や上司であったり
馴染みの店でもいいだろう。

とにかく「おかえりー」と
いつもどおりに迎えてくれる、
しぶとい生活力でもって
受け止める「場所」になれる力。

それこそが「スナックのママ力」
というか「おばちゃん力」
としたい。

で、それは圧倒的に
若い女子より
年増のほうが、
腕が上がっているわけで。

いま、オネエのタレントさんが
やたら人気なのも
彼女たちはこの
おばちゃん力の達人で、
しかも「おばちゃん力」こそ
ストレスフルな現代にむちゃくちゃ
必要とされているからかも。

そもそも女のひとにしても
精鋭の女友達が
人生の必需品なのは真実。
その理由もまさにこの
「おばちゃん力」を
女友達に求めているからではないか。

若さとおばちゃん力を
兼ね揃えたツワモノもいる。
つまり女は生まれながらにして
「おばちゃん力」(マダム力?)
をもっていて
それは、経年で
劣化するどころか磨きがかかる。
時と共に資産価値が上がる。

みるみる目減りする
「若さのボーナス」より
よほど長持ちする、女の財産なのだ。









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