[連載小説]紹介しよう、ギルティア王国!
異世界某所・GuilTube(ギルチューブ)撮影所
俺は恋人や仲間とともにプロパガンダ動画の撮影に臨んでいた。
以下は俺の台詞の全てである。
「諸君、この世界を理想郷に変えるために、私が集めたギルティア王国の仲間を紹介しよう。」
「彼女は絶対妃(ぜったいひ)メザイア。我が王国の妃で、未来を紡ぐ存在だ。」
「彼は炎大将(ほのおたいしょう)シン。我が王国で一番体力に優れた武闘派だ。」
「彼女は水大将(みずたいしょう)クライ。我が王国で一番魔術に長けた技巧派だ。」
「彼は雷大将(かみなりたいしょう)ブラム。我が王国で一番知力に長けた頭脳派だ。」
「そして私は絶対王(ぜったいおう)ギルティア。私こそが王国だ。」
「私が目指す王国の姿はただ一つ、全ての民が管理された、理不尽な暴力のない世界だ。」
「我が理念に反する者は、いかなる手段を用いても排除する。」
動画配信を終えた俺=ギルティアに、恋人=メザイアは告げた。
「覇道の始まりね。もう後戻りは出来ない。」
もとより俺には、後戻りするつもりなどない。
ギルティア王国を世界の全てにするその日まで…。
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