[連載小説]ギルティア王国大戦記 第25話
異世界東部・フォレスティア国
チーム・ブラウとチーム・ゲルブが降り立った。
大地と篤司は王宮に乗り込み寛騎を助ける上で、優駿の協力が不可欠と考えていた。
優駿は二人から事情を聞き、協力することにした。
寛騎を放っておけないのはもちろんだが、ギルティアと決着をつけたいという理由もあった。
アイリスはメザイアの協力を得られるかもと話した。
「まさか絶対妃を味方につけるとは。侮れないな。」
大地は感心した。
「あの絶対妃が仲間となれば、いくらでも付け入る隙が出来る。」
篤司は希望に満ちていた。
その日の夜、優駿たちの元にメザイアが現れた。
事情を知ったシロガネが密かに呼び出したのだ。
アイリスの言葉通り、メザイアは仲間になった。
ギルティア王宮最深部
「いよいよ兄さんたちが来るね。」
一人の少年が呟いた。
その少年こそ、篤司の弟・喜瀬寛騎(きせ・ひろき)である。
寛騎の隣には、ギルティア配下・デュナス曹長がいた。
デュナスは出世欲の強い面従腹背の男で、寛騎と結託し、三大将はおろかギルティアをも出し抜き王国の全権を握ろうとしていた。
デュナスは寛騎を「先生」と呼び慕っていた。
「では先生、あなたに会いに来るものたちは私が追い返して差し上げましょう。」
「よろしく頼むよ、デュナス。」
篤司の意に反し、寛騎に帰る意思はなかった…。
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