10進法で作った壁に負けるな、の話
先月、40歳になった。
同級生のひとりが自分より先に40歳になった時、「10進法には興味がないし、別に節目でもない」みたいなことを書いていて、ほほぉと思ったことがあった。
ぼくらの生活にすっかり定着している10進法は、ぼくらの心理に「キリの良さ」と「桁の違い=規模の違い」という感覚を植え付けている。
・アンケート欄に「40-49歳」にチェックを入れるようになり、ああ、年を取ったなと思う
・299円ってほとんど300円なのに、200円台という括りにされて勝手にお得だと勘違いする
・震災10年という「節目」なんて本来ない。復興は未だ現在進行形なのだ
…みたいな、10進法にまつわる心理的な誤謬は数多い。10進法はしょせん「人間が便宜上考えた代物」に過ぎないし、そんな代物の上に立って「キリが良い」もないもんだ。
そういえば、今年に入って、
飲酒をほぼきっぱりやめた。
その分、しっかり寝てスッキリ起きて、筋トレをするようになった。
ついでだから、カロリーを測りながら体重を減らすことにした。
…すると、年始に85kgほどだった体重が、今日79.95kgになっていたのだが、実はこれにはからくりがある。
朝起きてすぐに測った僕の体重は実は80.10㎏だったのである。
ちなみに昨日の朝の体重も、同じく80.10㎏であった。
ダイエットには「停滞期」という、ある一定のラインから体重が落ちにくくある時期がある、とされている。そしてそれは「80㎏」とか「70㎏」と言った、キリのいい数字の周辺で起こることが多い。
ここ2週間ほど80㎏の壁を超えられない「停滞期」に陥っていた僕は、強制的にこの壁を超えることにし、急遽30分ほどジョギングをして帰ってきて、もう一度体重計に乗り、79.95kgをたたき出したというわけだ。
そりゃ、減るよ!って思うでしょ?
でも大事なのは、たったそれだけのことで超えられた「80㎏の壁」は、実は分厚くもなんともない、と思えたことのほうなのだ。
結局、僕の体も(そして心も)10進法にとらわれてそこに壁を作ってしまっただけ。でも、淡々とやるべきことをやると、体重80kgの壁も、貯金100万円の壁も、ベンチャー企業30人の壁も、実はすーっと飛び越せる壁なんじゃない?
10進法に負けるな!
以上、
だいたい40歳、
だいたい80kgの男による、
だいたい震災10周年のしょーもない話でした。
(この日記はだいたい1000文字で書きました)