あの日のスープ。

田舎から、月数回出てきては通う不妊治療。その時、かじかんだ心をほぐしてくれるのがスープストックトーキョーのスープだった。
採卵うまくいかなくても、移植が失敗に終わっても。
ある日の事だった。傷心のままカウンターで注文し、スープを受け取ったのはいいが、通路を巨大なバギーで塞ぎ、反対側に回ると同じお客さんと思しきママ友の子供が駆け回る。危うくトレーを落として子供の頭にスープぶっ掛けそうでヒヤヒヤ。それでも一切気づかないママさん達…「傍若無人」とはまさにこのこと。他のカップルやおひとり様も怪訝な顔をして、最低限の時間でさっと食べて出ていった。私もその日以来、ここのスープはテイクアウトのみと決めた。
あの日から、9年くらいか…スープ屋の方針に対して色んな意見が出て炎上してるけど、本質はあの時と何ら変わらない。要するに、ママさん達及び子供達がマナーを守って普通に飲み食いするなら何の問題もない。ただ、離乳食をタダ食いするような客層にそれが期待できるのかなあ。
ああいう母親にはなりたくないと、反面教師としていたが、ついぞ母親にはなってないし、スープ屋がどうなろうが知った事ではないし。何のオチもなく、お後がよろしいようで。

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