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🇺🇾ウルグアイと🇦🇷アルゼンチンへの旅の話:DAY9-11


ランチとスーパーをはしご

先週、M君の奥様から「月曜暇ならランチと買い物行きましょー」と誘われていたDAY9。月曜なので、お子さんが幼稚園から帰ってくるまで動ける彼女と、まずはいい住宅街にあるアサード屋でランチを。

出る頃には待ってる人もいた。雰囲気も味もとてもいい。

ここのチミチュリソースは凝っていて、特にパセリを使った緑のタイプの風味が芳醇で余韻が最高だった(写真撮ってないけど)。食事を楽しみながら、M君奥様に持って帰れる食材(主に乾燥した物や調味料)の情報をもらう。チミリュリソースの素として売られているシーズニングぽいの=ADOBOがあるらしいので、スーパーで探すことに。やっぱ現地の方と行くと買うべきものの解像度がぐっと高まる。

印象的だったのは、奥様は卵を買うと言ってスーパーと同じショッピングモールに入る「卵とミューズリーを主に売っている食材屋」に行ったのだが、およそ50cm四方のトレイにずらりと並んだ卵(たぶん一辺に12個×12個=144個、か10×10=100個)を持って出てきて、残りの買い物のためにいったんロッカーに入れたこと。他のロッカーをのぞくと同じように卵が入っていたり数本のワインが収められていた。ロッカー自体はスマホで鍵をかけるタイプで、引取時は配布されたバーコードを読み込む。デフォルトサイズのロッカーが大きいのが、食材大きめの海外だなと感じた。
奥様と名残惜しく別れた後、教えてもらった別のスーパーへ。ドライハーブやスパイスに強いここでも自分へのお土産を選ぶ。

パタゴニアビールは並ぶとスタイリッシュさが圧巻。色の組み合わせと缶のテクスチャがすてき。
これはウルグアイのクラフトビール。値段はちょっと高い。
インスタント食品エリア。日清さんはモンテビデオ撤退したらしいけど…polloは鶏肉、チキンラーメン的なやつ。

ランブラでジョギング

宿へ戻ってきたのが17時前。今日もいい夕焼けが見えそうだ、ということでランブラを走ることにした。めちゃくちゃいいジョグになった。そして走った後のビールとワインがとてもしみた。とうとう滞在もあと2つの夜を残すのみだ。

秋の始まりの空ってだいたい同じなのか。
夕陽に向かって走る。
振り返ると染まっている。

最終日、ラディソンに泊まる

アレハンドラのホスピタリティが最高すぎて根が生えそうな9日間だったが、実は最終日の宿泊だけはこれから始まる日本への長い帰路に備えて、お風呂とベッドのクオリティを上げようと4つ星ホテルを予約していた。サルボ宮殿前の広場に面する Radisson Montevideo Victria Plaza Hotel だ。モンテビデオ中心ではたぶんベスト3くらいに高い建物なので、部屋に入って見えた景色についため息がもれた。プラタナスの葉っぱを見下ろしていたアレハンドラの部屋ももちろん素敵だったが、ここは高さがあるのでラプラタ河が見え、河がつくる水平線が驚くほど高い箇所にあるのに気づく。船の影がビルの合間に浮いているように見える時があり、絵画のような神秘さにうっとりしてしまった。

薄い船の影。濃いのは鳩。水平線は左手のビルよりももっと上にある。
翌朝の夜明け。水平線がくっきり。
港側。右奥で川向こうに見えるのがセロの丘。

ウルグアイは木が豊富、木材を大事にしている、アサードも薪でやる、という話は初日にM君から布教されたわけだが、ラディソンの客室の床が美しい木材でこれには感銘を受けた。靴で歩いてもその柔らかな感触が伝わってくる。

