涙と希望【大アルカナⅢ 女帝】
みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?
【50代女性 夫自営業 子ども借金返済中】
大事に育てていた子どもが、あっという間に社会の洗礼を受け、ネットワークビジネスを信じ、借金をしてまでそのビジネスの沼に踏み入れてしまいました。
相談者である母親が気がついた時には、3桁まで借金が膨らみ、慌てた母親は自分の老後のために貯めておいた貯金で、なんとか支払いをし、大きな問題にしませんでした。
反省した子どもは、しっかり学ぼうと思い直したものの、今どきの浅はかな考えで
今度は株に手を出します。
ご想像の通り3桁の数字が増えた状態で発覚。首が回らなくなった時に、奇跡が起こります。自分の親の遺産が、ほぼ同額入ってきたのです。
夫が自営業で苦労してきた相談者は、金利の恐ろしさを身にしみてわかっているので、子どもの借金をまたもや建て替えて、自分へ借金を返済するように強く伝えました。親子の関係が悪くならないように、と夫に内緒で立ち回ってたのです。
とはいえ、可愛い子どもはその約束を門限同様守りません。
そしてこの酷暑。
ついに彼女の心がポキンと折れました。
長年のお付き合いてある相談者の彼女は、自営業の夫の手伝いをしながらも、
自分は外で正社員として働いています。入金が不安定な家業を手伝うよりも、外で正社員で働くと、絶対的に収入が安定するからです。そして働き者の彼女は、土日はアルバイトをして家計を支えてきました。
夫も子どもも、そんな彼女を知っているだろうに、自分たちはお休みを満喫していました。「現実を見て見ぬふりをしてきた私が悪い」と彼女は言います。
タロットはすかさず訂正をします。
『あなたは何一つ悪くない。わかっていて協力しない家族をもっと厳しく判断して良い』
Mahouもさらにわかりやすく伝えます。
『あなたは頑張り屋さん、仕事場もアルバイトも、家事も、気持ち切り替えてやるべきこととして真面目にやってきただけ。
でも現実は、仕事がないはずの空白の時間に明らかに自宅でゲームをしている夫。
借金を作っているのにも関わらず、異性にうつつを抜かして遊び回っている子ども。怒りの気持ちを通り越して悲しくなったいたのでしょう。
でも、その悲しむ自分を認めたら動けなくなるから、その気持ちすらも気が付かないふりをしていた。それが、この夏の暑さで自分に嘘をつき続けられなくなったのではないのかしら?』
そう言った瞬間に涙が溢れ出します。
「もうこれ以上働けない」かすれた声で彼女が言いました。
そりゃそうでしょう。彼女は子宮の持病も持っているのです。
時に大出血や貧血に見舞われながらも、それでも働き詰めでした。
でも、彼女の信念で、家計の状態を、正式に夫と子どもに伝えることはしてきませんでした。
タロットは言います。
『いくらあなたが言わなかったとしても、だからと言って知らなかったという逃げは通じない。
「大変そうだな?でもまだ言われないからなんとかなっているのかな?」と
超前向きな感情に落とし込み、見て見ぬふりをしていたのでしょう。
あなたが追い詰められているからこそ、今がチャンスです。
あなたはまた元気になってしまったら「自分でなんとかしよう」と思ってしまうでしょう。
「もう無理」と思える今だからこそ、ようやく本音で夫と子どもに伝えられるのです。』
「私たち家族は、乗り越えられるでしょうか?」
タロットは言います。
『今回の問題は、借金ではないのです。
家族全員が、あなたに甘えず大人としてしっかり自分の人生に責任を持つことに
気がつくイベントです。
だから乗り越えられない、という話でもない。成長するための出来事です。
あなたが一人頑張って、彼らの成長するチャンスを奪ってはいけない』
相談者の方の顔色がサーっと明るくなりました。
「そうか。二人に傷ついて欲しくないと願って頑張ってきたけど、今回はもう現実を正直に伝えていいのかもしれない。二人に伝えるのはとっても怖いけれど、
二人が成長できるのであれば、希望が持てる。私、伝えます。」
鑑定時間はあっという間に一時間が過ぎ、仕事の合間に鑑定に来てくれた彼女は
勤め先に戻って行きました。
愛している家族を守りたい一心で、頑張り続けた彼女を責めることはできない。
夫と子どもも、現実を突きつけられショックを受けるでしょう。
でも、しっかり乗り越えて、彼女の支えがなくても、しっかり自分の力で生き抜いて欲しいと願います。
そして、彼女が長年清らかない心で生きてきた事実が神様に届いているようにと
祈ります。
タロットMahou