愛のそばに忍び寄る影③
みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?
【50代女性 独身 今後の人生のパートナー】
出会って猛プッシュの彼を、清水の舞台から飛び降りる覚悟で受け入れて
蜜のような時間を過ごし、あっという間の2週間後に、状況が一点した彼女。
心が追いついていきません。
連絡が急に途切れ、2分でも自分と会おうとしていた彼が
一切家から出てこない、時間を作る事ができる『有能な彼が』時間が作れないとは思えない、自分に会いたくないだけではないのか?
彼女の思考に暗く重い雲が、のしかかってきます。
タロットやMahouが引き止めても、彼女の衝動は
「会いたい、ちょっとでも会えない?」とメールをしてしまいます。
1ヶ月後、ようやく彼に会う事が出来ました。
とはいえ、おへそが曲がってしまった彼女。
ようやく取り付けた「明日会おう」のメールに
当日、自分から「何時に待ち合わせする?」の一言が聞けずに
結局夕方までお互い音信不通。
痺れを切らした彼女がようやく打てたメールは
「時間が空いたけど、どんな感じ?」でした。
彼からの返信は、比較的すぐにきましたが
「18時から予定があるから、公園を散歩する程度なら会えるよ?」と言う返事。
彼女はまたもや落胆。
自分が彼からのメールを、朝から10時間待ち続けていたのに、彼からの返事は
「待っていた感もなく」彼女からのメールに自分のスケジュールを答えただけだと
思ってしまいました。
「それでも会わなければ!」と思った彼女は気持ちを堪え
一緒に散歩ができる、公園を待ち合わせ場所にし、お互い5分後に家を出る、
と言う約束にしました。
が、このお散歩ができる公園。
かなり広い公園です。
そう、さらに20分合流できません。
彼女は、堪えていました。
堪えていましたが、堪えきれませんでした。
笑顔で会おう、と決めていたのに、笑顔が作れません。
彼は、今まで通りにまるで『何事もなかったような』笑顔。
その笑顔が余計に怒りに変わってしまいました。
結局、止めようと決心していたのに、いつものようなツレない態度。
怒らないのが精一杯だったと、彼女はMahouに言いました。
まぁ、気持ちはわかりますね?
みなさん、わかってやってください。
女心なんです。
散歩をしながら、最後に彼が言いました。
「息子も大変な時期ではあるけれど、僕も健康診断にひっかかってね。
これから治療が始まるんだよ。」
一応、来週のディナーの約束は取り付けましたが
明らかに彼の態度は、公園で再会した瞬間と、別れ際では表情が違いました。
彼女は言います。
「本当に私の態度が悪かったんだと思う。反省している。」
反省している彼女ですが、
結局、約束のディナーは果たせず、彼からキャンセルを申し込んできました。
その日は、彼の誕生日。
「体調が悪い、申し訳ないけど、またにしてくれるかな?」
「せっかく用意したのに、ちょっとでも食べにこない?」
「行かない」
「持って行こうか?」
返信なし。既読にもなりませんでした。
その日から、彼のメールの返信はぱったりと途切れました。
彼女は後悔しました、反省しました。
彼に渡そうと思っていたお誕生日プレゼントを、彼のマンションに宅配ボックスに入れました。メッセージも添えて。
返信は来ませんでした。
彼女はタロットに聞きます。
「もう終わったのでしょうか?」
タロットは答えます。
「明確に終わったと言うことではないらしい、
しかしながらかなり危うい状態である。謝ればいいと言うことではなく、
彼の体調が良くない。」
そう、彼女は、彼の治療は治るものと考えていました。
もちろん治るでしょう。
しかし彼は自分の病気を「深刻」に受け止めていました。
その自分の深刻さを理解してくれない彼女に、距離をとりたかったみたいです。
彼女は黙ってしまいました。
タロットは言います。
『彼を好きなのであれば、今は彼のペースを尊重した方がいい』
今度こそ?彼女はタロットのアドバイスを聞いて
彼のペースに合わせる事ができるのでしょうか?
続きます。
タロットMahou