[連載小説]ギルティア王国大戦記 第11話
異世界東部・ワンダーランド
テーマパークが栄え、遊園地、レストラン、温泉と様々な娯楽施設を備えたその地は、未だギルティア王国の侵略下にはなかった。
そこを訪れたチーム・ロートは、思い切り羽を伸ばすことにした。
優駿もアイリスも貴斗も、ヘラクレス・スカラベ・ケルベロス・リザードマンも、思い切り浮かれて楽しんでいた。
優駿はふとしたことから単独行動になった。
遊園地のテラス席でご飯を食べていると、陽気な男に声を掛けられた。
「よう青年、楽しそうだね。」
「そういうお兄さんも、なんだか楽しそうだけど。」
優駿は答えた。
優駿と男はすっかり意気投合し、共にアトラクションを楽しんだ。
「いい歳の男二人で遊園地なんて、普通は恥ずかしいものだけど、なんだか悪い気しないな。」
優駿は冷静に呟いた。
一通り楽しんだ後、優駿はアイリスたちと合流した。
優駿は男にアイリスたちを紹介した後で、お互い自己紹介をしていなかったと思い出した。
「俺は明坂優駿。ギルティア王国と戦うチーム・ロートの戦士。よろしくね。」
男がお返しに自己紹介しようとしたとき、ギルティア王国の幹部一同が現れた。
優駿はとっさに身構えながらも、冷静に話を聞いた。
メザイアが自身と、シンとクライとブラムとシロガネを優駿たちに紹介した。
その直後、男を指してこう告げた。
「この方こそ、我が王国そのものというべき絶対王・ギルティア様です。」
優駿が、そしてチーム・ロートの全員が戦慄した。
さっきまで優駿と気さくに話していた男こそ、優駿たちの最大の敵・絶対王ギルティア(ぜったいおう・ぎるてぃあ)だったのだ。
メザイアはギルティアに、今がチーム・ロートを倒す絶好の機会であると進言した。
ギルティアは自ら戦うことはせず、後のことをシン、クライ、ブラムに任せた。
優駿はロート・ユナイト4に変身し、三人の大将を相手にした。
シンはサタン、クライはリヴァイアサン、ブラムはベルフェゴールという怪人態にそれぞれ変身した。
「チーム・ロート、明坂優駿。ヤツはどこまでやるかねぇ。」
ギルティアは優駿の力を冷静に推し量ろうとしていた。
時同じくして、スレイプニルがワンダーランドを支配下にしていた…。
その事を察した三大将は、ロートとの戦いを終えた。
“絶対王配下のスレイプニルなら負けるはずはない”
三人ともそう認識していた。
チーム・ロートは、かつてないピンチを迎えた…。
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