「好き」と「コンプレックス」のはざまで。私の料理遍歴とオンライン料理教室のこと
再開第2弾、何を書こうかと悩んでいましたが、先日ちょうどよいテーマをいただきました。
私の料理遍歴と参加しているオンライン料理教室について書こうと思います。
料理が「得意」とは程遠いと思っていた
ちょうど今月で一人暮らしを始めて8年になり、自炊歴もそれとイコール、ということになるのですが、その大半の期間、私は料理に対して自信が持てずにいました。
食べることが大好きで、食に人一倍関心の強かった私。「料理ができること」に対する憧れも強く、将来は料理上手なお母さんになりたい、という夢もひそかに抱いていました。ただ、学生時代までは実家暮らしゆえに、たまに母の手伝いをする程度。なので、一人暮らしをはじめたときは「よし、いろいろ作るぞ!」とやたらと意気込んでいた気がします。
レシピ本を買いそろえ、月に1回程度でしたが料理教室にも通い、少しずつできるレシピが増えてはいました。ただ、独学が中心だからなのか味はなかなか上達していなかったようで…(当時の自分はあまり自覚がありませんでしたが、今思えば確かに味はぼんやりしていたし、特別”おいしい”と感じたこともなかったです…)。
ある日、食べた人から「味、微妙」というショッキングなコメントをもらったことがありました。
その言葉にひどく衝撃を受けた私。どうにか腕を磨こうと、料理教室の回数を増やし、毎日のようにお弁当をつくり、うまくできた料理(というより見栄えのいい料理)はインスタに投稿してモチベーションを保つ日々。
ただ、心の中では、「料理は好きだけど得意じゃない」「作っても人に食べさせるのはちょっとなあ…」という思いが渦巻いていました。
”好き”と”コンプレックス”のはざまでモヤモヤする、そんな日々だったのです。
――4~5年前の料理写真。平日の帰りが遅かったこともあり、以前は作り置きが中心。毎週末必死でいろいろな料理に挑戦していました
オンラインだからこそ学べた「おいしさを引き出す」ポイント
そうして数年。さすがに年数を重ねるにつれて、見栄えも味も”これはいけるかも!”と思えるレシピがいくつかできて、「料理は多少なりともできる」と思えるようになってきていた昨年。転職でプライベートに余裕ができたのを機に参加し始めたのが、料理家のSHIORIさんが主宰する「L’atelier de SHIORI Online」です。
昨夏からスタートしたオンライン形式の料理教室。インスタライブを使用したデモンストレーションを通して、月に2回、家庭料理を中心に様々なレシピを教えてもらえます。
実は、SHIORIさんが以前主宰されていた料理教室に単発で参加したことがあり、そのときに教わったメニューがとてもおいしくて。そのときの記憶と、昨年の緊急事態宣言の中、SHIORIさんがインスタライブで披露されたレシピの数々に魅了され、「これはやらなくちゃ!」と入会を決めたのでした。
参加してみて感じたのは、プロの料理工程を一から見ることのできる貴重さ。思えば、以前定期的に通っていた料理教室は、「レシピをもとに自分で実習してみる」ことが大半だったので、結局レシピのどこが大切なのか、どうやればおいしくなるのかがつかみきれずにいたのだと思います。
でも、オンライン料理教室は実習や試食はできないけれど、その分大切なポイントを余すところなく見せてもらえる。その中に、自分が知らなかったちょっとしたポイントがあったりするんです。
SHIORIさんもおっしゃっていましたが、「レシピからは読み取れない箇所にこそおいしさを引き出すポイントがある」ことを実感しました。
また、味付けの簡単な調味料に頼らず、素材の味を活かした味付けを学べていること、手作りできるなんて思っていなかった、手の込んだ料理を自分で作れるようになったことも大きな財産です。シチューがルーを使わずに作れるなんて、自分でパエリアやラザニアが作れるなんて、思ってもみなかった!
――教室で習ったパエリアとグラタンの復習。パエリアが一から作れることに感動!
そして、何よりなのはどのレッスンで習ったレシピも抜群においしいこと。オンラインなので必然的に自分でレッスン後に復習してみることになるのですが、レシピを自分で再現しておいしいと感じられる。そして何より、自分の長年のコンプレックスであった「人に食べてもらっておいしいと言ってもらえる」、再現性の高いレシピであることが本当にうれしいです(習ったレシピはどれを作って食べてもらっても、とても好評なのです!)。
そのおかげで、自分にとって料理は好きなだけでなく、得意なものになりつつある、と感じられています。
新しいチャレンジで見える世界と得られるもの
なんだか細かく熱く語らせてもらっちゃいましたが、参加しはじめて半年弱、たくさんのレシピを教えていただけただけでなく、ずっとコンプレックスを抱いていた料理に自信をつけてもらえたり、定期的に知識をつけることで日々のモチベーションになったり…など、ここに書ききれないほど多くのものを得ることができました。
新しくやってみることには、学びや発見がたくさんある。改めてそんなことを感じています。
先日誕生日を迎えて一つ歳をとりましたが、何歳になっても貪欲に学び、挑む姿勢を忘れずにいたいなと思いました。
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