恋愛=交通事故説
先日、買い物へ行くために商店街を歩いていたら元カレとすれ違った。
マスクしてたけど、たぶん、いや絶対に本人。
テイクアウトの店先で店員と会話していた。
彼を見た途端にまず脳が認識して「あっ!」と思った。
あっ!て何? → あ、〇〇だ…
という順で分かった。面白いよなぁ。
彼の全体像というか全身のフォルムとかオーラとかそういうのがデータとして脳に残ってるんだろう。
だから一致した瞬間、誰かは分からなくても「一致しました」ていう結果だけが脳PCのスクリーンに先に表示される。
そこから「誰と一致したんだ?」て記憶を探るんだろうね。
ほんとに一瞬でこれをやってる。
おそらくは向こうも私に気づいてたと思う。一瞬目が合ったから。
そんで「気づかないフリをする」て選択肢をお互いに一瞬で選んだ。
彼に気づいてすれ違うまでほんの20~30秒だったと思うけど、その間にこれだけの処理をするって人間の脳みそってすごいよね。
それにしてもさぁ、恋愛て本当に美しい誤解であり、幸せな病気なんだなとつくづく思った。
全然カッコよくなかったんだよ!
昔の私が感じてた魅力がまるっと抜け落ちて、違う人みたいだったな。体型とか髪形とかそんな変わってないんだけどね。
まじで顔と外見がドストライクな人で、付き合ってる時は横顔を見上げては「はぁーーーーカッコいいーーーー」てため息ついて悶えるほどだったのに。
ええ、ええ。分かってますよ。
向こうだって「うわ、老けたな。ばばぁじゃん」とか思ってたかもしれないですよね。そうでしょうよ。こちとらマスクに眼鏡にGUのダウンでめっちゃ普段着でしたから。メイクだって眉毛オンリーでしたから。
でもその点を棚に上げといて言わせてくれ。
いやぁ、本当にどこが好きだったんだろう。とち狂ってたな。
けど避けられない恋ってあると思うんだよね。
交通事故みたいなもん。
事故に遭わない人は一生逢わないし、何度も遭う人もいる。
どんなに気をつけてても、なぜか惹かれてしまって、なぜかタイミングがとんとん進んで、気づいたら一晩とかで流れががらっと変わって付き合ったりする。
そんで次の日起きたら、もう空とか木漏れ日とかが美しく見えちゃったりするんですよね、これが。
決定的に世界が変わってしまった。昨日までの私と確実に違う、みたいな確信を得たりする。
まあ出会っちゃったもんはしょうがないんである。
恋愛が美しい誤解であるとしても、そのさなかにしか味わえない感情があるのも確か。一気に距離が縮まる時の興奮とか。思い出しただけでニヤニヤが足元から湧き上がるような幸福感とか。
同時に根拠のない不安とか嫉妬とか、面倒くさいネガティブな自分の感情も出てくるから疲れる。
もうあんな感情のジェットコースターみたいなの、ムリだわ。
多分、履修科目としてはもう終わった。卒論出したと思うw
他人の話とドラマで十分だわ。
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