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整列【Cups 8】
みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?
先日、顧問先へ伺うのに、バスに乗車しました。
わずか数秒で、前のバスが発車してしまったので、次のバスを待つのに
Mahouはバス停の先頭で待つことになります。
その後ポロポロと、バス待ちの人が集まってきましたが、Mahouのすぐ後ろに
70代ぐらいの女性が並びました。
バス待ちの先頭5・6人はベンチに座れるようになっていますが、Mahouはあえて座らず、立っていました。
すぐ後ろの70代女性は、ベンチに荷物を置いて座ります。
さほど大きくない荷物をベンチひと席分に置きましたが、まだそんなに人が集まっていないので、気にもなりません。
とはいえ、数分後には、それなりに人が並び始めました。
すると、その女性はソワソワし始めて、立ち上がり、Mahouの横に並びました。
内心びっくりして、横目でその女性を見てみると。。。
「お父さん、席とってあるんだから、こっちきて座って!」と叫んでいます。
叫んだ方へ向いてみると、全く気がつきませんでしたが、数メートル先に
お父さんと呼ばれた男性が、立っていました。
そこで、女性が小さな荷物を置いたのは、ただ荷物を置いたのではなくて
夫のための席取りだと合点がいきます。
でも、男性は言い返すのです。「座らない」と。
妻である女性は、夫に声をかけたものの、夫の性格を理解しているからなのか?
落胆することもなく、かといって小さな荷物を手元に戻すわけもなく
そのまままたベンチに座りました。
![](https://assets.st-note.com/img/1700694172097-H5axnx9WYd.jpg)
『あぁ、あのご主人は並べない人なんだなぁ。』
時々、そういった性格の人がいらっしゃいます。
日本人が特別整列乗車が身に付いている国民なわけですが、世界規模で言えば稀な
風習です。
とは言え、このご夫婦のやり取りを知らない整列乗車をする人たちは、
この男性がいきなり列の脇から入って乗車する姿を見て『不穏に思うだろうな』
とも予測します。
案の定、こちらのご主人、バスが到着すると悪ぶれることもなく、
70代女性の前に(つまりはMahouの真後ろ)入り込み、バスに乗車し
とっとと着席。
しかも女性と2人がけではなく、1人席に座ります。
女性も仕方なく1人席。
この夫婦のやりとりを知らなければ、ただただ割り込んだジジイです。
さて、これはどう考えればいいのだろうか?などと要らぬ考えを持つのがMahou。
目くじらを立てる必要もない話ですし、『寛容な世界』を目指すのであれば、
そういう人もいる、ともなりますが
良い意味で『空気を読む日本』の良さを維持するには、火種になりうるケース。
そんなことを考えながら、バスに揺られます。
とは言え、実際は誰も文句は言わず、穏やかな景色の中バスは走りゆきます。
こんなギリギリのラインを進みながら、世界は回っているのだろうと思うと
『まぁ、なんとかなる』と、大雑把にくくりたくなります。
これが日常の一コマですね。
タロットMahou