マウントなんていらねえよ、夏
このタイトルで、あるドラマがピンと来た方は同世代ですね(笑)
今回は思い出話しようと思います。
新卒から働いていた会社では、約10年ほどWEBサイトの企画・運営をする部署にいました。
本来であれば、3〜4年で「ジョブローテーション」での異動があり、色々な仕事をするのが通例です。特に若い頃はまだ自分の適性がわからないので、30歳ぐらいまでに2〜3部署経験することが多いです。
ただ、WEB系の仕事はなかなか人を育てるのが大変で、3年かかってやっと一人前。
知識・経験・適性がないと、大型のプロジェクトが進められず、3年かけて育てた人材がジョブローテーションで動かされたら、現場はたまったものではありません。
なので、”10年選手”と呼ばれる異動しない生き地引のような人が一定数いて、私もそのうちの一人でした。
しかし、10年近く同じ領域の仕事をしていると、
そりゃ〜もう大概のことはできるようになるわけで
1言われたら10わかるレベルではなく、
1言われたら100わかるぐらいすべてが既視感。
それでも私は制作の仕事が好きだったから
仕事飽きたな、つまらないなと思ったことはありませんでした。
でも今振り返ると、10年目当時の私はすごく嫌なやつだったと思います。
言葉には出さないけど、正確・完璧・スピーディーな仕事をするのが当たり前だろって顔に書いてあったし、自分がやった方が早いと思ったら人に任せることなく全部自分でやってしまう一匹狼タイプで、常にマウント臭がプンプンのイタいやつだったと思います。
そんなマウント女も、2019年秋に初めて大きな人事異動がありました。
異動先は法人向けの営業部。
11年目にして営業の経験が1ミリもない私が営業担当になりました。
大泣きしました。
あまりに自分のキャリアプランと違う発令で
「もう会社辞めようかな」と考えました。
自問自答を繰り返し、最後はここで辞めたら、あとから「あのとき自分は逃げてしまった」と思うんじゃないか、スッキリ感よりも後悔が残るんじゃないか。
そんな気がして、踏みとどまりました。
でもそこから苦しい毎日が続きます。
・会議に出ても何も話についていけないし
・営業先でも用意したこと以外は上手く喋れず
上司や同僚にはおんぶに抱っこ
・今までマウント取ってきた他部署の人には
自分がお願いする立場になり
低姿勢でお願いしても受けてもらえない
「自分がしたことはすべて自分に返ってくる」
心の底からそう思いました。
自分が情けなくて恥ずかしくて、今までマウント取ってきた人全員に謝りたい、そんな気持ちになりました。
そして心に誓いました。
おごり高ぶっていた最低な自分を捨てるんだと。
でもそう簡単には物事はうまく行きません。
もう仕事ができないことは一旦仕方がないとして
今私にできることを一生懸命やるしかない。
そう思った私は
目の前のことを丁寧に、誠実に
感謝と素直さを忘れずに
どんなときも謙虚さをもって
自分のことを自分でちゃんと褒めてあげる
これを毎日呪文のように心の中で唱えながら仕事をしました。
いや、そんなの当たり前すぎるだろって
ここに書くまでもない内容なのですが、
お恥ずかしながらそんなこともできずに私は10年社会人をやっていました。
結果的に辞めた今も、営業としてどれだけ仕事ができていたのはわからないけど、最後は周りの人と助け合いながら仕事をすることが楽しいと思えたし、11年目のタイミングで自分のクズさに気づき、本気で変わらなきゃいけないと思えたことが何よりも有り難かったです。
たぶんあのまま同じ部署で働き続けていたら、今ごろ完全な”お局マウントBBA”になっていたと思います。
(いや正確に言うとBBAにはなっていますが)
マウントなんて百害あって一利なしです。
この気持ちをずっと忘れずに、仕事も私生活も過ごしていきたいと思っています。
※記事のスキ(♡)を押してくれた方には、私の大好きなYUKIちゃんの言葉が出てきます
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