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ヘンダーソン_橋本病_甲状腺機能低下期

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【今回の情報】

45歳女性、A氏の症例報告(介入日:2024年12月15日)

【基本情報と生活背景】
A氏は身長158cm、体重68kg(入院前62kg)の中肉中背の女性である。夫(47歳・会社員)と長女(15歳・高校1年生)との3人暮らしで、週3日パートタイム事務職として働いていた。几帳面で真面目な性格であり、特に長女の教育に熱心で、PTAの委員も務めていた。趣味のガーデニングと料理を通じて、家族の健康管理に気を配っていた矢先での発症となった。

【発症前の生活状況】
発症前は自立した生活を送っており、家事全般を一手に担っていた。休日には家族で外出することを楽しみにしており、特に長女の部活動(バレーボール)の応援に熱心であった。飲酒は月1-2回の会合時のみで、喫煙歴はない。日常生活動作は全て自立しており、支援を必要とする場面はなかった。

【発症経緯と症状進行】
2024年9月中旬より、「なんとなく体がだるい」「寒くて寒くて眠れない」という症状が出現。当初は「更年期障害かもしれない」と考え、市販の漢方薬を服用していた。10月に入り、顔面の浮腫が出現し、「化粧のノリが悪い」と気にしていたが、仕事や家事に追われ受診を後回しにしていた。11月には体重が1ヶ月で4kg増加し、長女から「お母さんの声が低くなった」と指摘されるようになった。

症状は徐々に悪化し、「階段を上がると心臓がバクバクする」「夕方になると靴が履けないほど足がむくむ」状態となった。仕事中に突然の動悸と冷や汗で倒れかけ、同僚に受診を強く勧められ、11月24日に近医を受診。血液検査でTSH 85.2 μIU/mLと著明な上昇を認め、緊急入院となった。

【入院後の経過】
入院時、意識レベルは清明であったが、重度の全身倦怠感により、ベッド上での座位保持すら困難な状態であった。体温35.8℃、血圧105/65mmHg、脈拍58回/分と、典型的な甲状腺機能低下症の所見を呈していた。皮膚は乾燥し、両下腿に圧痕性浮腫を認めた。

入院2日目、心エコー検査で少量の心嚢液貯留を認め、心不全の初期症状と判断された。レボチロキシンNaの投与は12.5μg/日という少量から慎重に開始された。「このまま良くならないのでしょうか。娘の受験が近いのに、私がこんなことになって申し訳ない」と涙ながらに訴える場面もあった。

入院5日目、夫から「妻は完璧主義で、具合が悪くても周りに迷惑をかけたくないと我慢してきたようです」との情報提供があった。この時点で、長女の受験に関する不安が強く、心療内科医との面談を実施。不安軽減のための支援を開始した。

入院7日目以降、内服量を段階的に増量。「少しずつ体が温かくなってきた」との発言があり、病棟内の歩行訓練を開始した。ただし、「急に立ったときにフワッとする」との訴えがあり、転倒リスク評価を実施。看護師による見守り体制を強化した。

入院14日目頃から浮腫は軽減傾向となり、体重は65kgまで減少。「朝、目覚めがよくなった」「髪の毛が抜けにくくなった気がする」など、症状改善を示す発言が増えてきた。

【現在の状況】(入院21日目)
レボチロキシンNa 50μg/日まで増量し、TSHは45.3 μIU/mLまで低下。しかし、依然として基準値上限の9倍以上であり、慎重な経過観察を要する。日常生活動作は改善傾向にあるものの、入浴時の転倒リスクが高く、シャワー浴は看護師の介助を要する状態が続いている。

夫の協力により、長女の受験に関する家庭内のサポート体制は整いつつある。「娘が『お母さんが早く元気になることが一番の応援になる』と言ってくれて、少し気持ちが楽になりました」との発言があった。

今後の治療方針として、レボチロキシンの更なる増量を検討しているが、心不全症状の出現に注意しながら、慎重に進めていく必要がある。また、発症の誘因として考えられる過度のストレスや完璧主義的な性格についても、心療内科医との定期的な面談を継続している。


【アセスメント】

1.正常に呼吸する

〇呼吸数、肺雑音、呼吸機能、経皮的酸素飽和度、胸部レントゲン、呼吸苦、息切れ、咳、痰喫煙歴、アレルギー、自宅周辺の大気環境

橋本病は自己免疫性甲状腺炎であり、甲状腺に対する自己抗体により甲状腺組織が徐々に破壊され、甲状腺ホルモンの産生が低下する疾患である。本症例では重度の甲状腺機能低下に伴う代謝低下により、呼吸機能にも影響が及んでいる状態である。

甲状腺機能低下による基礎代謝の低下は、呼吸中枢の抑制と呼吸筋の機能低下を引き起こしている。入院時の呼吸数は12回/分と減少しており、胸郭の可動性も低下している。また、甲状腺機能低下に伴う心機能低下と軽度の心嚢液貯留により、肺循環動態にも影響が出ている状態である。

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