[連載小説]ギルティア王国大戦記 第4話
ロートはゲルブに苦戦を強いられていた。
二人が戦っている間にコカトリスは逃走した。
それを確認するとゲルブも去っていった。
「アイツは何者だ?俺と同じ戦騎のようだったが…。」
優駿はゲルブの正体をわかりかねていた。
ギルティア王宮
ブラムはゲルブこと喜瀬篤司(きせ・あつし)を迎え入れていた。
「よくやったなゲルブ。あとはコカトリスに任せておけ。」
篤司は営業スマイルを浮かべながら適当に返事をすると、ブラムから契約金を受け取った。
一人になった篤司は、ゲルブに変身する際のパートナー・フェニックス(見た目は金色のプリチーな不死鳥)に呟いた。
「金で雇われたとはいえ、本当に欲しいのは情報なんだよな…。」
サムラーイ国
翌日になって再びコカトリスが攻めてきた。
優駿はロートに変身し戦いに臨むと、今度はユナイト2の力とリザードマンの協力で難なく倒した。
戦いの後で、篤司が優駿の前に現れた。
大地と同じく、篤司も優駿の幼なじみで、三人は元の世界では親友同士であった。
「よう篤司。まさかお前もこっちに来てたとは。ところで、昨日のあれはどういうつもりだい?」
優駿は篤司を一目見た瞬間、ゲルブの正体だと見抜いた。
「隠すことでもないから言うけど、僕はギルティア王国と契約してるんだ。」
篤司は悪びれることなく答えた。
優駿は冷静に受け止めたが、アイリスと貴斗は完全においていかれていた。
「何はともあれここは優駿の領土だ。おめでとう。」
篤司はそう告げて去っていった。
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