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[2] 2024(令和06)年春 ふらり青春18きっぷの旅 広島(3)関西(29)

つづきです。
実質初日の、二日目となります。
高速深夜バスで広島駅に到着して、雨中の原爆ドームや広島平和記念資料館を見学した後、再び広島駅に戻って来ました。

04月03日(水) 二日目その2

広島駅に戻りまして、漸く18きっぷ投入でありました。
平和記念公園でもそうでしたが、より一層外国の方の姿が目立っていました。
広島は、人気の観光地である事は確かですが、恐らくラッシュも一段落して、日本人の絶対数が首都圏等とは違うので、少し目立つのかなと思いました。

芸備線

快速 三次(みよし)ライナー

東京経由で広島にやって来て、漸く18きっぷ投入となりまして、初めて芸備線に乗車しました。
運行系統が、3つに分かれている為、先ずは快速「三次ライナー」で、三次駅を目指しました。
芸備線は、伯備線の備中神代(びっちゅうこうじろ)駅と広島駅を結んでいますが、面白いのは広島駅から出る列車は上りなのですね。
普通は、幹線(山陽線)側が上りとなる筈で、伯備線は支線ですし何ででしょ。

マツダスタジアム

2両編成の列車は、少し山陽線上り方面と並走して、カープのマツダスタジアムが見える頃に、内陸側へと離れました。
最初の停車駅の矢賀駅では、結構な利用客の姿もあり、交換列車も盛況でした。
矢賀駅付近には、貨物ターミナルや新幹線車両基地もありますね。(写真後ろの高架は新幹線)

広島駅の北口からも、山と言うか丘陵が近い感じでしたので、程無く山間に入って行くのかと思っていると、突如市街地が現れて驚きました。
後で調べると、大田川沿いの開けている場所で、対岸には可部線も通っています。(この辺りは豪雨災害被災地域)

暫く大田川左岸沿いを北上して、本流と分かれた先で、下深川駅に到着しました。
下深川駅は、区間運転列車も多数運転されていて、概ね広島市街地の端と言ったところですかね。
この先から快速運転となり、景色もローカル色が強くなりました。
山間を抜けて行くのはそうなんですが、高い山も無く視界も開けていました。
ただし、天気が天気でしたから、何枚か写真もありますが、使い物にはなりませんから自粛とさせて戴きますね。
結構、沿線や駅でも桜が綺麗で、返す返すも残念な天気ではありました。
日頃の行いですね。
それと、近くを江の川(広島県内も同じ名前)が流れていて、何なら2回くらい渡っていたみたいですが、分水嶺と言うか分水界がハッキリしていなかったです。
向原駅の先辺りですかね。
快速運転となってからは、まったりと流れる景色を眺めていると、三次駅に到着しました。
この辺りから、かつての律令国である備後国(びんごのくに)となります。
BINGOではありません。
"備"がどこから来たかと言えば、古代の吉備(きび)国からでしょうね。
"後"があれば、"中"も"前"もあります。
芸備線の"芸"は、勿論"安芸国(あきのくに)"です。

快速「三次ライナー」 5826D
広島駅11:02〜三次駅12:24
 68.8キロ

三次駅

三次駅では、少し乗継時間があったので、改札の外に出てみましたが、本降りの雨で早々にホームに戻りました。
三次の街は双子町と言われ、城下町の旧三次町(五日市)エリアと、駅のある旧十日市町エリアは、少し離れている様です。

芸備線2

356D

三次ライナーの時点で、薄々感じていましたが、乗客は殆どがご同業(鉄)と思しき感じでした。
列車の選択肢が、ほぼ無いのですね。

福塩線の塩町駅は、想像とは少し違って小さな駅でしたが、運行系統としては三次駅迄乗り入れていますから、まぁそんなものだったのかも知れません。

天気は相変わらずで、景色を楽しむどころでは無かったです。
備後落合駅が近付くと、かなり山深くなって来ました。
面白かったのは、列車は北上しているのに、並行する河川は南下していて、三次で江の川に合流して北上するのですね。

356D
三次駅13:00〜備後落合駅14:19
 45.7キロ

備後落合駅

備後落合駅は、山間の駅と言った感じで、山陰線の宍道(しんじ)駅からの木次(きすき)線も乗り入れていますね。
本降りの雨で、駅の外に出る事は断念しました。

芸備線3

444D

芸備線としては、3本目にして最終ランナーでした。
折返し列車と木次線の到着で、乗って来た列車を含めて、備後落合駅は賑わっていました。
乗客は、相変わらずのご同業御一行風味でしたが、木次線組との行って来いも、若干あったかも知れません。
備後落合駅を出ると、更に山間に分け入って、JR西日本では2番目の標高となる道後山(どうごやま)駅(611m)の先には、芸備線最高地点(620m)があり、駅付近には分水嶺もありまして、江の川水系(日本海)から高梁川水系(瀬戸内海)に変わりました。

