見出し画像

この手にあるものと言葉の重み「お母さんが一緒」「劇場版 アナウンサーたちの戦争」「香港、裏切られた約束」*2024年9月に観た映画

思いがけず日本映画がめっちゃ多かった9月
”ひと”を深く感じたり考える1ヶ月だったりした(映画もプライベートも)

あなたは”言葉”をどんな感じで捉えている?
誰かの話やSNSにグッときた
あの小説の、あの芝居の、あの歌詞が忘れられない

自分の感情を言葉にできてる?
ワタシはまだまだ…
もっと言葉にできると思う、せなあかんと思う

今、この手に何があるのやろ・・・

9月に観た映画は以下

  • お母さんが一緒(日)

  • 愛に乱暴(日)

  • 劇場版 アナウンサーたちの戦争(日)

  • ボストン1947(韓)

  • 寝ても覚めても(日)

  • ぼくのお日さま(日)

  • 幻の光(日)

  • シュリ(韓)

  • 香港、裏切られた約束(香)

  • めくらやなぎと眠る女(仏、ルクセンブルグ、カナダ、オランダ)

  • パリのちいさなオーケストラ(仏)





お母さんが一緒


江口のりこさんが出てて
「区長になる女」のペアンヌマキさんの脚本となれば
観たいじゃないのさ

めんどくさい三姉妹+最後まで気配だけのゴット・マザー
笑いっぱなし

なんでここまで”結婚”がこんなに重いのやろ
結婚していない、結婚できない、結婚してない
…女にとって”結婚”ほど「ざわつく」ものはないのやろか

三姉妹それぞれの”結婚”への思いや考え
「こうなら結婚できる」「できない」のあたりも
突っ込みたくなった

姿を見せない”お母さん”が彼女たちの会話から
あぁ、いるいる こんなお母さん
いるいる、言うてへんのに思い込んで爆走するひと(笑)

三姉妹はそれぞれ「なんでこんな家族なんやろ」と言うてたけど
どこのお家もそんなに変わらへんのと違うやろか
少なくともウチもこんな家族でしたわよ

長女は長女の、次女は次女の、三女は三女の
頑張り、葛藤、哀しみを抱え、お互いへの複雑な思いやら
3人姉妹の微妙なパワーバランスやら

あれだけ言いたい事を言い合い、出し切って迎える朝
ああいう流れになるのも”家族”やから、なのよね
長い付き合いの遠慮のない友達とも、あるかなー

母娘の関係って結構、複雑だったり微妙だったり
少なくともワタシはそやけどな
愛はあるにしても

お母さんが一緒 公式サイト




愛に乱暴


意図せず「江口のりこさん祭り」になった9月初め
吉田修一氏(「悪人」「怒り」の原作者)の原作で以前読んでいた
ー予告編を見て俄然興味が湧いた

桃子じゃなくてもキレるわー
あっちもこっちも踏んだり蹴ったり
そして何やら不穏なゴミ置き場の不審火

愛のない、自分に何の興味もない人と暮らす…
そうなるつもりはなかったんやろうけど
そうなってしまった時…

日常は続く 夜は寝るし、ご飯を食べるし、仕事はするし
何があっても余程でない限りルーチンをこなしてゆくしかない

折り合いをつけているようで
内側でふつふつと湧く何かを抱え
正気と狂気のすれすれを生きる時も、あるさ

桃子の奥の奥にあったものを知った時
真守の過去を知った時
この話の行方はどうなるんやろ…まさかコレで終わらんやろ

行く当てはないし、収入の手段になりそうな事はポシャったし
でも、救いがあった 桃子に

優しい言葉をかけたり関心を持たれなかったのに
意外な人がちゃんと桃子を見ていて「ありがとう」をくれる
そして…(映画を観てね)

最後のあの破壊のシーンは、きっと ああいう事を象徴してるんやろな
淡々と見つめる桃子を見てて
日常は続く、彼女は大丈夫やろと思った

愛に乱暴 公式サイト




劇場版 アナウンサーたちの戦争


話題になってたNHKのドラマ、映画化
まー、よくぞ作った!という内容
実在した名物アナウンサー達の物語

戦争の影が付き纏う真珠湾攻撃までの日本のノンビリした感じ
当時、ラジオが”夢の機械”で
アナウンサー達の世界の広さや素晴らしさを伝えたいという情熱

やがて軍部・政府に利用され”戦意高揚”の道具にされる流れ
アナウンサー達の中にも賛否両論あって
彼らも真実を知らされず、上から降りてくる原稿を
指示されたような発声や調子で読まされる

