河村選手 エグジビット10に関する記者会見にて
9月にメンフィス・グリズリーズと「エグジビット10」契約を締結する河村選手。改めてその記者会見を食い入るように見た。
「トントン拍子で行くと全く思ってないですし、大変な時期、自分がどうしたらいいかわからない時期っていうのが必ず来ると思います。それも分かった上で行くチャレンジ、その決意を決めたのが、この7月7日だと思ってるんで。その壁、いろんな言語もありますし、文化もありますし、また自分の実力が全く歯が立たないということもあると思います。それでいいと思います。それが僕にとって必ず力になって、今後のバスケットボールキャリアにおいて必ず必要になるものだって僕は信じてるんで。」(河村選手)
記者の質問に、唇を噛みしめながらうなずき、一つ一つ丁寧に答えていった河村選手。上記は、壁に直面した時、どう克服していきたいかを尋ねられた時の言葉だった。
きっととてつもなく苦労する、でもその苦労が自分の糧になる、そう信じてのチャレンジ。
河村選手はこうも言った。
「どんな困難になろうとも。立ち向かう自信はありますね」
無保証のエグジビット10契約からNBAへの道は、決して楽ではない。それでも活躍する自信があると言うのではなく、「立ち向かう自信がある」と言う。
その裏には、父:吉一さんの「苦労は買ってでもした方が良い。早くから苦しい経験をした方が、これからのバスケ人生に生きていく」という言葉があるのだろう。
小学生の時、大事な試合に負けて悔しい思いをした河村選手に、吉一さんは「やるべきことがあるんじゃないか」と声をかけたそうだ。そして、自ら決めて始めた毎日のシュート300本。その後600本、1000本と増えていき、連続シュートのオリジナルメニューを作っていった。
自分で決めたことをやり抜く、簡単そうでなかなかできないことを、小学生の頃から、世界を見据える立場になった今でも続けることができる選手。これから味わうであろう困難があっても、立ち向かうことを決めた河村選手。
私も、応援し続けることを決めようと思う。