愛のそばに忍び寄る影④【大アルカナ ⅩⅢ死神】
みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?
久しぶりの再会にも関わらず、感情を堪えられない彼女に
ついに彼からの連絡が途絶えました。
落ち込む彼女。
覆水盆に返らず、とはこのことか?
彼のマンションの宅配ボックスは1週間限定だから、絶対に彼は受け取っているはずだと、彼女は推測します。
なんの返事も寄越さない彼の真意を知りたくて仕方がありません。
Mahouも思うところはあるものの、
タロットカードを引きました。
『プレゼントは受け取っている。メッセージも読んでいる。』
「じゃぁ、なんで返事が来ないの?
2人の関係が終わっているからじゃないの?(怒)」
まぁ、気持ちはわかりますよね。(3回目)
女心です。
でもね、いつも言うように『男はバカで(笑)自分中心です』
タロットは答えます。
『終わってはいない、しかし、自分が優先なだけ』
実は数週間後には、タロットがいうように
彼女がメールを5回送れば、1回返信が来る、程度ではやり取りは続きました。
さらに数ヶ月過ぎれば、彼は気ままに彼女の家にやってくることもありました。
そんな彼の様子を見ながら
この3ヶ月で6キロ体重を落とした彼の姿を見て、
「真剣に体調を元に戻そうとしているのだろう」と彼女も推測できました。
彼女はお父さんを糖尿病で亡くしていて、そのケアをした経験があります。
「彼は死なないから大丈夫!」と経験値を持つ彼女は断言します。
しかし?
彼は、非常に慎重に、彼自身の体調と息子と仕事の予定の順に優先して
彼女との約束は不安定なままでした。
彼女は彼のサポートをしたくてたまりませんでしたが、
彼は一切詳しい病気の状況も今後の予定も、今後の2人の関係性も教えてくれず、
気持ちのやり場がない数ヶ月を過ごし、
「今後のことを話したい」と言い出す彼女に、のらりくらりと話を交わす彼。
別れようと、話にならないところを見ると、別れる気もないのだろうと
タロットも答えるものの、彼女は我慢できませんでした。
そしてついに彼から
「君のことは好き、それは今も変わらない。
でも、今の自分はもっとライトな関係性の相手でないと続かない。
だから終わりにしよう。」と言わせてしまいました。
そう、言わせてしまったんです。
タロットは言います。
『彼はあなたへの愛よりも、自分の命の危機を感じてしまっている。』
彼女は反論します。
「生きようと覚悟をしないと、生きられない。
私はそれをサポートしたい!それなのに、彼はどうして病気を怖がるのか?
絶対に死なないって、私は確信している!!!」
タロットとMahouから、彼女へ愛を込めて伝えました。
『自分が死ぬかもしれない、という本能的に思うきっかけは
どんな理由であれ、今までの性格を変えてしまうくらいの衝撃です。
今の彼は、本能的にそれを感じてしまっています。
それを他人がとやかく言って、変えられると思うことは、自分の欲望でしかない。
彼自身が、自発的にそう思えないと、何を言ってもただプレッシャーを与えるだけ。残念だけど、あなたの気持ちは彼を追い詰めてしまっている。』
「一緒に頑張ろう、ということもダメなの?」と彼女。
『あなたの今の立場では、難しいでしょうね。
すでに一緒に住んでいる、すでに結婚している、という立場であれば
良かったのでしょうし、
それよりも、この前の息子さんの問題も未だ解決はしていなさそう。
彼は今、自分と、息子の「命」を抱えていると仮定すれば
確かに、真剣交際をするほど余裕がないと、推測はできます。』
凍りつくような沈黙。
「彼を支えてあげたかった。」そう言って彼女は帰っていきました。
人は、自分自身が生死の境を迷ったり、いじめに遭ったり、両親が亡くなったり等
『死』に触れると、性格が変わることが多々あります。
そんなことくらいで?というのは他人の戯言。
これは精神的に、というより本能的に変化せざるを得ない、現象だと
Mahouはたくさんの人を見ていて思います。
他人のアドバイスを素直に受けられる時も、受けられない時も
占い的に言えば『タイミング』でしかありません。
そうだとしても、そもそもこの恋愛は、なんの意味があった出会いなのでしょう?
あれだけ彼女は慎重だったのに?
持ち上げて、奈落の底に落とすような出来事でした。
ただ、、、、
みなさんもこのシリーズを読んでいて、うっすらお気づきですね?
そう、彼女は激情型なんです。
シングルマザーの強さでもあります。
信念を持った生き方をしてきたのでしょう。
子どもを育てるために、すべて1人で決めて、覚悟して、挑戦してきたのでしょう。
素晴らしい勇気です。
同じ立場として、Mahouも彼女を称賛します。
だからこそ、子育てが一区切りした彼女が次に学ぶものは
「自分の意見と他人の意見をすり合わせる」という認識だったのかもしれません。
彼の彼女へ向けた最後の一文は、「余命宣告をされた」でした。
それでも彼に執着する彼女の感情。
これは浅はかさ、の一言ではなく、
彼女の人生において複雑怪奇にこじれてしまった感情。
純粋なる愛ではないでしょう。
愛している人と寄り添いたい、誰もが思います。
近づいて、相手が動かなければまた近づいて。
近づいて、相手が同じ距離また遠くに離れたら、そのままで。
『間合い』という言葉があります。くっついたり離れたり。
動物も植物も、くっつき過ぎるとうまくいかない種族は、タネを飛ばしたり
離れているくせに、受粉やシーズンによっては自ら飛んで行ったり。
おそらく私たち人間もそうなのかもしれません。
人間の中にも、幼い頃からずっと一緒にいる友人やカップル。
半世紀近く風来坊だったのに、あっという間に定住したり、と
様々なタイプがいるのでしょう。
好きになった相手が、自分のパターンと似ているのかどうか?
さらに、神がかり的な出来事が起こるかどうか?
全ては、、、、天の采配。
時々感じる神の計らいの全ては、意図を読み取れることばかりではありません。
そんな暗号をMahouは生涯解き続けていくなどろうと、天を仰ぎます。
彼女の幸せを祈ります。
タロットMahou