「作ってニマニマ眺める」こと
ビーズを入れて作ることを「ビーズタティング」といいます。「糸のみ」で作る場合と区別されていると思いますが、それぞれに奥深いテクニックやこだわりが広がっているからであって、私のように、基本的なところで遊ぶ程度ならば気にしなくて大丈夫です。
私は、パターンを作るのが好きなので、それを「アレンジする」という流れでビーズタティングを紹介しています。 どんなパターンにもビーズを入れることが出来るんですよ。なので、なるべく「入れ方」という伝え方をしています。
最終的な用途については、やんわりと示唆する程度なので、みなさん自由に使ってくださっていると思います。でもね?「作ってニマニマ眺める」が1番多いんじゃないかと思ってます(笑)
お若い方は、アクセサリーを作りたくて始めることが多いかもしれません。パーツをつけるだけなので1番簡単な利用方法です。でも「同じものをもう一つ」が、けっこう大変だったりするのがタティングレースなんですよね。ペンダントトップにするなら1つで大丈夫ですよ。でも、私は「作ってニマニマ眺める」の大切さを伝えたくてYouTubeを始めました。
何度か触れている2016年頃に勃発したタティングブームは、「華やかな歴史」のように語られる事があるかもしれません。ですが、そのきっかけは「お金を稼ぐための手段」として取り上げたテレビの番組だったのです。タティングレースのアクセサリーは「高値で売ることができる」と。
だから、「猫も杓子も」という状態になってしまったんだと思います。それまでは、ナニソレ?と知る人もわずかな、そういえばお婆ちゃんがやっていたかもしれないという、忙しい現代人の視界には入らない密かな嗜みでありました。
そんなブームで燃え上がり、当時は、100円ショップでお道具であるシャトルが買えるほどの騒ぎでした。ところが、完成させるために費やす時間は膨大であり「個人の熱意」がなければ成されることがないこの手仕事は、突然のブームで手軽に扱えるようなシロモノではなかったのです。
目が整っていて美しい仕上がりのものこそ「価値がある」という意識は、完璧に作らねばやる意味がないと言わんばかりの緊張感をもたらしました。完璧なんてないのにです。
そうじゃなくてもいいじゃない?ただ、作るの。楽しいよ?綺麗でカワイイ♡ちっちゃなモチーフ1つでも「出来たら凄く嬉しいんだよ」私が伝えているのはそれだけです。
子供の頃を思い出してください。ビーズの本を買ってもらって、12星座を作った頃の気持ち。何に使うかなんて気にしなかったし、純粋に楽しんで作っていました。
私は、作るのが楽しい人です。ただの糸が見る見るうちに美しい模様を描き始める。。。素敵な時間です。誰もが今、手にしている四角い画面からは、受け取りきれないほどの情報が溢れてきます。受け取るのではなく、自分で作り出す喜びを味わってください。
ビーズタティングは楽しいけど大変というお話(笑)