彼らの葛藤や真実を知らされない恐怖を同時体験

「虫眼鏡で調べて望遠鏡で話す」主人公は
読まされる原稿と現実のギャップにいち早く気づく
「嘘の言葉」の虚しさから逃げへんの

今なら”アメリカと戦争をする”バカバカしさがわかるけれど
当時は完全に周りが見えていない、まともな戦略もない
そんなトップだとも知らされず、嘘の情報に踊らされた
あの戦争の一面がリアル過ぎる

俳優さん達が実に熱演で森田剛くん、すごかったよ
彼の声が独特で素敵だし、存在感が唯一無二
こういう個性的な役こそ、彼には向いてるね

もうひとり挙げると中島歩さん
この人が出演してる作品、何本か観てるけど
作品ごとに別人で、こんな熱い役もええやーん!と思った

学徒動員の大学生のエピソード
お国のために役に立ちます…は、そう言わされていたのよね
本音は「なぜ死ななければいけないのか」

お米が店頭から消え
これが「新しい戦前」かもしれんと思う夏・・・

劇場版 アナウンサー達の戦争 公式サイト




ボストン1947


帰り道、バスに乗るまで15分ぐらい歩いたけど
興奮冷めやらず、あのレースを間近で見たような
「ソ・ユンボク ソ・ユンボク」の声がずーっと聞こえてた

日本の植民地支配の酷さが、ここにも
朝鮮半島の人たちから言葉や名前や文化を奪い
北と南に分断させたのは日本に大きな責任がある

在日コリアンの人がたくさんいるのも、そう
最近、日本の近現代史の対談本を読んで
「被害も加害も起こり得る戦争」
そこからつながる今を、ふと思ったりする

朝鮮人なのに日本人扱いされ日本名で呼ばれ
その屈辱はどれほどなのか

ギジョンのその後、ユンボクと出会って共にマラソンに出場するまで
ギリギリまで困難を極めた話も
全部、”自分のアイデンティティを認めてもらえない”←ここなのよね〜

当時の韓国は世界に全く知られず、しかも”難民国”とされ
自分の国の旗を胸に着けて走れない

英語が全く話せない彼ら、圧倒的にアウェイなアメリカで
韓国語で諄々と「朝鮮人として出場させてくれ」と話す
それが伝わるシーン、良かったナ

ユンボクが走るとすごい”オーラ”!
イム・シワン、覚えておこう

ギジョン役のハ・ジョンウ
こういうやさぐれた、ひねくれた役がぴったり
「1987 ある闘いの真実」で注目した俳優さん

いやぁ、韓国映画っていつも
いろんな事があるけれど生きてるって”わるくない”と思わせてくれる…

ボストン1947 公式サイト




寝ても覚めても


出町座で本が出たきっかけなのかな
濱口竜介監督の特集上映にて
2019年の作品

忘れないうちに書いておくと
震災後の仮設住宅暮らしの人や海鮮市を開く様子
東京で大きな地震 電車が止まり、歩く人の波が描かれている

舞台演劇の様子 車での長い移動もあり
「ハッピーアワー」や「ドライブ・マイ・カー」を思い出すような
濱口監督らしい世界

付き合ううちに朝子が麦に引かれ、恋に輝く女性と
気まぐれで自由な麦が突然いなくなる感じなど
普遍的なものと「あるかもしれへん」ものがミックスされて

東出昌大さんの二役が見事で
人を引きつけずにはいられない男性版・ファムファタル・麦と
平凡なようで人に濃やかでさらりと大事な事を言い、うまく収めてしまう
リョウヘイを見せる

静かに物語が終わってゆくのかと思うと
とんだちゃぶ台返しがある

あれは、ないわ・・・

人の気持ちや行動は時に説明不可能で
理屈じゃない、その時の感情で動いてしまう
けど、あ、間違えたって事も多い

ケリをつけたつもりがついてへんかった…よくある

なんで突然姿を消した事を謝らへんのやろ
なんで突然現れて、当然のように振る舞えるのやろ
麦という人なら、あり得るかもしれんけど

許せない、忘れない…みたいな感情と愛情とは共存する
いつか相手は去ってしまうかもしれん…そんな思いで
一緒にいる人は多いかもなー

苦いようなラストやけど2人が並んでいるシーンは
やっぱり希望があるのかもな、と思わせる

濱口竜介監督 特集上映サイト




ぼくのお日さま


ワタシのお日さま、何やろう? 誰やろう?

