[連載小説]ギルティア王国大戦記 第48話
8月21日・日本
ロートはギルトが送り込んだブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイスとの戦いを強いられた。
やがてギルトも参戦し、ロートは多勢に無勢となった。
「よう優駿。俺の理想に賛同するならコイツらを止めてやるぜ?」
ギルトの言葉にロートは答えた。
「お前の仲間になるつもりはない!それよりメザイアはどうした?」
ギルトは一瞬だけ間をおいて告げた。
「アイツには退場してもらった。俺の理解者じゃなかったからな。」
ロートは機転を利かせその場から逃げ延びた。
優駿はアイリスやヘラクレス・スカラベ・ケルベロス・リザードマン・ガルーダと共に身を隠した。
ギルティアは拠点のプライベートルームで、眠っているメザイアを見守っていた。
「悪いがメザイア、理想の世界が出来るまで眠っててもらうぜ。」
そう呟くギルティアに、悪意はなかった。
そこにあるのはメザイアへの深い愛情だけであった…。
8月22日・日本
ロートはまたしてもブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイスとの戦いを強いられた。
全員が限界まで消耗し、アイリスが絶望したそのとき、ブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイスが正気を取り戻した。
彼らだけでなく、世界中の人々が感情を取り戻した。
ヤタガラスの能力で身を隠していた貴斗が、ギルティアに気付かれずに電波発生装置を解体したのだ。
異変に気付いたギルトが現れたとき、優駿は宣言した。
「ギルティア!お前の独り善がりの理想も、理不尽な暴力もこれまでだ!」
遂に、最後の戦いの火蓋が切って落とされた!
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