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紅葉よりお寿司
ああ……結局、食べものなんだなわたしたち……(秋の川柳)
この記事で、うわ、情趣解さん系か……と引かれてもやむを得ない。
某ロープウェイに乗って、某ハーブ園の紅葉を観に行くわよ!と意気込んでいたのだが、シーズン特別料金(3,000円弱)であることを知らず、着いて早々に撤退したのである。
すごくもったいない感じもするのだが、予想を超えた料金設定にちょっぴりびびってしまった。でもキャベツ300円超えとなっている今、うつくしい景色を見るためにはこのくらいかかっちゃうのは普通なのかしら。
去年は京都で大原や清水寺などに行き、着物レンタルもしてたっぷりと満喫した身としては、寺社仏閣といった場所に対してではなく、「紅葉」に対しての上乗せ幅の大きさにびっくりしてしまった。
事前に中の広さとか凄さとか、もっと調べていれば、入園していたかもしれない。し、10分前に訪れたパン屋さんで散財していなかったかもしれない。
行ったら行ったで素敵な思い出になっていたとは思いつつ、家人と同じ金銭感覚であることには安心し、いや紅葉くらい思い切ればいいのに……と自責の念にも追われ、なんともいえない気分で駅まで戻る。
夜は珍しくお寿司屋さんを予約していたので、きっとそれもある。
紅葉をあきらめたんだから、その分食べて飲むぞ!と急に元気になり、まあ食い意地全開なふたりだなと思う。家人はそもそも紅葉にはあまり興味がなかったらしい。あんなにきれいなのに!とは今年はわたしも言えない。
カジュアルな雰囲気のお寿司屋さんで、一品もいろいろある。
日本酒の熱燗、炙り三昧やアテ巻き寿司、〆鯖とたくあんのおつまみ(あまりに酒盗で悶絶した)、カキフライなどなど。
この満足度の高さで、つまらぬ会社の忘年会で払わされるくらいのお会計だったので、にこにこで帰宅する。リピ確定である。
で、帰ってから、そもそもロープウェイという乗り物自体が楽しいアトラクションのようなものだから、そういうつもりで行くなら妥当だったのかも、と気づく。もとから、植物園ぽいとこで紅葉を~と軽く考えていたから、ロープウェイ要素をあまり意識していなかった。
みなとみらいの某ロープウェイも往復1,800円だしな……もっと、ロープウェイの魅力を知るべきだったかもしれない。乗ったことのある友人たちは一様にして「一度は乗ってもいいかもね」みたいな微妙な反応を返してくれるので、横浜に住んでいたときも乗らずじまいだった。
去年、京都で撮った紅葉の写真を見返す。ほんとうに綺麗だったなあ。
来年は紅葉とお寿司を同時に楽しむくらいの余裕をもちたい。いや、別日にするかもしれない。