床がすごい、とにかくすごい。
高級ホテルは高級ホテルのよさがある。

バスタブにお湯をためてだらだらとお風呂に。はー。モンテビデオもブエノスアイレスも最高だった。

高層の建物だと周りを見下ろせるので洗濯物を干す人の観察もできる。

5月1日、本気のメーデー

昨晩が最終日みたいな気持ちになっていたが、飛行機が夜なので実質半日くらいはまだモンテビデオ市内で過ごせる。ということで荷物はラディソンに置き、街角の記憶をたくさん残すぞと出かける。
が、昨日までと何かが違う。通勤や学校に通う人がまったく歩いておらず、車も少なく、日曜の街みたいにしんとしている。お天気があまりよくないから?
スターバックスの前の張り紙を読んでようやく理解した、今日はメーデー!そして労働者の権利が手厚く守られるウルグアイにあっては、この日はお休みが当然なのだ。特に外資系チェーンは「休ませること」で企業としてのアピールになる。もちろんローカルのお店もほぼ閉まっており、このままでは楽しみにしていた最後のランチが危機に。
とりあえず旧市街の中心をぶらっと見てみたものの、商店もピザ屋もカフェも全部閉まっている。港の施設ならやってるかも、と思い一路港方面へ。これまで通った道だとつまらないので少しずつ裏の道を通ってみたら、飲食店がやっていない代わりに、地元の人たちが路上アサードの準備をしていた。メーデーってそういう日なんだなという実感。

本屋も外からのぞくだけ…これは村上春樹の「街と、その不確かな壁」
曇りだと水の色も変わるからこれはこれで幻想的になる。
霧は冬が近づいてきたしるしらしい。まだ秋の入口だけどね。
水墨画でもあり水彩画でもある。美しい。
焼いてはる。

港の施設で営業していた大手レストランの1軒に滑りこむ。天気が回復したせいか、テラスの一番外側は取り合いで、帰ろうとした白人系旅行者がまだ席を立たないうちから、そのテーブルを狙う人々が何気なさを装って近づく。とあるブラジル人一族がすごいなと思ったのは、他の人種はお店側が席を片付けるまでは座らないよう近辺でうろうろしてるけれど、彼らは片付ける前にもう座って既成事実を作ってしまうところ。しかも片付けるスタッフに笑顔で「ここに来るの楽しみにしてた」とか無邪気に話し、憎めない雰囲気を作り上げてしまう。いやー、勉強になるけど自分にはできひんわ。

飲みながらの人間観察は最高。
頼りにしてたこのお店も閉まってた(これは開いてる日)。
豪奢なマクドナルド。ブダペスト西駅のマクドに次ぐ美しさかもしれない。
いろんな時代と要素とがミックスして、それぞれがちゃんと成り立つ街だった。

カラスコ空港のラウンジは使った方がいい

プライオリティ・パスで入れるラウンジが1つあるが、(酒飲みとして)飲み物の品揃えがとてもいいなと思った。ビールはESTRELLA DAMM、バルセロナの定番だ(ウルグアイやアルゼンチンものじゃないんだな)。ワインは白、赤ともウルグアイ産で、白はシャルドネ、赤はタナ。ゆっくり最後の別れをかみしめてウルグアイとアルゼンチンへの旅は終わる。

旅の最後。この後また苦手なアメリカだ。

友達にもそのご家族とも会えて、お互いの知らない期間が長くなった分いろんな話ができて充実した滞在だった。予定をつくらずその時のお天気や気分でやることを決めたり何もやらなかったり、こんなに身勝手な動きも長めの旅のいいところだ。

そしてDAY12へ

そういえばJFKでイスラエル航空の機体を初めて見た。シンプル。

こう見ると遠い。けどヨーロッパからアフリカと同じなのかとも思う。
イスラエル航空。
ニューヨークからはアラスカ回りだったので氷河観察がはかどった。
ドキュメンタリー「氷点下に生きる」を思い出す。先住民のママがいる家族好きだったな、元気だろうか。

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