山越えを果たすと、集落が点在する中を進んで行きましたが、歴史のある路線の為、開業当初はトンネル掘削技術が未発達で山裾に迂回したからでしょうかね。
道路と比べると、かなり距離が増していますし、山間部の路線にしてはトンネルも少なかった様に思います。
備後八幡駅一帯では、かつては「たたら製鉄」が行われていたそうで、ジブリ映画『もののけ姫』でもお馴染みです。
ジブリのモデルと言われるのは、島根県雲南市だそうですが、駅のある広島県庄原市は、島根県雲南市や奥出雲町と隣接しており、中国山地の各所で盛んだった様です。
東城駅は、この区間で1番立派でした。
若干の、乗車もありました。
野馳(のち)駅から、岡山県新見市となりまして、この辺りからは備中国(びっちゅうのくに)ですね。
面白いのは、"びんご"、"びっちゅう"、"びぜん"、と全て読み方が違うのです。

前方に、電化された伯備線が見えて、程無く並行すると、備中神代(びっちゅうこうじろ)駅に到着して芸備線の終着となりましたが、列車はまだ少し先へ向いました。

布原駅

芸備線列車のみ停車の布原駅を経て、終点の新見駅に到着しました。
因みに、布原駅は昭和の信号場(仮乗降場)時代、蒸気機関車撮影の名所として有名で、国鉄民営化に際して、正式な駅へと格上げとなっています。

444D
備後落合駅14:42〜新見駅16:09
 51.0キロ (〜備中神代駅 44.6キロ)

新見駅

Suica2000円チャージでゲット

新見駅は、2度目でした。
前回も春で、雨でした。
当時はその後、出雲市駅へ向かったのですが、翌日が酷く寒い日で、翌々日の復路では、山間部が雪景色で、桜に雪が積もる珍しい光景も目にしましたね。
今回は、寒さは無かったです。

昭和橋 下流方面

駅の外にも出てみましたが、高梁川の昭和橋迄行って、雨も本降りでしたから直ぐに戻りました。

新見駅のホームに戻ると、新型車両デビュー間近の、特急「やくも22号」がやって来ました。

伯備線山陽線

山陽線の、三石駅行列車に乗車しました。
岡山地区お馴染みの、伯備線から岡山駅を挟んで、山陽線や赤穂線に向う運行形態です。
新型車両(2023年夏デビュー)がやって来ましたが、広島地区がカープの赤なら、やはり岡山は太郎の桃色なんですかね。
当初はガラガラでしたが、山陽線と合流する倉敷駅でラッシュ状態となりました。
本来なら、岡山駅からの始発列車(1332M)に乗継するのがベーシックかと思いますが、それでは面白く無いので、そのままスルーで先へ進みました。

860M [岡山駅〜722M]
新見駅17:01〜瀬戸駅18:51
(〜三石駅19:13)
 95.7キロ

瀬戸駅

瀬戸駅で下車しました。
他にも、結構な下車がありました。
すっかり真っ暗で、本降りの雨でしたが、ほぼ駅名標撮影の為の下車でした。

駅前

雨で屋根のある場所から見ただけですが、駅前は綺麗に整備されていて、お洒落な貫禄のある橋がありました。

山陽線2

備中高梁駅で、出発を待つ列車を見掛けていました。
当初は、20分程の後続でしたが、特急退避等で差が広がり、30分程待ちました。
終着間近でもあり、ガラガラでありました。

1846M [岡山駅〜724M]
(備中高梁駅17:57〜)
瀬戸駅19:23〜和気駅19:36
 13.2キロ

和気駅

和氣(わき)じゃないよ、和気(わけ)ですよ。
と言ったところで、相変わらずの雨の中、到着しました。

大都会岡山と言えば、推し武道ですね。
知らんけど。
少し前に、和気町ファンクラブは話題になっていましたね。

山陽線3

やっと本命の列車が、追い付いてくれました。
ここからは、いよいよ関西へと向かいました。

湘南色と末期色

姫路駅乗入れなので、113系の混色編成でした。
まぁ、何れ置換えが進めば、岡山地区の新型車両も乗入れするでしょう。
県境を超える事もあり、時間的にも空いていました。

1332M
(岡山駅19:17〜)
和気駅19:47〜姫路駅20:40
 60.0キロ

山陽線4東海道線

姫路駅からは、慌ただしく1分対面乗換で、新快速に乗車しました。
この日の、最終ランナーでした。
時間も時間でしたし、当初は空いていましたが、大都市圏らしく三宮駅からラッシュ状態で、大阪駅での入替えもありましたが、混雑が続いていました。

新快速 3534M
(播州赤穂駅20:01〜)
姫路駅20:41〜山科駅22:21
 136.2キロ

深夜バス含めて、前日からトータル24時間が移動時間でした。
そのうち2時間程は、列車待ちではありましたが。
広島の街滞在は3時間程度でしたが、一応広島県内とすれば、7時間近くにはなったのかなぁ。
見事に広島から京都迄、ずっと雨天でもありましたし、変態乗り鉄の私としては、全くの無問題ではありました。

つづく