人生指示待ち人間
6月中旬から休養期間に入っていて、仕事を一切していない。
接客業をしていたのだが、あることがきっかけで他人に対して恐怖を感じるようになり、休まないといけなくなった。
今は割と平気だが、当時は他人はみんな刃物を持っているかもしれないという強迫観念に押しつぶされていた。
かかりつけの医者に診断書を書いてもらい、休養に入る。期間は8月いっぱいまで。
最初のうちは良かった。山ほど本を読んで、好きな音楽聴いて、はっきり言って無敵の生活だった。
そして1ヶ月以上経過した今、休みと自由に飽きてきた。梅雨が明ける前に、夏休み気分も終わった。
停滞が続いている。「しんどいな」と口に出してしまう。
毎日が更新されないので、昔の失敗、嫌なこと、恥ずかしかったことがフラッシュバックされる。
体が「退屈」に蝕まれている。自らに「毎日○○をする」のような、それなりの枷を付けてみるが、物足りない。
元々の気質なのか、長年の環境で植え付けられたのか、「しなければならないこと」が無いと落ち着かない。体調を崩して、アルバイトを始めるまでの期間は、満たされない毎日が続いていた。
読書や音楽鑑賞という趣味があるのだから、ひたすら没頭すれば良いのではと思ったが、仕事があっての趣味という位置付けなので、趣味だけの生活はとても苦しい。RPGで体力ゲージが満タンなのに回復魔法を唱えているかのようだ。
自分はどうしようもない指示待ち人間だったのかと悲しくなる。誰かから与えられた仕事をこなさなければ生きていけない、余暇すら楽しむことが出来ないのかと。
休養期間はまだある。まだ他人への恐怖心は少なからずある。こんな状態で元の職場に復帰は出来ない。
停滞から抜け出さなければ。
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