ずっとずっとそれが変わらへんのって素敵
変わってゆくのも素敵…
いくつもあるってのも、ええね

北国、雪景色、アイスホッケー、フィギアスケート
ワンカット、ワンカットが透明感や光が溢れた温かみやら
空の色やら初雪のさりげなさやら…心に残る

ストーリーは置いといて
良かったなぁ〜のシーンをあげてゆく

吃音があるタクヤくんの何かに気を取られると
何も見えない聞こえなくなるところ
洗面所の鏡の前でスケートのポーズ、火で温めてるフラスコを眺める…

夢中な感じがとてもキュンでした

そのタクヤくんが初めてスケートの技?ができるようになった時
あの喜びよう、そこから楽しくてのびのびする感じ

無口なサクラが「合わせよっか」とタクヤに声を掛けるシーン

3人で凍った湖で練習しながら
段々先生の車にあった音楽でダンスしたり、ふざけ合うシーン
ホンマに楽しそうで”お遊戯感”なし!

先生が寝る前に恋人に話すシーン
恋人は先生の”持っているもの”と”これから”を思いやってる
先生と恋人のシーンはどれもラブラブというより”仲良し感”満載で
とても微笑ましくて爽やか

春になって氷が解けた湖で先生とタクヤがキャッチボールするシーン
タクヤが微妙に成長していて(背が伸びて顔つきが変化)
あの時期の男の子の成長のめざましさに
時を止めたいような、もっと先を見たいような

セリフは少なく、表情や雰囲気で表現されていて
エンドロールでハンバート・ハンバートの「ぼくのお日さま」が流れ
歌詞が文字でアニメのよう、映画製作に関わった人の名前が紹介される

帰る道も家に帰ってからもドビュッシーの「月の光」が
ずーっと静かに脳内再生された…

ぼくのお日さま 公式サイト




幻の光


能登半島地震 輪島支援 特別支援上映
是枝監督長編映画デビュー作
たくさんたくさん能登や輪島でのシーンがあった

1995年上映作品なので、どの俳優さんも若い!
柄本明さんなど、おじいさん役が気の毒になる感じ

親しい人をなくす経験は、きっと誰もがするのやけど
納得がゆかない事がある
ワタシも父が亡くなった時「なんで今なんやろう?」と思った

そんな経験をしたゆみ子が、時間が経ったとは言え
再び嫁いですーっと家族や生活に入ってゆくのが
ちょっと違和感

戸惑いやギクシャクがない…

新しい環境って、入る人にも迎える人にも
何かしら波が立つような事があって、しばらくは落ち着かないもの
ワタシはそんな体験ばかりやった

口数が多いようで静謐なゆみ子
その繊細さに気づいて寄り添っている現夫

「魔が差す」という言葉がある
説明の仕様が無い言動を自分が取っていたりする

人間の底の深さ 世界の広さやパラレルワールドの存在など
理解を超えるものが存在するんやと思う
何でも分かって説明できるような世界や人間ではあらへんのやわ
元々

海の側の四六時中聞こえる大きな波音
嵐の時の風の強さ
冬の厳しさと春から秋への美しさ

ただ、ワタシは音楽が耳についた
作品になじまず、音が立ちすぎているし
静謐な雰囲気を壊していたと思う(デジタルリマスターやから?わざと?)

