マゼンタ強めの山口県、イエロー強めの神奈川県
昨晩、寝ていると寒くなって起きた。
寝てしまうと起きることがない自分には「途中で起きる」こと自体が珍しい。
布団を手繰り寄せるも、体の震えが止まらない。
寝ぼけ眼で押し入れから、毛布を引っ張り出して布団に被せる。
猫たちを布団の海に溺れさせないよう
闇の中なんとなく手探りで埋もれてないか確認する。
口の中が熱い。…これは熱が出ているなぁと思いながら、ぶるぶると布団に潜る。
朝。
ひとまずお腹が空いてること、食欲があることにほっとしつつ、風邪薬がないことに気がつく。風邪薬って地味に高いし、買いに行くのも面倒くさい。そしてお金もない。
最近怪我をしたときに医者にもらった、抗生物質をとりあえず飲んで
また一眠りした。
猫たちはいつもぴったり添い寝してくれる。ありがとね。
少し元気になったから、気になっていた近所の喫茶店と図書館に行った。
喫茶店には物が溢れていて、沢山の時計が壁にかかっていたが、ほとんど止まっていた。
図書館まで来ると、少し疲れが出てきたのか、立ち読みができない。
昔から活字に酔いやすい(なにそれとよく言われる)せいか、体調が良くないと活字に酔って気持ち悪くなってしまう。
それでも読みたい本が見つけられて、図書カードを作り、借りられた。
これまでいろんな町に引っ越して、その町ごとに図書カードを作ってきた。
するとなんだか町の一員になれたような気がして、少しだけ土地に根付けたような感覚になる。
夕陽は傾いていたが、坂道の多いこの町は
太陽そのものがあんまり視界に入らないような気がした。
前の町、山口県にいたとき、まず思ったのが
「太陽が真っ赤だな」だった。
日の出が関東よりも30分遅い山口県の日の出は、イクラみたいに彩度が高く燃えている色をしていた。インクを混ぜるとしたら、蛍光色のピンクとオレンジがベースで、そこに赤を足していくかんじ。
空の色も、全体的にマゼンタが強く感じた。
湿度の違いだろうか。
関東の空は、イエローが強めで
これはこれで、馴染みある色だ。
マゼンタ強めの夕陽が少し恋しくなった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?