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【UoP019】大学院コースの鬼門、GroupActivity

UoPeopleには、2つの大学院コースがあります。1つ目が「経営学(いわゆるMBA)」、2つ目が私の通う「教育学修士(略してM.Ed)」です。

大学課程との違いは色々ありますが、科目の中身の違いに注目すると、
①大学院にはQuiz(試験)がない。だから大学院は1学期あたり8週間と思っておけばOK。
②大学課程のLearning Jounalは大学院ではPortfolio Activityと呼ばれ、少し意味が変わる。
③大学院には毎コースにGroup Activityがある。
の3つがすぐに思い浮かびます。

①はむしろ楽ちんというか、毎週真面目に学んでいれば必ず点数が取れるので、一発勝負のテストの出来不出来に左右されないという意味では成績をそろえやすい特徴はあります。②は実質的には差があまりありません(最後のコースでPortfolioを集大成させる必要があるのですが、私がまだそこにたどり着いていないのでまた詳しく書きます)。

で、大変なのが③です。日本人UoPeople学生のブログでも、この辺の記述があまり多くないので、せっかくだからザックリとまとめてみます。

Group Activityってどんなことするの?

もともと、UoPeopleでは20人~30人くらいのクラスに分かれて受講します。彼らは共に学ぶ仲間ですが、さらに具体的に言えば「ともに採点しあう仲間」となります。Peer Assessmentでお互いの答案を評価しあうことでお互いの学びを促進する役割が期待されているわけです。

Group Activityでは、さらにそのクラスを5人くらい※のグループに小分けします。

※5人の中には、フェードアウトして受講を辞めてしまう学生もいますので、実態としては2~4名に落ち着くことが多そうですが、Group Activityのくせに1人になってしまった例も聞いたことがあります。

そしてそのグループ全員でお題に取り組むわけです。全8週間あるうちの3~7週目に、このGroup Activityを実施します。ちなみに評価は教授が行います。つまりこの課題に関してのみ、グループの仲間は「ともに答案を作る仲間」という意味合いになるわけです。

作る必要があるのは「プレゼンテーション資料」。実際にプレゼンをするわけではないですが、お題に従ってプレゼンをするための資料を作成します(…と言っても、実質的にはPowerPointやGoogleSlideを使って答案を作るだけ)。

なぜ、これが鬼門になるの?

Group Activityの難しさは、ひとえにチームビルディングにあると言っても良いと思います。グループのメンバーは、国籍も住む場所(=時間帯)も職業(=空いている時間)もモチベーションも異なるので、Zoomミーティングを一度開くだけでもゼーゼーハーハー言うことになる。

期限が近づくと、WhatsApp(アメリカではLINEではなくこれが主流)で情報が飛び交うのですが、「男子ちゃんと片付けなさいよ」的な女子の叫び声や、「別にそんなに頑張らなくてもよくね?」的な中の中レベル男子のボヤキや、「っていうかもうやっておいたよ」的な根暗優等生の独善的ヒロイズム発言がごっちゃになるので、収集を付けるのがとても難しいのです。

ちなみに、Group Activityの提出はGroupメンバーが一人一人行うのですが、それは「全く同じコピー」である必要があり、自分だけこっそり抜け駆けしてハイクオリティな資料を作ろうものならもれなく零点がついてきます。

ので、自分一人がどれだけ真面目に課題に取り組んだとしても、彼らとのチームワークがボロボロだと崩壊するのがGroupActivityということです。

じゃあ、どう戦うのか

というわけで、攻略法です。

ポイント① 任せつつ、任せない
矛盾するようなことですが、GroupActivityである以上役割分担をして進めることがとても大事。しかし、彼らの出来栄えがそのまま自分の出来栄えとして跳ね返ってくる以上、彼らに依存しきらないほうが良いです。

他人が分担するパートについても、「自分ならこれくらいの水準で作るだろうな…」という想像をしておくこと。そしていざとなれば「もう少し情報を足してもいいですか?」という提案をこちらからしてあげる覚悟をしておくべきです。

ポイント② グループメンバーのモチベーションを丁寧にケアする
メンバーがギリギリまで動かないと、いちばん最後にヒーヒー言う羽目になります。「私はここまでやったよ」「皆調子どう?」「進めてくれてありがとう」というようなちょっとしたコメントをこまめにすることが大事です。

もう一つ大事なのが、メンバーの言い訳を許容することです。「仕事が忙しくて…」みたいなことを言われると「俺のほうがたぶん忙しいわ!」「こっちはアメリカ時間に合わせて徹夜してやってんねん!」と言いたくなるのですが、そこで「仕事大変なのか、仕方ないね」と言ってあげられるかどうかがグループの結束を決めると思っています。相手の顔が見えないからこそ、相手を変に疑わないことが大事。

ポイント③ 言うことは言う
日本人である以上、英語でのコミュニケーションは結構大変です。だからこそ「コミュニケーションギャップを作らない」つもりでいましょう。私の場合は、「ごめんその英語わかんない」とか「その言い方失礼に聞こえるけど、どういうつもりで言ったの?」とか、割とズケズケ言いました。

こういうやりとりを遠慮なく重ねないと、どのタスクを誰が担うのかといった細かい点で漏れやダブリが生じてしまい、結果としてパフォーマンスが落ちてしまうのです。どうせ顔を合わせる相手でもないですし、仲良くすることよりも点数を取ることを優先しましょう。それが結局Win-Winになります。もちろん、ポイント②に書いたようなケアができていれば、コミュニケーションはそれだけで円滑になりますけどね。

ニューノーマルのビジネスって感じ?

世界のあちこちに住んでいる人と共同作業をする経験はけっこう貴重なものです。コロナで「通勤」や「対面会議」が減り、代わりにオンラインミーティングが増えてくると、こういうクロスボーダーのグループワークもだんだん増えてくるのかな…という気もします。そういう意味で、UoPeopleのGroupActivityは、世界の最先端を行っているのかもしれません。

…というわけで、いつも同じような締めくくり方になりますが、「要は楽しんだものが勝つ」ということを忘れずに、ストレスをためずに頑張っていきましょう。

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