[連載小説]ギルティア王国大戦記 第31話
8月3日
ギルティア王国はたった1日で、全世界を制圧した。
三大将を喪った(というより自らの手で排斥した)ギルティアは、自身の配下・曹長の中から優秀かつ忠実な者を選抜し、新たな幹部・七元帥(しちげんすい)とした。
そして彼らは、七つの海にそれぞれの拠点を構えると、圧倒的な力を見せつけた。
主要国は和平交渉も武力行使も無意味と判断し、主権を放棄した。
優駿はすぐにでもギルティアを倒そうとウズウズしていたが、ヘラクレスたちが止めた。
確実に勝つためには情報が必要であるとして、今は情報収集に努めるべきと進言した。
ヘラクレス・スカラベ・ケルベロス・リザードマン・アンタイオス・ヤタガラス・フェニックス・ガルーダ・シロガネが、七元帥の拠点に赴く中、グリフォンは寛騎の元にいた。
「今は最大のピンチであると同時に最大のチャンスだ。侵略ゲームは終わってないよ。」
グリフォンの言葉に寛騎は反論した。
「何が侵略ゲームだ!何でただのゲームで僕らの世界が乗っ取られなくちゃいけないんだ!」
言葉に詰まったグリフォンの元に優駿が現れた。
「お前が寛騎くんをそそのかしたのだな。目的は何だ?」
優駿の問いにグリフォンは答えた。
「王国を倒し平和を取り戻すことさ。そのためには寛騎の助けが必要だった。けど寛騎は優しすぎて臆病になる。だからゲームってことにしたんだ。」
優駿はグリフォンの言葉に嘘はないと感じた。
優駿はグリフォンと共に、今起きていることや異世界で起きたことなどを包み隠さず説明した。
「今王国と戦い、世界を救えるのは俺たちしかいないんだ!」
優駿の力強い言葉に、寛騎は立ち上がった。
「ずっと騙しててごめんな寛騎。でも世界を救いたいって気持ちに嘘はない。」
グリフォンの謝罪を寛騎は受け入れ、改めて共に戦う決意をした。
立ち上がったのは優駿と寛騎だけでなく、アイリス・貴斗・大地・篤司も同じであった。
時同じくして、ヘラクレスたちが帰還し、七元帥の情報がもたらされた。
さらに、七元帥配下のユーザイ兵が現れ、人々を捕らえ始めた。
優駿・大地・篤司・寛騎はそれぞれロート・ブラウ・ゲルブ・デモンゲルブに変身し、戦いに臨んだ…。
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