モンド菓子
モンドセレクション、である。
私はかねてから、このセレクションに大いなる疑問を持っていた。
1961年に欧州共同体とベルギー王国経済省が始めた「食品のノーベル賞」とも称される食品コンテストだそうだが、ソラで出てくる金賞菓子は、フルタの「セコイヤチョコレート」とかブルボンの「ピッカラ」、ギンビスの「アスパラガス」や「たべっ子どうぶつ」、日清の「バターココナッツ」とか三立の「源氏パイ」とか、どうみてもマイナー感のぬぐえないラインナップ。
私はここらへんの「いまいちパッとしないが、まあまあ美味しい駄菓子の高級バージョン」のラインを“モンド菓子”と呼んでカテゴライズしている。
しかし、ヨーロッパで開催されるコンテストなのに、思いっきり日本人好みの甘じょっぱい米菓子、「ピッカラ」はなぜ選ばれた? 中村主水が選んだのか? そんな必殺な菓子なら食べてみたい気もするが、一般に高級とされるお菓子にモンドセレクション金賞受賞マークがほとんど見当たらないのはなぜ?
謎はますます深まる。
ということで調べてみた。どうもこの認証は相対評価ではなく絶対評価を用いているため、定められた技術水準を満たした商品にはすべて認証が与えられる、らしい。なお国際的には、ほとんど無名である一方で、審査対象品の5割が日本からの出品という状態にある。さらに、日本から出品した食品の8割が入賞している。
ノーベル賞をそんなに与えていいのか、おい。
っていうか、国際的に無名って、これ日本の食品のためにあるコンテストじゃないだろうか。
といいつつも、「アスパラガス」と「たべっ子どうぶつ」は、けっこう好きだったりするので、ヨシとする。
「パーラー永浜商店」より加筆転載。
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