わたしにとっての「イルオノワール」
「わたしはロランス」の中で、「イルオノワール」という地名が出てくる。
「ふたりで行ったことがあるの?」という問いに
「よく話にはあがるけど行ったことはないんだ」と、ロランスが答える。
ロランスとフレッドは、ある日イルオノワールを訪れる。
イルオノワールとはなんだろう。
話にはあがるけど行ったことのない場所。
わたしにとってのイルオノワールとはなんだろう。
行ってみたいと願いながら、行ったことがない場所。
きっとみんな持っている自分の「イルオノワール」
ロランスとフレッドは、そこに足を運んだ。
行かなければそのままでいられたのかもしれない。
ただ焦がれていれば、想像していれば、思いを馳せていれば。
そうすれば変わらずにいられる。
けれど行ったんだ。
夢と希望と確かな愛を持って。
空から降る洗濯物。最上級の愛の表現。
足を進めれば変わるものがある。
それは想像とは違うかもしれない。
望んでいたことではないかもしれない。
けれどイルオノワールへ行って選択したから
「わたしはロランス」なんだ。
LAURENCE ANYWAYS
わたしはこの映画をみるたびに、自分を愛せているのかを問いかける。