幻の光 公式サイト




シュリ  デジタルリマスター版



次々と名作がデジタルリマスターで観られる
当時、観た
朝鮮半島の北と南の話っていうぼんやりした記憶

覚えていたのは切ないメロディ…

「ボストン1947 」のカン・ジェギュ監督
おそらく↑が公開されたからの上映

南北に引き裂かれた悲劇…なんて言うと陳腐やけど
38度線が引かれたのは、先の戦争の結果
もちろん日本に大きな責任がある(みんな知らんやろなー)
ワタシは最近までそれを知らんかった(恥)

壮絶な命がけの北の工作員になる特殊訓練
韓国情報部員と北の工作員たちの違い
特殊な仕事(と言うより任務かな)をしてたって人間や

彼女が「アルコール依存を治療」が大事な伏線
なぜ結婚を前に「もう2度と飲まないで」と彼が言うのか
え?と思ったけど、その裏にあったもの

あんな無茶な事をして、彼らには目的やそれなりの正義があるのやけど
間違っているーと断言できる
暴力は新たな悲しみや憎しみを生むから

要は複雑な状況にひとりの人として
どう受け止め、どう落とし所をつくるかーなのよねぇ
歴史や政治が絡んだとしても

「私に何かあっても…」みたいな話を彼女は彼にするし
彼は彼で仕事をあかさず結婚する気でいる
隠し事はあってもふたりだからこその愛がある

なぜ情報が漏れるのか?ーこれが大事なところ

シュリとは…南北国境に流れるイムジン河に生息する魚なんだとか
熱帯魚、魚がキーワード
苦しかったやろな、彼女

彼女役のキム・ユンジン
ちょっと前に観た「告白、あるいは完璧な弁護」の母!
すごいデビュー作
アクションも激しくラブストーリーでもあるしなー

ハン・ソッキュはスタイリッシュかつ柔らかいムードの人で
この役にぴったり!

ソン・ガンホは若い・・・でも上手いなーと死に際を観て思ふ
そして重要な役どころを、この時点で得てる!

韓国映画を観ると北朝鮮の描かれ方が様々
やっぱり独特ではあるのやけど
そうならせた責任をワタシら日本人はわかってんにゃろか

シュリ デジタルリマスター版 公式サイト




香港、裏切られた約束


アップリンク京都で鑑賞
ちょっと長いけどアップリンクからのメッセージを

香港からイギリスに亡命したトウィンクル・ンアン監督が来日し、吉祥寺で7日間、京都で3日間と全て満席のお客さんに対して監督は、「香港で収監されている仲間のことを思う」と、日本のお客さんに伝える義務があると連日舞台挨拶を行いました。
映画は、2019年の香港の民主化運動を描いたものでしたが、映画の最後では、国家安全維持法ができ、国外に指名手配された香港の活動家が日本で記者会見を行った場面も収録されています。

日本でも、内容がよく似た「緊急事態条項」を制定する動きもあるので、民主化運動は隣の国のことではありません。TBSのTVドラマ『笑うマトリョーシカ』の最終回では、櫻井翔演じる政治家清家一郎は総理大臣になり憲法を改正し「緊急事態条項」を制定していました。

イギリスのガーディアン紙によると、香港の地下鉄で「Liberate Hong Kong(香港を解放せよ)」というTシャツを着ていただけで、チュ・カイポン(27歳)が、国家安全法維持法により、有罪となり、3ヶ月の禁固刑を課せられたと報じられました。香港からのお客さんも映画をご覧になりにきていただいていますが、おそらく、『香港、裏切られた約束』のパンフを持って、香港に入国するのは危険な状態といえるでしょう。

アップリンク京都のメールマガジン9月17日号


映画の冒頭でも監督のコメントがあり、ちょっと背中が伸びる
中国へ返還されてから、議会はあるがデモに参加する人たちの代表は
立候補すらさせてもらえず、デモは”暴動”とされる…

催涙弾やゴム弾とは言え市民に銃を向ける香港警察
デモ参加者への暴力も凄まじい
中国の天安門事件を彷彿させる

なのに若者が多く参加している
顔をマスクで隠し(当局にチェックされないため)家族に反対されても
仲間が行方不明になったり殺されたりしても

何万人という人がデモに参加するほど
多くの人が自由と民主主義を取り戻そうと
生まれや育ち、肌や目の色に拘らず自ら”香港人”と名乗り
みんなが”家族”だと見知らぬデモ参加者同士助け合い励まし合う

