救急車
決断の時はゆっくりと...平成の終わりが近づいた4月20日。在宅治癒をしていたが何だか体調が悪そうに感じたし、連休で訪看さんやヘルパーの手厚さが薄くなりそうだと感じてのもあった。私が決断をすれば父は家には二度と戻らない。でも体調が悪いのに次は帰れはない...を理由にして入院を拒むのはできない...もちろん本人の希望は最後は家で。だったけど...
午前と午後、訪看さんが心配してきてくれて私の気持ちを聞いた上で背中をポン。と押してくれた。近づく救急車の音。不思議と走馬灯のように意識とは別に頭の中を駆け巡った。
訪看さんと一緒に父は先に病院へ。準備をして私は後を追う。でもパジャマやタオル、必要なものを用意するのに何度も何度も手が止まったりで...上の空になったりしていた。
やっと連絡がついた姉。
「何度も電話したのに!!」つい、心の声で声を発してしまった。それからの日々は...なんだか、安心と不安。
今まで気にした事の無い救急車の音。なのに自分の身に降りかかると、やたら耳が過敏に反応して...街中を毎日のように救急車は動いていると実感した。救急車の音は安心と不安。不安と安心。
良く考えれば、、私はその時にしっかり自分で...安心して!準備が出来たら行くからね!待っててね!と...父に安心。の言葉を投げていた。いつも何が正しい選択だったのか...わからなくなる。
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