オープンダイアローグ大阪開催について 田口ランディさんよりメッセージ
「ドラマdeオープンダイアローグ」は、田口ランディと向後善之が立ち上げた「オープンダイアローグ」を体験するためのグループです。
心理職ではない一般の人のほうが、もしかしたら対等な対話の場を創れるんじゃないか? そのほうがオープンダイアローグは広がっていくんじゃないかな? 地域でみんながオープンダイアローグの方法論を使えたら地域の活性化にもつながるんじゃないか。そう考えて、主に一般の方たちを対象にオープンダイアローグの体験会を開催しています。
変革は「弱いところ、小さいところ、遠いところから」と語ったのは「浦河べてるの家」の存在価値を誰よりも早く認めていたまちづくりコーディネーターの清水義晴さんでした。社会福祉法人浦河べてるの家で日々積み重ねられているのは、まさに、オープンダイアローグでした。だから、オープンダイアローグが日本で紹介された時は「べてるの家と同じことをフィンランドでもしているんだ!」って思ったのでした。
オープンダイアローグは、フィンランドの辺境の町で統合失調症の治療目的で始まりました。弱くて、小さくて、遠いところは、不便だし、人もいない。病院もない。だからやれる人がやるしかない。これまでと違ったことが、不便だから出来たのです。ですけど、都会に住んでいる人がいきなりオープンダイアローグの実践は難しいですよね。
そこで私たちはサイコドラマの手法を用いながら、参加者と擬似的にオープンダイアローグを体験していくワークを作りました。参加していただければこの手法の面白さがわかります。人間の引きだしは驚くほど多いのです。誰でもどんな役でもリアリティをもって演じられる。ドラマの中で現実以上に深いダイアローグが始まるのです。
今回、初めて大阪で開催できることになりました。大阪は人と人のコミュニケーションが密な街。どんなダイアローグが生まれるか、今からとても楽しみです。一緒にオープンダイアローグを体験してみましょう。