つくづく、言論の自由がなくなる恐ろしさを見た

街が戦場のように荒れ果てる壮絶な警察の暴力的制圧
エスカレートする一部のデモ参加者
警察が暴力団を使ってのデモ参加者への襲撃

この映画の監督はイギリスに亡命し
映画に出てくる若者は行方不明だったり保釈中だったり
みんな命がけ・・・

独裁国家はどのように造られるのかが、よくわかる
日本もひたひたと潮が満ちるように
自由や民主主義が奪われて行ってるように感じた

日本での記者会見の様子のシーンもあったが
なぜか自民党の大物議員が大きな顔をして発言していた
中国への反発を煽りたいのやろな

なんというタイミングなのか
中国の日本人学校に通う子どもが襲われたニュースを聞いた日だった…

香港、裏切られた約束 公式サイト




めくらやなぎと眠る女


フランス人監督が作った日本を舞台にしたアニメーション
村上春樹氏の作品が元になっている

それより吹替版が深田晃司監督で
磯村隼人くんや古舘寛治さん柄本明さんや内田慈さん他が声をやってる
それを知って俄然観たくなった

不思議な世界観でアニメも媚びてない
不安な東日本大震災後の日本

「あなたは私に何も与えてくれない」というセリフにどきっとした
「与える」という言葉について
この間、考える時間が多かったから思考が呼び寄せたんかな

そやけど彼女は彼に求めていた?
彼女が求めていたのはかつての恋人ちゃうん
病的に震災のニュースばかりを見てたんは
「これではあかん」(自分の生き方や在り方が)と気づいたんちゃうやろか

村上春樹氏の小説を読んだ事があるし
彼の作品を原作にした映画も観たことがあるけど
どうも響かないのだ、ワタシには

このアニメは理解や共感を求めるタイプではなく
人間の得体のしれなさやどうしようもない現実を描いているんやろな
意味とか示唆とか考えるんちがって、感じたことが大事なんやろー

めくらやなぎと眠る女 公式サイト




パリのちいさなオーケストラ


先月観た「ボレロ」がここにつながった
やっぱりいい!あの旋律

大変な1週間を終えて、大急ぎで駆けつけて観た

肌の色や貧富の差、ちがいはある、だから何?
音楽やろうよ 最高のひと時を一緒に創ろうよ
…そんなメッセージを受け取った

息の合ったお互いを支え合える双子
情熱と才能があって、しかも美しいときた
もちろん周りにも恵まれてはいるけど
それは果敢にチャレンジ、アタックしたからと言える

「自分の音を奏でる」「自分の指揮をする」
さらっと言える・書けるけど それを掴むまでの道のりはなんと険しい
そこを避けては到達できない域がある

ライバルの高慢な彼が予選通過する
けど、彼は感じ取ってるねん
ザイアのエネルギーの強さを、自分が劣っている部分を

泣きたくなる日の方が多い
闘ってばかりの自分に嫌気がさす
なかなか超えられへん壁

観ていてつらい現実を何とかかんとか歩いて行く
やめるのは簡単、でも続けたからこその喜びが待っている

学校でのオーケストラより
「やりたい」と手を挙げる人が集まるオーケストラの方が
レベルやエネルギーが高いのは当然ちゃー当然やけど

肌の色や貧富の差で差別してた友達が
音楽を通して互いを知り
そのうちそれが間違っている事を知る…

相手を知る、これが一番の近道なんやろね

パリのちいさなオーケストラ 公式サイト




呑気に感動した!とか言うてる場合ちゃうな…
戦争、その後、自由を求める人々、移民、差別…
これは人ごとちゃうねん

日本かて香港のように言論の自由が少しずつ侵されつつあり
移民は日本にも来てはって、彼らは差別を受けヘイトの対象となり
人として当たり前の自由や権利を保障されてはらへん

誰もが年齢や性別、生まれや育ち、目や肌の色なんかで差別されず
イキイキと自分の良さや強みで生きて行ける社会を実現するって
そんなに簡単じゃないって、おかしない?

誰もがそれを望んでいるんやから
人が望んでいるのを許すって、なんでできひんのやろ

この手にあるような気がしてる”自由”は
ニセモノのような気がしてならへんのはワタシだけ?



























































いいなと思ったら応援しよう!

Kahou
自分がええなぁ、おもしろいなと思うもので人とつながり、楽しく働けたらなぁ。